小保方氏の博士論文巡る早大報告書、有志の教授ら問題視
理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダー(30)の博士論文をめぐり、早稲田大学大学院先進理工学研究科の有志の教授らが24日、「博士号の取り消し要件に該当しない」とした早大調査委員会の報告書について、問題点を指摘する所見を公表した。
所見は、有志代表として岩崎秀雄氏ら4教授が名を連ねた。大学幹部に提出し、この問題を学内外で活発に議論するよう求めている。
所見では、(1)博士論文の序章の20ページが米国立保健研究所のサイトの文章とほぼ同じ点について、大学では学生がリポートを提出するときに「盗用」しないよう繰り返し指導し、本来学位が授与されることはない(2)提出された論文は草稿で、本来提出すべき論文が実在するとした小保方氏の説明を受け入れた根拠が薄弱(3)論文を審査した学外の研究者の責任を明確にしていない――などと6項目の問題点を挙げ、「強い違和感と困惑を覚えざるを得ない」としている。