首相「帰還をゴールと受け止めず」 福島で住民と対話
安倍晋三首相は8日、福島県を訪れ、東京電力福島第一原発事故からの復興状況を視察した。4月1日に避難指示が解除される見通しの田村市都路(みやこじ)地区では住民と意見交換。「帰還をゴールとは受け止めず、健康面においてもしっかり支援していきたい」と述べ、長期的な生活支援を重視する考えを示した。
首相は、地域の宿泊施設「ファームハウス都路」を訪れ、住民らと車座に。留守にしていた自宅がネズミの被害を受けたという避難者の話などに耳を傾けた。そのほか、いわき市の災害公営住宅や観光物産センターも視察した。
視察を終えた首相は、田村市で記者団に「福島の再生は安倍政権の最優先事項だ」と強調。除染の遅れが指摘されていることについて「地域それぞれの特性に合わせた計画を作る」と述べた。