昭和天皇実録、3月完成へ 「黒塗り」しない方針
昭和天皇の活動や日々の言動を記した「昭和天皇実録」が3月に完成する見通しとなった。かなりの部分が黒塗りされて公開された大正天皇実録と異なり、今回は全文を公開する方針。来年度以降、出版社を決めて数年かけて公刊していくという。
「実録」は天皇の没後に様々な資料に基づいて作られる記録書。昭和天皇の逝去翌年の1990年度に編集作業が始まり、側近ら関係者への聞き取り、侍従の日誌の読み込みなどが進められた。当初は16年計画だったが、2度延長され、8年遅れての完成となる。
昭和天皇の誕生(1901年)から大喪の儀式終了(90年)までを編年体で構成。原稿はほぼ書き上げられ、3月中の完成に向け、宮内庁幹部や担当職員らが点検作業を進めている。
完成した実録は4月以降に天皇陛下に「奉呈本」として献上された後、同じ内容の「副本」が情報公開請求に応じて公開される。また、来年度に出版社を入札で決め、順次、公刊していく。分量は索引含めて20巻ほどになるという。
大正天皇実録は公開にあたって黒塗りにされた部分が多く、「歴史への冒瀆(ぼうとく)」という批判の声があったが、今回は黒塗りしないという。宮内庁の風岡典之長官は「時の経過を考慮し、30年前に出せなかったことも出せるという考え方もある」と述べ、全文を公開する方針を示した。
昭和天皇の活動や日々の言動を記した「昭和天皇実録」が3月に完成する見通しとなった。かなりの部分が黒塗りされて公開された大正天皇実録と異なり、今回は全文を公開する方針。来年度以降、出版社を決めて数年かけて公刊していくという。
「実録」は天皇の没後に様々な資料に基づいて作られる記録書。昭和天皇の逝去翌年の1990年度に編集作業が始まり、側近ら関係者への聞き取り、侍従の日誌の読み込みなどが進められた。当初は16年計画だったが、2度延長され、8年遅れての完成となる。
昭和天皇の誕生(1901年)から大喪の儀式終了(90年)までを編年体で構成。原稿はほぼ書き上げられ、3月中の完成に向け、宮内庁幹部や担当職員らが点検作業を進めている。
完成した実録は4月以降に天皇陛下に「奉呈本」として献上された後、同じ内容の「副本」が情報公開請求に応じて公開される。また、来年度に出版社を入札で決め、順次、公刊していく。分量は索引含めて20巻ほどになるという。
大正天皇実録は公開にあたって黒塗りにされた部分が多く、「歴史への冒瀆(ぼうとく)」という批判の声があったが、今回は黒塗りしないという。宮内庁の風岡典之長官は「時の経過を考慮し、30年前に出せなかったことも出せるという考え方もある」と述べ、全文を公開する方針を示した。