ノバルティス社を起訴 東京地検、悪質性ありと判断
製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバンに関する論文不正事件で、東京地検特捜部は1日、同社元社員の白橋伸雄容疑者(63)=神戸市=が業務に関連して論文のデータを改ざんしていたと認定し、薬事法の両罰規定を適用して法人としての同社を同法違反(虚偽記述・広告)の罪で起訴した。検察は「改ざんされた論文が薬の販売に使われ、会社は多額の利益を得た」として、同社に悪質性があると判断した。
特捜部は同日、白橋元社員を同罪で起訴するとともに、最初の逮捕容疑となった2011年の論文とは別の12年の京都府立医大の論文でも、ディオバンの効果が高いと見せかけるデータ改ざんをしたとして同法違反(同)容疑で再逮捕した。
白橋元社員の弁護人はこの日、「白橋さんは改ざんはしていない」と起訴内容や再逮捕容疑を否定した。一方、同社は「元社員が再逮捕され、会社も起訴されたことを重く受け止めている。改めて深くおわびする」との談話を出した。
白橋元社員は、府立医大がディオバンの効果を調べるために実施した研究でデータの解析を担当。府立医大の論文は薬を処方する開業医らにも配布されており、特捜部は白橋元社員がディオバンの販売目的でデータ改ざんをしたとみている。論文を配布する際の費用はほぼ全額、同社が負担していた。特捜部は同社のダーク・コッシャ社長から任意で事情聴取している。
製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバンに関する論文不正事件で、東京地検特捜部は1日、同社元社員の白橋伸雄容疑者(63)=神戸市=が業務に関連して論文のデータを改ざんしていたと認定し、薬事法の両罰規定を適用して法人としての同社を同法違反(虚偽記述・広告)の罪で起訴した。検察は「改ざんされた論文が薬の販売に使われ、会社は多額の利益を得た」として、同社に悪質性があると判断した。
特捜部は同日、白橋元社員を同罪で起訴するとともに、最初の逮捕容疑となった2011年の論文とは別の12年の京都府立医大の論文でも、ディオバンの効果が高いと見せかけるデータ改ざんをしたとして同法違反(同)容疑で再逮捕した。
白橋元社員の弁護人はこの日、「白橋さんは改ざんはしていない」と起訴内容や再逮捕容疑を否定した。一方、同社は「元社員が再逮捕され、会社も起訴されたことを重く受け止めている。改めて深くおわびする」との談話を出した。
白橋元社員は、府立医大がディオバンの効果を調べるために実施した研究でデータの解析を担当。府立医大の論文は薬を処方する開業医らにも配布されており、特捜部は白橋元社員がディオバンの販売目的でデータ改ざんをしたとみている。論文を配布する際の費用はほぼ全額、同社が負担していた。特捜部は同社のダーク・コッシャ社長から任意で事情聴取している。