育児放棄をされていた乳児に授乳した警官のニュースが世界中で注目を集めている。
この出来事は、アルゼンチンのブエノスアイレスにある病院で起こった。CBSシカゴなどが報じた。
親による育児放棄で、運ばれてきたときにはすでに深刻な栄養失調状態だったこの赤ちゃん。とっさの判断で救ったのはセレステ・アヤラさん、搬送された小児病院で警備をしていた。
この赤ちゃんが病院に運ばれてきたときには、空腹から泣いており、スタッフも驚くほど臭くて汚い状態だったそう。しかし、彼女は考える間も無く行動した。
乳を与えられた赤ちゃんはすぐに落ち着きを取り戻したという。
この出来事は、彼女の友人が8月15日、Facebookに投稿したことをきっかけにSNSで急速に拡散。ハッシュタグなどを使って彼女の英断を称賛する声が広がった。
地元メディアのインタビューに対し、彼女は「赤ちゃんは指をくわえていて、とてもお腹が空いているんだと気付いた。だから抱っこさせてくれないかと頼んで乳を与えたの」「こんな状態の子供を見るのは悲しい。世の中はもっと子供たちの問題について考えるべきだと思う、止めなきゃいけない」と答えた。
一躍ヒーローとなった彼女への称賛は、ネット上だけでは終わらなかった。
ブエノスアイレス市議会の副議長、クリスティアン・リトンドは彼女の勇気ある行動を讃え、警官から巡査部長へと昇進させた。
Hoy recibimos a Celeste, la oficial que amamantó a un bebé en el Hospital de Niños de #LaPlata para notificarle su ascenso. Queríamos agradecerle en persona ese gesto de amor espontáneo que logró calmar el llanto del bebé. La policía que nos enorgullece, la policía que queremos. pic.twitter.com/8aBp0Xj4Zj
— Cristian Ritondo (@cristianritondo) 2018年8月17日
「私たちはいち人間として、赤ちゃんを泣き止ませるために彼女がとった、慈愛に満ちた判断に感謝したい」とリトンド氏はTwitterで語った。
さらにアヤラさんは心優しい警察官であるだけではなく、アルゼンチンの消防士官候補生でもあるそう。彼女が所属する地元消防局もまた彼女の勇気ある行動を称賛した。