羽生結弦に聞く 4回転×3回「可能性ゼロではない」
ソチ冬季五輪フィギュアスケート男子で金メダルを獲得した羽生結弦(ANA)が10日、東京都内で朝日新聞のインタビューに応じ、3種類目の4回転ジャンプに成功したことや、来季、4回転ジャンプの回数を増やす可能性があることなどを語った。災害被災地への全国的な支援を呼び込むために、寄付などの支援活動を積極的に続ける意欲も口にした。
――4回転ループジャンプに成功したか
「7日のアイスショーの練習で成功した。ただ、試合で入れるかどうかはわからない。ショーは他の選手がたくさんいて刺激されるし、集中できる」
――普段の練習と比べるとショーの練習時間は
「40分しかない。密度の濃い練習になる」
――ショーでは注目される
「恩返しをしたい。恩返しになるかどうかわからないが、結果を報告したいと思っている。東日本大震災(で拠点となるリンクで滑れなくなった)後、たくさんのリンクで滑らせてもらった。各地で、リンク営業のスタッフの方などに対し、ここまで頑張れたよという報告をしたい」
――仙台ではパレードがある
「不思議な気持ち。自分も仙台市民の一人として荒川静香さんが金メダルを取ったときのパレードを見た。その中心人物にまさか自分がなるとは。実感が湧かない。でもうれしいことだし、僕が頑張ることで少しでも多くの人にフィギュアスケートに興味を持ってもらい、たくさんのスケーターが生まれれば、将来も素晴らしいスケーターが育つ。そのきっかけになりたい」
――フリーで4回転ジャンプ3回に挑戦するか
「コーチのブライアン・オーサーと相談して決めたい。可能性はゼロではないが、プログラムの流れが悪くならないかなど、色々考えたい。4回転だけでなく、毎年強くならないと意味が無い。(物語を演じ、感動させる動きを)見せる技術も必要。ポーズや表情を一から勉強し直したい。精神力も強くしたい。なぜなら、今まで以上の演技をしようと思ったら、今まで以上の精神力を備えなければいけないから。もっと強くなりたい」