バス補助金1.6億円過大支出 検査院、国交省に指摘
段差がなく乗り降りしやすいノンステップバスの購入をバス会社に促す事業で、国土交通省が2012年度までの3年間で約1億6千万円の補助金を過大に支出していたことが会計検査院の調べでわかった。補助金の算定基準にしていたバスの価格が市場価格と離れていて補助の上限が割高になっていたという。検査院の指摘を受け、国交省は上限を見直した。
国交省は市場価格をもとにノンステップバスと通常バスの基準価格をそれぞれ設定。バス会社が購入したノンステップバスの価格が通常バスの基準価格を上回った場合、差額の半分を補助している。また、補助の上限を二つの基準価格の差額の半分と定めている。
大型バスの場合、11年度から、国交省はノンステップバスの基準価格を2220万円、通常バスを1840万円と設定し、差額は380万円としていた。
ところが、基準価格と市場価格が離れているという検査院の指摘を受けて国交省が今春に市場価格を調べたところ、ノンステップバスは基準価格より60万円低く、通常バスは40万円高くなっており、差額は280万円にとどまっていた。