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自民党×ViVi広告に踊らされたリベラル勢。狙いは「政治思想」ではなく「感情」にあった

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自民党が講談社のファッション誌『ViVi』と組んだ広告記事が、議論を巻き起こしている。そこで批判されているのは、自民党の政策と相反するかのような、リベラルっぽい広告のメッセージや、そのPRに乗っかった講談社の姿勢などだ。

今回の自民党の広告記事は、政治への関心が薄い層(若年層とは限らない無党派層)に訴えかけることを目的としている。そこでターゲットとされているのは、ひとびとの理性や思想ではなく「感情」や「イメージ」だ。

そして、その戦略にリベラル勢は図らずも踊らされてしまった。トランプ大統領をも誕生させた「140字ポリティクス」。どうしたら私たちの政治はここから抜け出せるのだろうか。

自民党の政策と相容れないメッセージ

今回の自民党広告は(良し悪しはともかく)洗練されている。従来の自民党や政治に対するイメージが、まったく見られないからだ。

広告に登場する白いTシャツを来た若い女性たち(専属モデルではない)は、従来の自民党の政策とは相反するかのような、ふわっとしたメッセージを掲げる。

たとえば、「お年寄りや外国人に親切な国でありますように」とのメッセージがあるが、これなどはまさに現在進行形の「(年金だけでは足りないことが浮き彫りになった)老後2000万円報告書」問題や、4月から施行された外国人を単なる労働力としか見なさない「外国人労働者受け入れ」問題とはまるで相容れない。まるでリベラル政党のそれと見紛うような内容だ。

憲法違反をしばしば指摘された安保法制の強行採決や、いまだに疑惑が解明されない森友・加計問題、最近では厚労省統計偽装問題や杉田水脈議員のLGBT差別問題など、幾度も問題視されてきた安倍政権や自民党のイメージとはかけ離れている。

政治はなんとなく明るく楽しいもので、未来を描く政党が自民党であるかのようなイメージを、具体的な政策に触れずに大まかに伝えようとしている。

感情がもたらす分断

こうした自民党広告に対する批判は、Twitterを中心に巻き起こった。

そもそもこの広告がSNSでのシェアを目的としているのでそれは当然だが、なかには怒りの感情を叩きつけるような批判も「反自民党」の人たちからあった。投稿文字数の上限が140字のTwitterは、そもそも強い言葉が共有されやすい仕様だが、まるでそうした批判を予期していた炎上商法かのようだ。

結果、この広告が可視化させたのは、Twitterで怒りの感情を叩きつけている反自民党の有権者だ。

このとき前提として押さえるべきは、Twitter言論にアジャストした“感情動員ゲーム”が3年前にドナルド・トランプ大統領を誕生させたことだ。

感情に訴えるイメージ戦略に対し、怒りの感情を叩きつけることは分断を強化することに繋がる。イメージや感情で生きるひとびとがもっとも嫌うのは、怒りの感情だからだ。

今回、自民党と反対の立場にいるリベラル勢からの「怒り」が目立った。普段は自民党と距離をおく、同じリベラル勢の中でも、広告のとらえ方をめぐる「仲間」同士の感情的で激しい論争があった。

これは、政治に関心がない人たちに、どう映っただろうか。ますます政治は「めんどくさい」ものに思え、ますます「反自民で、リベラルの人たち」との距離が遠ざかったのではないか。

そしてこの分断こそが、イメージ戦略にとってはさらなる格好の標的となる。意図的だったとしたら、見事な循環構造だ。

ちなみにアメリカの分断は、ピュー・リサーチ・センターの経年的な調査からも確認できる。

オバマ政権時の00年代後半からアメリカの政治的な分断が強まっていることが、アニメーションでしっかりと確認できる。その要因はさまざまに考えられるが、10年代とはスマートフォンとSNSが浸透した10年間だったことについてはやはり注意が必要だ。

“感情動員ゲーム”の攻略法

自民党も、トランプ大統領も、政治に関心がない層に対しては、生真面目に政策を訴えるリベラルと違って、ふわっとしたイメージで支持を集めようとする。思想ではなく感情に訴える「140字ポリティクス」だ。

なかなかやっかいなこの戦術に、どうすれば対抗できるのだろうか。

前回のアメリカ大統領予備選における民主党のバーニー・サンダース候補のように、感情をむき出しにした「怒る変なお爺さん」という特異なキャラで、リベラル勢自身が、“感情動員ゲーム”に適応する方法もあるだろう。

いまTwitterで感情的な対抗言論を投げているひとのなかには、意図的にそうした戦略をとっているケースもあるかもしれない。ただし、そこでは分断が前提とされている。

現実問題として、ひとびとがSNSとスマホを使う現代の民主主義と投票制度では、この“感情動員ゲーム”にアジャストした者が勝つ。身も蓋もないがそれが現実だ。

ひとびとの多くは、理性的に思考して、投票するわけではない。先行する感情に思考を後付けすることが一般的であることは、昨今の心理学の研究で見えてきていることだ(松谷創一郎「『民主主義のバグ』を使ったトランプの躍進──“感情”に働きかけるポピュリズムのリスク」2016年5月6日)。

そして、理性的に思考するインテリの一票と、感情ベースで生きるひとびとの一票は、もちろんどちらも同じ価値だ。ならば、圧倒的多数の後者にイメージ戦略でアプローチすることは、非常に理にかなっている。「B層マーケティング」をやっていた自民党は、そのことくらい重々理解している。

今回のViVi広告は、インテリ層同士で熱くなったテーマだが、熱くなって議論すればするほど、ますます分断を生み出すこの矛盾にまず私たちは向き合わないといけない。

140字の政治からの脱却

こうした“感情動員ゲーム”の状況下で本来的に求められるのは、しっかりと組み上げられたそのイメージ戦略から、ひとつひとつ丁寧にネジをはずして解体していくことではないか。

つまり、「140字ポリティクス」と言うべきこのゲームからの脱却だ。

もちろんそうした悠長なことを言ってられない、との反論もあるだろう。まぁそうかもしれない。ならば、“感情動員ゲーム”の上で競い合うしかないだろう。

なんにせよ問われているのは、われわれ有権者のリテラシーである。広告イメージと自民党の政策とのギャップをいかに解きほぐし、それを怒りなどの感情を表出せずに表現していくかが肝要だ。

そのひとつのヒントは、前回のアメリカ大統領選にある。

共和党のトランプ候補は、80年代に絶大な人気であったレーガン大統領に倣って、「偉大なアメリカを取り戻す!」と訴え続けた。社会の流動性による不安に駆られた権威主義的パーソナリティの民衆は、そこに飛びついた。彼らには、「2位じゃダメなんですか?」などということばは決して響かない。

だが、オバマ大統領(当時)は上手かった。

Twitterでもしばしば散見される、荒ぶるひとびとに対し、彼はニコニコしながらこう言ってなだめた。

「アメリカは、すでに世界でもっとも偉大だ」

その言葉は、不安におびえてささくれだった感情を優しく包んだ。彼らの多くが望んでいたのは、議論と熟考を重ねたうえでの社会的な「信頼」ではなく、情緒的な包摂である「安心」だったからだ。

もし“感情動員ゲーム”を前提とするならば、こうした対処法は政治家だけでなく、有権者やTwitterユーザー、そう、私たちにも必要とされるだろう。

(2019年6月14日Yahoo!個人に加筆、再編集しました)


逃亡犯条例、改正は延期されたけれど...民主活動家はデモ続行を表明「反対活動はまだ終わっていない」

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香港政府は6月15日、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が記者会見し、中国本土への容疑者引渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正について、「説明とコミュニケーションが十分ではなかった」などとして当面、審議を延期する方針を表明した

周庭さん(左)と林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官(右)

条例改正を巡っては、これまでに香港で大規模な反対デモが発生。警官隊との衝突でデモ隊や報道機関の人間にけが人が出るなどしていた。

本来は、早ければ6月20日の可決を目指していた香港政府だが、当面は先送りされる格好だ。

だが、香港の民主活動家で、政治組織「デモシスト」幹部の周庭(アグネス・チョウ)さんは、「私たちの反対運動はまだ終わっていない」などとして、16日に予定していたデモを中止せずに実施することを明らかにした。

周さんは、改正が撤回ではなく、あくまで「先送り」であることを指摘。

改めて、▽改正案の撤回と▽デモを「暴動」とした政府見解の撤回、さらに▽警官隊が催涙ガスなどでデモ隊を制圧したことの責任追及、▽林鄭月娥行政長官の辞任の4項目を要求するとした。

周さんは香港政府の発表に対し、「延期と言いますが、年末・来年にまた採決を再開することができます。 香港人は決して忘れない、警察が市民に向かい催涙スプレー・警棒・ゴムバレットを使用したことを」とツイートしている。

逃亡犯条例の改正延期、香港政府トップが記者会見で語ったこと。「決定は私が下した」【会見詳報】

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記者会見する林鄭月娥行政長官

中国本土への容疑者引渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正をめぐって、多数のけが人が出る大規模なデモが続いていた香港。香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は6月15日に記者会見し、改正案の審議を一時中断することを発表した。

会見を詳報する。

 

「当面延期」でも「撤回」はせず

現地メディア「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」は、会見をテキスト記事としてタイムラインで速報した。現地時間の午後3時10分すぎに始まった会見は約1時間半に及んだ。

林鄭長官は改正案について、「もとは香港への愛情と香港人への配慮から進めたものだった」と釈明。「私たちが至らなかったせいで、香港で大きな対立を引き起こしてしまった。私たちは多くの人を失望させ、悲しませた。私もまた、悲しみ、後悔しました。私たちは誠意をこめて、そして謙虚に批判を受け入れます」と語った。

問題となっている改正案のきっかけは、2018年に台湾で発生した殺人事件。香港人の男が犯行後に香港へ逃げ帰ってしまったため、台湾当局による拘束を免れたのが問題視された。

今回の改正案は、香港が犯罪容疑者にとって「拘束されない地域」として逃げ場にならないように提案された側面もあった。

林鄭長官は、「私たちは法の抜け穴を塞ぐ必要があります。したがって、現段階では法案を撤回することはできない」と述べた。

 

続投には意欲

会見では、「辞職するか」という質問が7回上がったという。

林鄭長官は明言を避け、「社会的な分断を引き起こしてしまったことを悲しく思うとともに後悔している。香港の未来のために私の経験をいかしたい」と続投に意欲を示した。

 

「デモ隊の抗議は平和的ではなかった」

6月12日には、「暴動」レベルの大規模なデモが行われた。デモ隊が立法会に続く幹線道路を占拠。警官隊が催涙弾を発射して応戦し、デモ隊やメディアなど多くのけが人が出た。

記者会見では、警察のやり方が過剰だったのではないかとの質問も出たが、林鄭長官は「警察官が法律を執行することは合理的かつ自然なことで、彼らの使命です」と述べ、問題視しない姿勢を示した。

「私は彼らの捜査や司法手続きを妨害するつもりはありません。警察が押収した武器を見れば、デモ隊の抗議が平和的なものでなかったことが分かるはずです。警察に向けて多数のレンガが投げられました」

 

「 決定は中国の要請ではない」

「審議の当面延期の決定は中国からの要請か」

会見では、こんな質問も飛んだ。

林鄭長官は「決定は私が下した。私はコミュニティリーダーを含む多くの人々に会い、この決定をした。私が北京に知らせ、北京はこれを尊重し、支持した。北京からの要請ではない」と述べ、審議延期は社会の平穏を取り戻すためだったと強調した。

「このまま対立が続けば、警察官や市民にもっと深刻なダメージがあるかもしれなかった。どうすれば社会の平静を取り戻し、より多くの法執行官が怪我をするのを避けられるのか考え抜きました」

美智子さまの子育て「ナルちゃん憲法」とは 天皇陛下の幼き日々でふり返る(画像集)

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5月1日に天皇陛下が即位されて、日本は令和という新しい元号に替わった。

同日に開かれた「即位後朝見の儀」で、陛下は「国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します」と述べられた。

「即位後朝見の儀」でお言葉を述べられる新天皇陛下=2019年05月01日 午前、皇居・宮殿「松の間」[代表撮影]

6月9日には、天皇皇后両陛下はご成婚26年を迎えられた。

三井浜でくつろがれる皇太子ご夫妻(現在の天皇皇后両陛下)と長女愛子さま=2018年08月16日、静岡県下田市[代表撮影]

雅子さまの夫として、愛子さまの父としての顔を持つ、天皇陛下。

陛下ご自身は幼少期、どんな風に育てられたのか。その幼き日々を、時事通信社の貴重なアーカイブ写真で辿ってみたい。

 

1960年2月23日、浩宮さま誕生

美智子さまに抱かれる生後4カ月目の浩宮さま=1960年6月、東京都港区・東宮御所

天皇陛下・徳仁(なるひと)さまは1960年2月23日、皇居・宮内庁病院で当時の皇太子・明仁(あきひと)親王と皇太子妃・美智子さまの間に誕生した。

幼少時の名前として与えられた「称号」は浩宮さま。称号は、古典から学者が選出し、天皇陛下が字を選出される。

1960年2月29日の朝日新聞夕刊によると、称号「浩宮」とお名前である「徳仁」は四書五経の「中庸」の第三十二章から、祖父・昭和天皇が命名された

大空のように広くて偏りのない様子を示す「浩々たる天」から浩の字を、「聡明聖知にして天徳に達する者」から徳の字を取ったという。

浩宮さまの子育ては、父親の皇太子・明仁親王(現在の上皇陛下)、母親の美智子さま(上皇后)の手によるもの。

天皇家には、3歳で両親のもとを離れ、「傅育官」らに育てられる伝統的風習があったが、浩宮さまには乳母を付けずに家族で同居する生活を通された。

満1歳の誕生日を前にした浩宮さまと庭先で遊ばれる美智子さま=1961年2月、東京都港区の東宮御所

「ナルちゃん憲法」誕生秘話

浩宮さまが生後7カ月の頃、皇太子と美智子さまは、日米修好通商百周年の記念で、16日間の訪米旅行に出発。

美智子さまは、幼い浩宮さまを日本に残して旅立つことになり、侍従や女官たちに、子育てに関する細かな申し送りを書いたノートを託されたという。

このノートが、天皇陛下のお名前「徳仁(なるひと)」にちなんで「ナルちゃん憲法」と呼ばれることになった。当時、皇室の育児指南書として世間の話題をさらった。

皇太子妃時代、キッチンに立たれる美智子さま。お子さま方の弁当など、手料理を作られた=1961年10月、東京都港区の東宮御所

 

「一日に一回くらいは、しっかりと抱いてあげてください。愛情を示すためです」

ナルちゃん憲法」(光文社新書)には、こんな言葉が残されている。

美智子さまは、ご公務で忙しい時も、浩宮さまがさびしい思いをすることがないように、「あなたのことが大好きな人がたくさんいるのよ」というメッセージを、しっかり抱くことで表すようにお願いされたという。

学習院幼稚園の遠足で小石川植物園を訪れた浩宮さまと美智子さま=東京都文京区 撮影日:1964年05月22日

 「コップにすこしだけビンを注ぎ、『ナーイ』にしてちょうだいと言うと、一生懸命飲んで『ナーイ』と見せてくれます」

牛乳が苦手だった浩宮さま。食べ物の好き嫌いをなくすために、美智子さまが考えたのが「ナーイ」作戦であった。

「残さず飲みなさい」といった命令のかたちではなく、子どもの自主性を引き出す工夫が感じられる。「ナーイになったら、たくさんほめてあげてくださいね」とつづられた。

5歳の誕生日を前に、ブランコで遊ばれる浩宮さま=1965年2月、東京都港区の東宮御所

「ひとり遊びは続けさせてください。おとなは適当に動き回ってお仕事しているほうがいいようです」

まわりがお世話をしてしまい、その結果として自分中心に世界が回っているような子どもにはさせたくない、というのがお二人の方針。子どもが夢中になって遊んでいるときには邪魔しないことを鉄則とされた。

美智子さまが、書斎で書き物をしたりミシンをかけたりする傍らで、浩宮さまがひとり遊びをなさったそう。 

天皇陛下(当時)と腕相撲をされる浩宮さまと見守られる美智子さま=1964年2月、東京都港区の東宮御所

「ちゃんとお聞きにならなきゃいけません」と叱ってやってくださいね。

お散歩の帰りに、疲れて「だっこ」をせがませても、玄関まで自分の足で歩いてもらうことを約束とされた。

 

バナナやリンゴを買われる浩宮さま=1967年5月、東京都港区の赤坂の一ツ木通り商店街(宮内庁撮影)

7歳の時には、商店街の八百屋さんでフルーツを買われたこともある。自分でお金を払って商品を購入する貴重な経験をされている。

美智子さまは、3人の子どもに平等に愛を注がれた。

幼い頃、礼宮さま(秋篠宮さま)、紀宮さま(黒田清子さん)と粘土遊びをされる浩宮さま=1972年11月、東京都港区の東宮御所(宮内庁提供)満開の桜の下で、ままごとをされる紀宮さま(黒田清子さん)と皇后さま=1973年4月、東京都港区の東宮御所(宮内庁提供)学習院幼稚園の卒業遠足で「こどもの国」を訪れ、紀宮さま(黒田清子さん)と2人乗り自転車に乗られる皇后さま=1976年3月、横浜市青葉区

美智子さまが子育てのために書いた「ナルちゃん憲法」。そこには、子どもたちが小さいときから少しずつ自立心を育むためのヒントが詰まっていた。

<参考文献>
『ナルちゃん憲法』(松崎敏彌、2016年・光文社)

『浩宮さま 強く、たくましくとお育てした十年の記録 』(浜尾実、1992年・PHP研究所)

大阪・吹田市で警官刺され拳銃奪われる 市の公共施設はすべて閉館、外出控えるよう呼びかけ

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大阪府吹田市で6月16日午前5時36分ごろ、千里山交番前で警察官が男に刺され、拳銃を奪われる事件が発生した。男は逃走中で、警察や市役所は付近の住民に外出を控えるよう呼びかけている。

朝日新聞デジタルによると、襲われたのは26歳の男性巡査。病院に搬送されたが重傷で、搬送前は「男に刺され、拳銃を奪われた」と話していたという。

吹田市役所によると、事件を受け市の公共施設は全館閉館。イベントについても全て中止とするという。

周辺住民に対し、不要・不急の外出は控え、戸締りを徹底するよう呼びかけている。

事件に関する情報は、吹田市役所の公式TwitterFacebookLINE@でも発信している。

香港の逃亡者条例「延期」発表に怒りの声…デモ参加の若者たち「撒回以外に妥協なし」

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中国本土への容疑者引渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正をめぐり香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は6月15日、記者会見し、改正案の審議を一時中断することを発表した

会見する林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官

早ければ20日にも可決する予定だったが、期限を設けずに延期した形。

「私たちは法の抜け穴を塞ぐ必要があります。したがって、現段階では法案を撤回することはできない」として、あくまで改正を目指す意向を示した。

■デモ参加者は不満

香港では、条例改正に反対する若者ら103万人(主催者発表)がデモに参加。改正の延期は、こうした人たちの行動が実を結んだ形と言える。

しかし、ハフポスト日本版がデモ参加者に取材したところ、行政長官の会見した内容に対して、強い言葉での非難が相次いで寄せられた。

取材に答えてくれたのは、延期が決まる前、Twitterで日本語を使って日本人に協力を呼びかけていた大和さんEnahさんの2人。いずれも香港出身のデモ参加者だ。

このうち、大和さんは、改正が「撤回」ではなく、あくまで延期に留まったことや、デモ活動を「暴動」としたことへの不満を爆発させた。

香港のトップの記者会見は、あまり有意義な話ではなかった。

僕たちが望んでいるのは廷期じゃなく撒回です。

撒回以外何も妥協しないです。

林鄭氏は記者会見中、6/12のデモ活動は衝突事故じゃなく「暴動」だと、もう一度言いました。

(デモの)現場にいる僕は、とても憤怒しました。今回の衝突で、警察は香港人に暴行を加えたり、記者の自由な取材を邪魔したりしましたが、これは絶対に許せません。

今回の衝突は、政府が市民の声を無視したことに起因します。

だから、明日(6月16日)のデモ活動も行きます!

そしてEnahさんは、林鄭行政長官が警察隊を擁護する発言をしたことに怒りの声を上げている。

記者会見で政府は改正案を延期すると発言し、 林鄭氏は警察の働きに感心する(ような言動をした)。

私達が求めるのは 撤回。 それ以外の案は認めない。

(林鄭行政長官は)警察の働きは「極めて妥当」、「任務を遂行したまで」、「武力を抑えている」(と発言した)。

マジでふざけるな。

香港はどうなっている? でも、一つだけは明白。

明日、金鐘(※香港の立法会がある地域でのデモに参加する、の意)。

撤回するまで私達は諦めない。

香港の民主活動家たちは、改正案の撤回や林鄭行政長官の辞任を求めて、デモ活動を続行する意向を明らかにしている

大阪吹田市の拳銃強奪、不審者画像を公開 関西大学はオープンキャンパス中止、影響各所に

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大阪府吹田市で6月16日午前5時30分ごろ、千里山交番前で警察官が男に襲われ、拳銃を奪われた事件。市内の公共施設は全館閉館になり、行事などもすべて中止に。関西大学(同市)はオープンキャンパスの中止を発表し、各所に影響が広がっている。

朝日新聞デジタルによると、事件があったのは吹田警察署千里山交番前。26歳の男性巡査が胸などを刃物で刺され、実弾5発入りの拳銃を奪われたという。巡査は病院に搬送されたが重傷という。

拳銃を奪った男は逃走中で、大阪府警は千里山交番付近を徘徊していた不審者の画像を公開。情報提供を呼びかけている。

府警の公式サイトによると、男の特徴は「身長170センチから180センチくらい、年齢30歳くらい」。犯行当時は「黒っぽいジャンパー」を着用していたという。

府警は外出を控え、自宅の施錠を徹底するよう呼びかけ。「不審な人物を見かけたらすぐに110番してください」としている。

吹田市内で警戒広がる

吹田市役所によると、事件を受け市の公共施設は全館閉館。イベントについても全て中止とするという。

また、容疑者が検挙されない場合、17日(月)は公立小・中学校を臨時休校すると発表した。吹田市は、「6月17日(月)午前7時の時点で犯人が捕まっていない場合は、児童・生徒の登校を見合わせる」としている。詳細は同市役所の公式サイトに掲載されている。

また、吹田市内にある関西大学はTwitterで、16日に予定していたオープンキャンパスを中止すると発表した。

事件に関する情報は、大阪府警の防犯メール安まちメールのほか、吹田市役所の公式TwitterFacebookLINE@などでも発信されている。

「青いロブスター」が入荷。専門家は「200万匹に1匹の割合」と分析 アメリカのレストラン

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「どうやってこんな事が起きたのだろう?」「その色を見たとき、とても信じられなかったよ」

アメリカ・マサチューセッツ州にあるレストラン「アーノルズロブスター&クラムバー」に、世にも珍しい“青いロブスター”が入荷した。CNNなどの海外のメディアが、6月16日報じた

店主のネイサン・ニッカーソンさんと青いロブスター

CNNによると、青いロブスターがレストランに入荷したのは6月9日頃。

レストラン店主のネイサン・ニッカーソンさんは、発注していた沢山のロブスターの中から、この青い1匹を発見したという。

ニッカーソンさんは青いロブスターについて、今後、もう1週間ほど店内で展示した後、マサチューセッツ州にあるセントルイス水族館に寄贈する考えだ。

その理由について、「子供たちに(青いロブスターを)見てもらって、海洋生物に興味を持ってもらいたい。もしかしたら、その中から将来の海洋学者が生まれるかもしれないからね」と話したという。

野生に返すようにと促す声もあるが、ニッカーソンさんはこれを否定する。

同州のケープコッド周辺の水辺環境では、ロブスターが生き延びるのは困難だろうと考えているためだ。

「200万匹に1匹の割合」と専門家

この“青いロブスター”はなぜ生まれ、どの程度珍しいのか。

メイン大学のロブスター研究所によると、このロブスターは、200万匹に1匹の確率で生まれるのだという。

ロブスターは典型的に緑がかった色か、もしくは赤褐色だが、ある特定のタンパク質を過剰摂取することによって遺伝子異常が生じ、それがロブスターが青色となる原因であるとしている

青いロブスター

「読書は人生の答え合わせ」。“本の虫”になれない書店員の私を救ったカリスマホストの言葉

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「本の虫」って、どうやったらなれるんだろう…。

いつもそんなことを考えていた。

書店員になって十数年。出版不況の荒波に揉まれながら、それなりに経験を積んできたはずなのに、なぜか読書量は昔から中途半端なまま。そんな自分に嫌気がさしていた。

もちろん本は大好きだしこの仕事にやりがいを感じている。なにより本を求めてやってくるお客さまと接することは楽しくて仕方がない。こんなにも世の中には色んな言論が溢れていて、それを支える人たちがいるんだ、ということを目の当たりにできるのは感動的ですらある。

それなのに。

そんな世界に身を置きながら、一文字も本を読まない日があるのだ。 一日中野外活動で本を読める状況じゃなかったとか、体調が悪くて意識が朦朧としていたとかいう訳じゃない。むしろ暇で体調万全なときほど読む気が起きないのである…。

世の中には読むべき本がまだまだたくさんあって、時間がどんなにあっても足りないのに、自分は何をモタモタしているんだ…。焦れば焦るほど本が視界から逃げていく。無理矢理手に取ったとしても意味が全然頭に入ってこない…。そんな日が、まぁ週に一日くらいはある。けっこうな頻度だ。「読んでなんぼ」の書店員の世界は自分には向いていないのだろうか…。

しかし、そんなグダグダ書店員を救ってくれる本が現れた。 手塚マキさんの『裏・読書』だ。

手塚マキ『裏・読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

手塚さんは歌舞伎町でホストクラブ、飲食店、美容サロンなどを展開する「スマッパグループ」の会長であり、かつては自らもナンバーワンホストとして名を馳せた、歌舞伎町のレジェンドである。

『裏・読書』はそんな手塚さんが名著といわれる13作品を「裏」から読み解きぶった斬る、という痛快なコンセプトの書評集で、私の勤める書店が歌舞伎町の近くにあることから刊行記念フェアをやらせていただくことになったのだが、想像を超えたおもしろさに一気に引き込まれてしまった。

例えば村上春樹の『ノルウェイの森』は「現代を生きる全ての男性が読むべきバイブル」なのだという。部下のホストたちにも「読んで研究しろ」といって手渡しているそうだ。

女性の事情に深く立ち入らず、受け身を貫くこと。女性をコントロールできるはずがないと諦め、素早く気持ちを切り替えること。決して「誰かの一番」になろうとせず「補う存在」に終始すること。そうした主人公ワタナベの言動を見習えば、一流ホストにもなれるというのだ。

「ワタナベ=ナチュラルボーンでカリスマホスト」というこの考察だけでも十分刺激的で読み応えがあるのだが、手塚さんの本当に凄いところはここからである。さらに解釈を広げていき、

「日本の男性は、女性を口説くのを禁止」という風にしてみるのはどうでしょうか。

などと言い出すのだ(笑)。

女性からのアプローチを「待つ」ことのできるワタナベのような男性こそが、これからのジェンダーフリーな社会には必要なのだという。男性は女性の主体性を認め、自分の無力さを思い知ることで初めて「口説かれるのを待つ」ことができるようになる。セクハラや性差別などがない社会を本気で作るには、それくらいラディカルな意識改革が必要だということだろう。

それにしても『ノルウェイの森』を読んでこの境地に辿り着くなんて、なかなか常人の為せる業ではない。ここですべてを紹介できないのが残念だが、ほかの12作品についても、壮大さと緻密さを兼ね備えた鋭い批評が展開されている。素晴らしくクオリティの高い書評集だ。

そして何よりこの本が、優れた書評集であると同時に「本との付き合い方を指南してくれる本」であったことが、私にとって大きな救いとなった。

冒頭には、手塚さんならではの読書への想いがこのように述べられている。

読まなければいけない本なんてない。読むべき本なんてない。読書って自分の心に一滴水を垂らすくらいの感覚でいいと思うんだ。

自分の心が渇いていればいるほど、その一滴の読書の浸透力は大きなものになるということなのだろう。逆に、自分の心が求めてないのに闇雲に本を読むのは無駄だということだ。日々「読書」に追いかけられていた私の肩の力が一気に抜けた。

また、本書の最後にはこのような言葉も出てくる。

読書は人生の答え合わせでいいと思っている。

あくまでも人生という舞台の主人公は自分なのである。読書は自分の人生を振り返るきっかけであればいい、ということだろう。

読書をすると、経験したことのない世界を知ることができる。その楽しさ・喜びは書店員としてそれなりに(中途半端に)本を読んできた私が身をもって体験してきたことだ。しかし、人生とは自分がリアルに経験したことの積み重ねでできている。

この本に通底している「マイノリティ」や「女性」などの弱い立場から物事を捉える視座、そして各作品への深い愛とリスペクトも、手塚さん自身の様々な人生経験があったからこそ会得できたものであろう。

これからは、どれだけ多く読むか、ではなく、その1冊からどんな気づきを得たのか、そこにこだわる書店員でありたいと思う。自分の人生が刺激に満ちて充実したものであれば、その気づきの彩りも豊かなものになるのだろう。

そして読書への強迫観念から解き放たれ、自由になった私は小声でこう叫んでいた。

「書を持ってホストクラブ行こう…!」

連載コラム:本屋さんの「推し本」

本屋さんが好き。

便利なネット書店もいいけれど、本がズラリと並ぶ、あの空間が大好き。

そんな人のために、本好きによる、本好きのための、連載をはじめました。

誰よりも本を熟知している本屋さんが、こっそり胸の内に温めている「コレ!」という一冊を紹介してもらう連載です。

あなたも「#推し本」「#推し本を言いたい」でオススメの本を教えてください。

推し本を紹介するコラムもお待ちしています!宛先:book@huffingtonpost.jp

今週紹介した本

手塚マキ『裏・読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

今週の「本屋さん」

山下真由(やました・まゆ)さん/紀伊國屋書店新宿本店 文芸書担当(東京都新宿区)

どんな本屋さん?

言わずと知れた新宿の老舗&最先端書店です。各種イベントをはじめとした様々な最先端のトレンドから、大型店ならではの品ぞろえによる、様々な名著がお客様をお待ちしております。

また、各フロアの目利きの書店員さんがセレクトした棚は、毎週見に行っても飽きない並びになっています。

(企画協力:ディスカヴァー・トゥエンティワン 編集:ハフポスト日本版)

「野菜は、皮ごと食べちゃうの。美味しいわよ!」 平野レミさんに聞く、環境に優しい料理

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平野レミさん

最近ニュースで耳にする「SDGs」。

SDGsとは、国連サミットで採択された国際目標で、2030年に向けて「誰一人取り残さない、 持続可能で多様性と包摂性のある社会」の実現を目指しています。

…と聞いても、ちょっと難しそう。自分に何ができるだろう…。

そこで、料理愛好家の平野レミさんに、家庭でできる環境に優しい料理について聞きに行きました。

レミさんのお話から「海洋資源」「陸上資源」を守り、「持続可能な消費」につながるヒントが見えてきました。

そして、「平等で差別のない社会」へのレミさんの思いも聞きました。

 

■野菜は「丸ごと食べちゃう」

ーーまだ食べられる食品が捨てられてしまう「フードロス」が問題になっています。SDGsでも「持続可能な生産と消費」について提言しています。食品を無駄なく使うコツを教えてください。

いっぱいあるわよ! 私がいつも作っているのは、野菜の皮を使った料理。

まずは「大根の皮ったペペロンチーノ」。大根の皮をピーラーでぴーっと取っちゃって、それを茹でて、オリーブオイルで炒めて食べちゃうの。 美味しいわよ!

ジャガイモの皮をピザチーズと一緒に焼く「ポテトの皮ったおつまみ」も、カリカリですごく美味しいのよね。

ーージャガイモの皮って食べられるんですか!

すごーく食べられる。土だけきちっと落としてね。

にんじんも丸ごと食べちゃう。皮をむかないで、そのまま蒸し煮にするの。にんじん本来の甘さで本当に美味しくて、柔らかくて、びっくりしちゃうわよ。にんじんが主役になっちゃうんだから。

野菜だけじゃなくて、魚を丸ごと食べちゃうのもあるわよ。残った頭や骨をカリカリに焼いちゃって、フードプロセッサーとかでバッーっと細かくして、白ごまとか塩を入れてふりかけにしちゃうの。

平野レミさん

 ーー食材を使い切りたいと思っても、食べきれないこともあります…。

私はいっぱい冷凍しているの。いっぱい作って、小分けにして冷凍すると、フードロスを減らせるのよね。

玉ねぎやジャガイモが旬で安い時に大量に買ってきて、炒めて牛乳と一緒にミキサーにかけるとポタージュの素ができるの。それを冷凍しておくと便利よ。

旬のものってパワーがあるわよ!

ーー旬のものを食べるように意識すると、地産地消につながり、輸送に伴う環境負荷が少ない食材を選べそうですね。

「フード・マイレージ」のことね。私は旅行に行くと、必ずスーパーに行って、特産品とかを見るの。

地鶏が美味しいところに旅行した時にね、地鶏が並んでいる端っこに安い鶏肉が売っていたの。南米のエクアドル産と書いてあった。地球の裏側よ。

スーパーでお買い物する時、「1円でも安い物を」と思って、海外産を買ったりするじゃない。でも、できたら「地のもの」を選んで欲しい。

子どもや自分の将来の体のことや、世界のことを考えて行動しないと。消費者が賢くならないといけないわよね。

ーー考えることが大事なんですね。

考えることってとっても大事。料理だけじゃなくてね、ニュースを見たり、教養も身につけて、色んなことを吸収していかないといけないのよね。

自分で理解して、判断して、批判する時はちゃんと批判できる人間にならないと。何事も、人任せだったらよくないと思うのよ。

平野レミさん

 ■父の言葉 「意地悪だけはしたらいけない」

ーーSDGsは「誰一人取り残さない社会」を掲げています。レミさんが「こんな社会になったらいいな」と考えていることはありますか。

いま、日本の中でも格差がすごいじゃない。みんなが平等になればと思うんだけどね、なんとかできないのかしらね。それから、差別なんかも絶対だめだめ

ーーお父様でフランス文学者の平野威馬雄(いまお)さんは、日本人の母と米国人の父の間に生まれ、戦前・戦中に差別された経験から、日本で暮らす多様な背景を持つ子どもたちへの差別を無くす活動に取り組まれたんですよね。

父の活動を見てきているからね。父の影響はもちろんありますね。父からは「意地悪だけはしたらいけない」と言われてました。自由で、優しい人でした。

それから、うちの父はいっぱい友達がいて、話題が豊富でしたね。社会、政治、音楽、詩や俳句の話…1日があっという間に経っちゃう。お金は二の次で「心」を大事にしていましたね。

平野レミさん

 ■「男性も家事・育児をするのが絶対大事よ」

ーー家庭の中で、料理などの家事負担が女性にかたよっている傾向はまだあります。SDGsは「ジェンダー平等」も掲げています。

女性は子どもを産んで育てるじゃない。その最中は、どうしても社会や仕事と距離ができちゃうのよね。その間に、男性がどんどん先に進んで行く。そういうことと、政治家に男性が多いことも関係があるんじゃないかしら。

だからね、男性も女性と平等に家事・育児をするのが絶対大事よ。そこも平等になるといいわよね。

小さい時から、男の子にも料理を教えるのは大切な事。だいぶ変わってきてはいるけど、「男はこうあるべき」「女はこうあるべき」という考えから変えていかないといけないわよね。

■「楽しい人生をみんな送りましょうよ!」

ーー今日のインタビューで、レミさんのパワーをいただいて元気が出ました。若い世代にメッセージをもらえませんか。

自分の好きなことを見つけて、一生懸命生き生きとやることよね。好きなことに向かって邁進していると、元気になる。それからね、自立することも大切。

そうやって生きていれば、周りを妬んだり、悪口を言ったりする暇もないし。楽しい人生をみんな送りましょうよ!

平野レミさん

平野レミ 
料理愛好家。元シャンソン歌手。“シェフ料理”ではなく“シュフ料理”をモットーに、テレビ、雑誌でアイデア料理を発信している。講演会やエッセイを通じて、「明るく元気なライフスタイル」を提案している。特産物を使った料理で全国の町おこしにも参加。著書は50冊以上。

 

■取材を終えて…作ってみた!

私は、日々の生活に追われていると、考えることを避けてしまいがちなところがあります。

しかし、レミさんと話していると、自立し楽しく生きればこそ、周りや環境にも目を向ける「余裕」を持つことができるのだと感じました。

もう少し気負わずに生きてみよう。そんな気持ちになりました。

早速、野菜の「皮」を食べてみたくなり、葉っぱ付きの大根を購入し、「大根の皮ったペペロンチーノ」を作ってみました。

いつもは捨てている皮を調理するということ自体にワクワクします。

出来上がった料理は、歯ごたえが楽しくて、思っていた以上にお腹も満たされました。ズボラな私には、生ゴミ処理の手間が減るのも嬉しい…。

大根の「中身」はぬか漬けと味噌汁にして、丸ごと食べちゃいました!

「大根の皮ったペペロンチーノ」を作ってみました

健康な地球で、みんなが平等に平和に生きる。

2030年に、それを実現するための目標がSDGs(持続可能な開発目標)です。
ハフポスト「はじめてのSDGs 」では、日本をはじめ世界中の問題や取り組みを紹介。

私たちに何ができるんだろう... みんなで一緒に考えてみませんか?

100%リサイクル可能。ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)

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ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の内装1

オランダで暮らすようになって2年が経ちました。
私は留学や海外駐在経験がなく、日本以外の国で暮らすのはオランダが初めてです。
初めての海外リモートワーク、ゼロからの人間関係構築・仕事の獲得、住宅探し…この2年で本当に色々な経験をしました。

環境に対する意識の変化

住む国が変わったことで、仕事の仕方や暮らし方はガラリと変わりました。
日常のちょっとした場面にも日本とは全く違う側面があり、じわじわと自分の中に変化を起こしてきたように感じます。特に、環境に関する意識が変わりました。

例えば、オランダのスーパーでは基本的にプラスチックの袋が配布されません。2016年1月1日から無料のプラスチックの袋は配布が禁止されています。これは、路上や海洋ゴミ、資源の浪費を防ぐためです。
(参照:Government of the Netherlands『Ban on free plastic bags』)

また、食品や洗剤にはエコの認証マークがついているものが多く、日常の中で環境に対する配慮が刷り込まれていく気がします。

食品の包装につくエコの認証マーク

 ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)

環境に対する意識の高さは、食品だけではなく住宅の領域までも広がります。
今回、私が見学してきたダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)も、分解可能で出来るだけ地球に優しい住宅を作ろう、というコンセプトで開発されました。

ユニークで可愛くて、そしてすごく面白い家です。記事を読みながら、私と一緒に見学をした気持ちになってもらえたら嬉しいです。

ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の外装

 まずは完成した家を見てみましょう。Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の工場は、アムステルダム中央駅からバスで20分ほどのところにあります。
上の写真はモデルハウスで、工場のすぐ側に設置されています。
入り口の部分はガラス張りになっていて、家の中は自然光で照らされています。

ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の内装1ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の内装2ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の内装3ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の模型

写真を見るとお気づきになると思いますが、この家は、上記の模型のように分解され、くっついてできています。

ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の部品作成の様子ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の部品作成の様子

上記の写真は、モジュール(組み立てのための部品)を作っているところです。
Wikkelとは英語でwrap(包む)という意味。その言葉が表すように、家の形をした型にくるくるとダンボールを巻きつけ部品を作っていきます。 

ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の内装4

 この家は、材料も生産の過程も地球に優しく、さらに100%分解可能。使用されている接着剤も環境に優しいそうです。この家の説明を聞いているときに「ボンドにもプラスチックが使われてるでしょ。私たちの生活には、本当に多くのプラスチックが使われている」と言われました。説明されて初めて、「ボンドにもプラスチックが使われているのか」と思い至りました。

でも、どんなに地球に優しくても、住宅として成り立たなければ意味がありません。住み心地や耐久性、水まわりや火事に対する危険など気になるところ。 

ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の水まわり1ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の水まわり2

 水まわりはダンボールと木を組み合わせて作っているそう。

ダンボールは紙なので、火事で燃えることを心配する人もいるかもしれませんが、日本だってたくさんの木造建築があります。また、特殊な加工を施しており水にも強いそうです。

ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)に使われる断熱材

 さらに、寒さが厳しいオランダやヨーロッパにおいて気になるのは保温性です。これに関しても、断熱材を壁の中に入れることで保温性も抜群とのこと。

このように、Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の最大の特徴は、環境への負担を最小限に抑えていることです。
私たちは普段、自分たちが口にする物、身に付けるものがどこから来て、そしてどこに・どうやって還っていくのかを知ることはありません。

住宅は、人生の中でも付き合いがもっとも長いものの一つです。「自分たちが住む家は、分解可能で地球に優しいか?」と考えたことはあるでしょうか。私は、Wikkelhouse(ウィッケルハウス)を見学するまで考えたことがありませんでした…。

面白いのは、特別な新素材ではなく、日常的な素材を画期的なアイデアに転換させている点です。彼らは平凡な素材から、美しくて住み心地も良く、デザイン面でも優れた住宅を創り出しました。

ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)の模型

 ダンボールで家を作ろうと思った理由

そもそも、なぜダンボールで家を作ろうと思ったのかを聞いてみました。
オリジナルのアイデアは他の人が作って一度失敗したらしく、その失敗したアイデアを1990年に見つけたのがきっかけだそうです。また、彼らの他にも紙で家を作っている会社はあるとのこと。「日本人でも、建築家の坂茂さんが作っているよ」と教えてもらいました。

なぜそんなにも環境に対する意識が高いのかも聞いてみました。これは他のオランダ人にも何人か聞いてみたのですが、はっきりと理由はわからなくて、ただ自然と環境を意識する状況ができてきているそう。「短期的ではなく、長期的に環境について考えなければ自分たちが生きていけない」とあるオランダ人の友人は言っていました。冒頭でご紹介したように、ビニール袋の使用を禁止するなど政府が環境問題への対策に積極的なのもあるかもしれません。

今回の見学には、Wikkelhouse(ウィッケルハウス)を製造するFiction Factoryのエンジニア・Oepさんに付き添っていただいたのですが、2006年に公開されたドキュメンタリー映画『不都合な真実』の影響も大きいとおっしゃってました。

私もこのドキュメンタリーを映画館で観ました。当時は大学生。地球が危機的な状況なんだな、と感じたものの、就職活動や社会人としての生活…自分のことにいっぱいいっぱいで、一つも行動を起こしていませんでした。
自分の目の前にいる人たちは、情報をキチンと受け止めて、会社を作って行動しているんだと、自分との大きな差を感じました。「私も映画を観たけど、何も行動していないや…」と呟いたら、「でも君は、文章が書けるでしょ。僕の話を聞いて、それを周りの人に伝えてよ」と言われました。

オランダの人が全員そうとは思いませんが、「小さなことでもいいから少しずつ始めよう」「とりあえずやってみよう」と、実際に行動している人が多いと感じます。なので、ここまで読んでくださった方も、もしよければ記事をシェアしたり、何か行動を起こしてくださったら嬉しいです。自分が食べる物、身に付ける物、使う物が、生まれてから廃棄されるまでの過程で他の生き物や環境を踏みにじっていないか、少しでも考えるきっかけになればいいなと思います。

恐れる気持ちに従わないこと

もう一つ、話を聞いていて印象的だったことをご紹介します。
環境にも配慮してて、デザイン面も優れていて、さらにビジネスとして事業を成り立たせることは容易ではないはずです。
なぜこのアイデアが生まれ、育ち、継続しているのかが気になりました。オランダは日本よりも起業家が挑戦をしやすい環境があるのでしょうか。

この点に関しては、Oepさんはこのように答えてくださいました。
「そんなのは無理だとか無茶だとか、周りの人たちに毎日言われるよ。でも、自分の心にある恐怖に従ってはいけないよね。また、僕たちには日本人のような謙虚さはないけど、自由に考える力があるよ。そういう教育を受けてきたから」。

どこの国にいても、新しいことに挑戦するときは必ずしも周りの人みんなが応援してくれる訳ではありません。でも自分で考えて、決めて、勇気を出して進んでいくことが大切なのではないでしょうか。このWikklehouseは、オランダの他、ベルギー、ルクセンブルク、ドイツ、フランス、イギリス、スカンジナビアに搬入されており、2020年までにさらなる拡大を目指しているそうです。国によって住宅に関する規則は異なりますし、きっと簡単なことではないでしょう。しかし彼らは、「Patience is a virtue.(忍耐は美徳である)」と言います。

「あとは、良い人に出会うことが一番大切かな」という言葉も印象的でした。
誰かに笑われたり、信じてもらえなかったとしても、自分が信じたことを貫いていれば、きっと良い縁に恵まれるでしょう。私たち日本人にも、元来勇気の気持ちや、物を大切にする精神、身近なものから美しい物を作る力は備わっています。今回書いた記事が、読んでいる方の何かインスピレーションになれば嬉しく思います。

また、もし日本で事業としてWikkelhouseを作りたい、という方がいらっしゃいましたらぜひご連絡ください。

*アイキャッチの写真はwww.wikkelhouse.comから提供していただきました。(copyright Wikkelhouse / Yvonne Witte)

(2月16日掲載の戸田真琴さんnote「100%リサイクル可能。ダンボールの家・Wikkelhouse(ウィッケルハウス)」 より転載)

健康な地球で、みんなが平等に平和に生きる。

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大阪・拳銃強奪事件で東京在住の33歳男を逮捕 拳銃も所持

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警察官が刺され拳銃を奪われた千里山交番周辺を調べる大阪府警の捜査員ら=16日午前、大阪府吹田市

大阪府警吹田署の千里山交番前で男性巡査(26)が包丁で刺されて拳銃が奪われた事件で、大阪府警は17日、強盗殺人未遂容疑で東京都品川区在住の飯森裕次郎容疑者(33)を逮捕した。NHKなど各社が報道した

飯森容疑者は事件があった吹田市に隣接する箕面市内で午前6時過ぎに逮捕された。巡査から強奪した拳銃も所持していたという。

 

【地震情報】茨城県と福島県で震度4

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地震情報

6月17日午前8時ころ、茨城県北部を震源とする地震があった。

気象庁によると、震源の深さは約80km、地震の規模(マグニチュード)は5.2と推定される。この地震により観測された最大震度は4。関東から東北の広い範囲にかけて揺れが観測された。

今回の地震による津波の心配はないという。震度3以上が観測された市町村は以下の通り。

 

福島県  震度4  白河市 矢祭町
     震度3  郡山市 いわき市 須賀川市 相馬市 二本松市
          田村市 本宮市 鏡石町 檜枝岐村 西郷村 泉崎村
          中島村 棚倉町 石川町 玉川村 平田村 浅川町
          古殿町 三春町 小野町 楢葉町 川内村 双葉町
          浪江町 葛尾村
茨城県  震度4  水戸市 日立市 土浦市 笠間市 ひたちなか市
          常陸大宮市 筑西市 桜川市 小美玉市 城里町
          東海村 大子町
     震度3  石岡市 常陸太田市 高萩市 北茨城市 つくば市
          茨城鹿嶋市 潮来市 那珂市 稲敷市
          かすみがうら市 行方市 鉾田市 茨城町 大洗町
          美浦村 阿見町
栃木県  震度4  大田原市 那須烏山市
     震度3  宇都宮市 鹿沼市 日光市 真岡市 那須塩原市
          栃木さくら市 益子町 茂木町 市貝町 芳賀町
          塩谷町 高根沢町 那須町 栃木那珂川町
宮城県  震度3  岩沼市
千葉県  震度3  成田市 鎌ケ谷市 白井市 香取市

 

私は生理用品が作れなかった。 #NoBagForMe

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こんにちは、ハヤカワ五味です。

現在、私は生理用品をテーマにしたふたつのプロジェクトに携わっています。ひとつは、6月12日発表されたユニ・チャームさんとの共同プロジェクト 「#NoBagForMe」。もうひとつは、私が代表を務めているプロジェクト「illuminate(イルミネイト)」です。

なかでも「#NoBagForMe」に関しては、突然のプロジェクト告知に驚かれた方もいると思います。そして私自身も、焦りから強い言葉を使ってしまいました。本当に、申し訳ありませんでした。ポジティブな活動を世の中に周知していく立場にも関わらず、とても不甲斐なく思っています。

ただ、「#NoBagForMe」のプロジェクトを通してTwitterや掲示板などで多くの声をいただき、現在の複雑な状況や様々な思いを肌で感じることができました。まず、私が認識していたよりもずっと「女性の生理」を取り巻く現状は複雑で繊細でした。この状況を、SNSを通して知ることが出来たことに感謝しています。勇気を出して声を伝えてくださった方々、本当にありがとうございます。

それと同時に、今回の「#NoBagForMe」や「illuminate」というプロジェクトの意図をもっと丁寧に説明しなくてはいけないとも感じました。そこで今回は、なぜこのような生理にまつわるプロジェクトが立ち上げられたのか。その経緯をみなさまにご説明できたらなと思います。少し長くなりますが、よかったら読んでみてください。

▶︎生理用品が卒業制作

そもそも私が生理用品に関連して動き始めた発端は、同じ大学の同級生であるminaちゃんの卒業制作です。

minaちゃんの生理用品は、主張しすぎないナチュラルなデザインになっているので、月経のある人が心の性別に縛られず購入できるジェンダーレスさが特徴でした。

minaさんがデザインしたパッケージ

多摩美在籍時、私とminaちゃんは面識がなかったのですが、共通の友人複数人から「minaちゃんって多摩美の同い歳の子が、ジェンダーレスな生理用品を卒業制作で作ったんだけど、製品化したいらしい」と連絡が来ました。その後、ライン上でやりとりしていく中で、確かに今までなんとなく違和感を覚えながらも派手な生理用品をこそこそとコンビニのレジに持って行っていたなと思い、ここには「消費者のペイン(悩みの種)があるなと思い何かしら取り組もうと思いました。

その後、周りのスタッフや友人にもヒアリングしたところ「生理用品を買おうとレジに向かう途中で、通りすがりのおじさんに卑猥だと罵声を浴びせられた」といった、到底理解しがたい辛い体験をした女性もいました。

そこで、ただ対処療法的に買いやすい生理用品を開発するだけでなく、より根本的な問題となる、ネガティブな価値観からの脱却に取り組む必要も感じました。そのような理不尽な辛い思いをすることを、私たちの代で終わらせたいのです。

▶︎アパレルブランドを立ち上げた経験

なぜ私が友達の提案から実際にアクションを起こすに至ったのか。それは自分が2014年の大学在学中に立ち上げ、現在も継続しているシンデレラバスト向け下着ブランド”feast”が大きな要因だと思います。

この時の私は「まあ、生理用品もなんとか作れるっしょ」くらいに思っていました。18歳の時、1人で工場を周ってアパレルブランドを立ち上げた経験があったので。

feastは、自分自身も持っている「胸が小さいという悩み」をプロダクトやコンセプトでポジティブに変えるブランドでした。実際、シンデレラバストという単語を作ってから「シンデレラバストで良かったと思えるようになりました」とお客様から何度も言っていただきました。(※シンデレラバスト→胸が小さいことを指す、貧乳のポジティブな言い方でハヤカワ五味の造語)

それが成功体験としてあったので、生理用品でも同じように生理に関する悩みをポジティブに、そしてネガティブな過去の価値観からの脱却をしていけないかと考えたのです。

ランジェリーブランド「feast」

▶︎生理用ナプキンのOEM生産を目指す

実際に動き始めたのが去年の夏過ぎくらい。アパレルブランドを立ち上げた時と同じように、オンライン上に載っている連絡先や、現在販売されている商品の製造元表記を元に片っ端から工場やブランドに連絡していきました。ただ、これがどこも門前払い。「いくらでも条件は飲めるので」「お金も前払いしますので」と交渉しても「うちは新規は一切受け付けていないので」「OEMは一切やっておりません」という返事しかありませんでした。

ただ、これは想定内で、正面突破がダメなら知り合いヅテで行こう!と、とにかく身近な人の中で生理用品の取り扱いをしている方や、綿や製紙系と繋がりがありそうな人、顔が利きそうな人たちに何十回何百回と「どうして生理用品を作りたいのか」を説明し、そのうち何件かは生理用品工場の社長や会社の代表さんに直接繋げてもらえました。そこで再度「どうして生理用品を作りたいのか」を説明する、ここで生半可な素人だと思われないために何十冊も生理に関する本を読み、更にその会社にも行き何回も説明していきました。

ここまでやったらどこか一箇所くらいはYESの返事があるだろうと思っていました。

でも、会社からの返事はすべて「NO」でした。

悲しかったです。でも諦めたくありませんでした。

▶︎生理用ナプキンが作れる工場を作る

諦めたくなかったので、めちゃくちゃ食い下がって「なぜうちと取り組めないのか」を生理用品製造の工場各社に聞き続けました。その結果わかったことが「現在、日本では生理用品をつくれる機械の数が限られていて、その生産ラインがもう既存企業でいっぱい」とのことでした。そこで、じゃあ生理用品工場自体を作ってしまおう!と思いました。

私はお金を沢山持っているわけではないけど、今まで会社経営をやってきた実績もあるので数千万~1億くらいなら借りれそうだなと思っていました。そのお金で工場を作ってしまおう。土地は恐らくなんとかなるだろう、と。そこで生理用品を製造する機械についてリサーチを始めたのですが、衝撃の情報が入ってきます。

「生理用ナプキンの機械を買うのにだいたい10億くらいかかるみたいね、昔は3-5億くらいだったんだけど、しかも1型で10億だから、もし3つのサイズ展開にするなら30億くらいかかると思う。」

30億~????!?!???!!!!

3000万とかくらいで買えるもんだと思っていたので、さすがに落ち込みました。

しかもこの値段となると、既存の工場が需要に応じて機械への設備投資を新規にするとは思えない。これから日本の女性人口は減っていくのだから、そこに10億を張るのはリスキーすぎるし新規もお断りするよねと思わされました。

でも、やっぱり諦めたくありませんでした。生理用品を買うときにコンビニ店員にニヤニヤされて辛いと話す友人のことを思い出したら、諦められませんでした

▶︎生理用品の輸入を目指す

もう国内がダメとなったら国外で生産して輸入するか、いい感じの既存商品を輸入してしまえ!と思いました。

ここで大きなハードルになってくるのが薬事。私は薬機法(旧薬事法)に詳しくないので、調べたり厚生労働省に電話をかけて聞いてみたりしました。そこでわかったのが、日本に生理用品を輸入し販売するには、薬事法に基づく医薬部外品製造販売業の許可、製造業の許可および品目ごとの承認が必要ということ。え、めっちゃむずいじゃん。

さらに調べたり話を聞いていると、どうやら認可を取ること自体は薬剤師がいれば可能だけれど、品目ごとの承認に結構時間がかかるとのこと。これはやれそうだけど、相当ロングスパンで見ないといけないので手続きを進めつつ様子を見ることにしました。

▶︎既存商品の個別販売を考える

もうこの際、ネット販売に特化して既存商品のバラ売りも検討しましたが、これも薬事的にNG。「日本の法律のもとで、生理用品をビジネスにするのはここまで難しいのか……」と頭をかかえましたが、法を侵さない方法で道を探しつつ、他を進めることにしました。

▶︎既存企業との協業を目指す

ここまで私1人で駆け回ってきましたが、この時点で相当な時間と労力をかけ、さらに遠方への交通費やリサーチでの商品購入なども含めてそこそこの出費もあり心が折れそうでした。

でもまだ、まだ自分が使っていないカードはある!と思い、SNSで大騒ぎしはじめたのがこの頃です。

うちの会社で、私が生理用品を作れないのであれば大企業の企画の一貫としてやらせてもらおう!と思い、既存企業へのアプローチを始めたのです。数日後、ここでまさかの生理用品最大手のユニ・チャームさんから連絡が入ります。私としてもまさかの展開すぎて流石にガッツポーズしました。

最初の打ち合わせの日、緊張しすぎて待ち合わせ時間の30分前には到着していました笑。

会議ではユニ・チャームの方が10人くらい。その前で1人で話すのは流石に声も震えました。でも、ここに至るまで何百回と話した内容だったので話したいことは口から勝手に出てくれました。

「前向きに考えます」というお返事をいただいた帰り道、電車の中で「私やminaちゃんのやりたいことは、会社を上手く経営することではなくて、生理用品の選択肢を増やすことなのだから、座組みにこだわらずこんな感じで色々な会社と協業できたら良いのかもしれない!」と思い、生理用品ブランドに執着せず、生理用品のセレクトショップという形からスタートすることに決めました。

▶︎illuminate(イルミネイト)

illuminateは私が代表を務める生理用品のセレクトショップを中心としたプロジェクトでありブランドです。

illuminateという単語にはいくつかの意味があります。

illuminate
⑴…を照らす、明るくする
⑵<問題に>光を投じる、解明する
⑶…を啓蒙する

そう、ただ明るくするというだけでなく、宗教などの歴史背景ゆえにタブー視されてきた”生理”について、光を投じ、付随する様々な課題について考えるきっかけにしていく、新しい価値観に光を当てるという思いを込めてこのブランド名になっています。

メンバーみんなで大事にしているのが「選択肢」。メンバーの中でも、生理が重い子や軽い子、既存のパッケージが好きな子や苦手意識のある子など様々な人がいます。月経カップを使っている子もいれば、怖いからナプキンだけにしているという子もいます。それでいいのです。もっと納得したアイテムを使いたい、もっと自分の身体について知りたいと思った子が、すぐ情報やアイテムにアクセスできるような場所になったらいいなと思い、まずはセレクトショップの形態を取ることにしました。

そしてセレクトショップの後には、様々なプロジェクトが控えています。例えば、価値観を形成する根っこになる「教育」の変革など。道のりは長いので時間はかかってしまうとおもいますが、間違いなく取り組みたい分野です。

そんなilluminateですが、大急ぎで準備を進めてポップアップショップを開催することになりました。6月20日から7月29日まで青山ブックセンターにて、7月29日から大丸梅田でオープンします。ぜひ、お時間あれば色々なアイテムを手に取りに来てください。

ハヤカワ五味による生理用品のセレクトショップ「イルミネート」が始動、限定店が青山ブックセンターにオープン

▶︎#NoBagForMe プロジェクト

illuminateと平行して、ユニ・チャームとのミーティングも複数回に渡り行われました。その中で、まずは生理用品の中でもタンポンのパッケージであればやれそうだということで、ユニ・チャームさんが主宰となってプロジェクトが始動することになりました。よくilluminateのプロジェクトと混同されてしまうのですが、#NoBagForMeに関してはあくまでプロジェクトの一員、illuminate代表のハヤカワ五味として参加させていただいております。

このプロジェクトは私だけの独断にはしたくなかったし、老若男女問わず多くの人を巻き込みつつやりたかった。そこでコアメンバーには、生理のある当事者に入ってもらおうという話になりました。そして参加してくれたのが現在のメンバーです。

今回の写真やリリースひとつで終わりというわけではなく、この5人がコアとなりつつ、男女問わず様々な立場や肩書きの人たちと話し、そして勉強していく中でプロジェクトを進めていく計画になっています。

先ほどの薬事の話とも関わって来ますが、パッケージひとつ変えるにも国の認可が必要なのでサクッと数ヶ月でできるものではありません。現状で具体的にこれが発売されるよという提案がなく申し訳ないですが、様々な方の意見を取り入れつつ考えていけたらと思っているので、もうしばらくお待ちください。

▶︎私は生理用品を作れなかった、でも”私たち”なら作れる

長文になってしまいましたが、結論としては私に生理用品は作ることができませんでした。ただ、それが、私とilluminate、フォロワーのみなさん、ユニ・チャームさんのような企業さんとであれば実現できそうです。

ここまで半年以上の時間をかけたし、個人のお金もたくさん使ってきました。そのなかで協力してくれる人が現れ、ようやく「#NoBagForMe」と「illuminate(イルミネイト)」のふたつが立ち上がりました。今まで生理用品にチャレンジしようとしてきて、様々なハードルから断念せざるを得なかった多くの起業家からのアドバイスや期待も背負っています。

それが、一番の当事者である女性の悩みを深刻化させてしまったり、「紙袋は必要か必要でないか」という議論で終わってしまったら不甲斐なさすぎます。せっかくなら、これからの女性や生理を取り巻く価値観について、いろいろな側面から話すきっかけにしたい。ここまで苦労し、大切に、大切に進めて来たプロジェクトなのでなんとか良い形で世の中に送り出していきたいです。

私もまだまだ不勉強な部分や、拙い部分があると思います。ご指摘いただいてもすぐに全てを変えることはできないかもしれません。でも様々な意見に目を通して、私なりに少しずつ、そして確実に自分の中に消化していきたいと思っています。

illuminate your choice.
少しでもポジティブな選択肢が世の中に増えることを目指しilluminateとしても頑張っていくので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

illuminate 代表
ハヤカワ五味

(note「私は生理用品が作れなかった。 #NoBagForMe」を転載しました)

SNS時代に、他人とどうつながるべき? シェアの伝道師・石山アンジュさんに内向的なハフポスト編集長が聞いてみた。

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(左から)シェアライフを提唱する石山アンジュさんさんと、実は内向的だった 「ハフポスト日本版」の竹下隆一郎編集長

「つながるのは7人だけにしたほうがいい」

 「ハフポスト日本版」の竹下隆一郎編集長の新刊『内向的な人のための スタンフォード流 ピンポイント人脈術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。タイトルや冒頭のメッセージからもわかる通り、本書では内向的な人が人脈を築いていくためのメソッドが綴られている。

これは竹下編集長の実体験に基づくもの。メディアの編集長が実は内向的だった、という事実に驚きつつも、実用的かつ時流にマッチした人脈術には納得できる部分も多い。

一方、竹下編集長とは正反対の生き方を実践しているのが、『シェアライフ』(クロスメディア・パブリッシング)の著者であり、内閣官房シェアリングエコノミー伝道師として活動している石山アンジュさんだ。

石山さんはシェアハウスを経営していた両親のもとに生まれ育ち、現在は渋谷にある「Cift」というコミュニティで“拡張家族”とともに生活をしている。

はたして、内向的な人はシェアライフを送れるのか?
どんな風にシェアすればいいのか?


内向的な竹下編集長と、他者に心を開く生き方を送る石山さん。ふたりが、これからの時代における“人とのつながり”について対談した。 

 

“シェア”という概念は日本と親和性が高い

 ――お互いに著書を読んでみて、どう思われましたか?

石山:まずは竹下さんが内向的な性格だということに驚きました。意外ですよね。

竹下:できることならば、私はひとりで過ごしていきたいんですけど、仕事もそうですし、生きていくためには人とつながっていかなければいけなくて。それをどうするのかが自分のテーマなんです。

石山:でも、根本にあるものは一緒なのかな、と思いました。これからの時代、肩書に左右されず、個人が人とつながれるようになっていく。そのためには、どうやって人とつながるのか、どういう風に人脈をセルフマネジメントしていくのか。その数が違うだけですよね。

竹下:個人というものが重要になっていくという社会認識の部分は共通していますよね。

 

――でも、やはり石山さんのオープンさはすごいですよね。

石山:そこまで開いている自覚はないんですけど、幼少期にいろんな人が家に出入りしていたこととか、親の背中を見て育ったこととかは影響しているのかもしれないです。

竹下さんはどんな幼少期を過ごされたんですか?

竹下:私は引っ越しが多かったんです。日本で生まれてすぐに(アメリカ南西部の)ニューメキシコへ渡って、その後帰国して、再びニューメキシコへ行って、コネチカットへ行って、日本に戻ってくる、みたいな。その都度、人間関係もリセットされるわけです。

ただ、内向的ではあるんですけど、社交はできるタイプなんですよ。仕事でもいろんな人と会いますし、異なる国の人とコミュニケーションもとれる。でも、そのスキルをプライベートでは発揮したくないんです

そもそも、石山さんはなぜ“シェアライフ”を提唱しているんですか?

石山:“シェア”という概念は海外から来たものというイメージが強いと思うんですけど、実は東洋思想、日本の文化にとても親和性があるんです。

すごく遡ると、日本には八百万(やおよろず)の神がいて、“自分”というものは全体を構成する一部であり、関係性の中で生きているという考え方がありました。自然、地域、人と共生してきて、おすそ分けや支え合いといった共助の精神が自然と根付いていたんです。

そのDNAは現代を生きる私たちのなかにもあると感じていて、だからこそ、今後はITとシェアを掛け合わせたサービスがどんどん出てくるはず。それを海外に発信していきたいんです。

竹下:共生という考え方は、日本ならではですね。

西洋だとそれを切り離して、個人を立てる。それを突き詰めたのがインターネット。個人がみんなと分離されて、ひとりでなんだってできるし、発信できるようになりました。そういう生き方はしんどいなって思いますか?

石山:ネットの力によって個人がエンパワーメントされ、ようやくそれがインフラ化されました。どんな人でも個人として自己実現、自己表現することが可能になりましたよね。

みんな違うのは当たり前。だからこそ、共感されることが嬉しいとか、同じ考え方を持っている人と出会うことに幸せを感じる時代になったと思うんです。

一昔前は個性やオリジナリティという言葉が重視されていましたが、いまはそれを使う人がほとんどいない。むしろ、“I”ではなく“WE”であることに価値を置くようになったと思います。

 

分断された社会に生きるからこそ、つながりを求める

――ひとりでも生きられる時代になったらこそ、つながりを求めるようになった。

竹下:そういう時代が到来したのだから、より個性を重視する流れになるかと思いきや、チームであることを求めるなんて面白いですね。

石山:いまの若い世代は相対的な価値観がないんです。昔は就職ランキングをチェックして就活に励んでいましたし、テレビで情報を得ていました。

でも、いまは観ようとしない。国民がなにを考えているのかという情報にアクセスしないんです。とても分散された社会のなかで生きていると言えますね。その分、常に合う人を探しているんだと思います。

竹下:(アンジュさんが暮らすコミュニティ)「Cift」の若者たちも、みんなそうなんですか?

石山:60人もいるのでさまざまですけど、基本的には思想でつながるという人たちばかりです。これまでのつながりって、地縁に基づくコミュニティ、学校や企業という所属組織、そして血縁関係の3パターンしか存在しなかった。

でも、ネットのおかげでいろんな価値観や思想を知ることができ、趣味嗜好が合う人とつながれるようになりました

シェアリングエコノミーは消費でつながるという新たなものですし、現代はつながり方が多様化していると言えるかもしれません。

 

――その一方で、竹下編集長は「つながるのは7人だけにしたほうがいい」と、小さな人脈を提唱していますよね。

竹下:結局、強制的につながってしまう関係はあると思うんです。SNSもそうですし、黙っていても誰かとつながってしまう。それは仕方ない。

その代わりに、本当に好きな人とは自覚的につながろう、と。その限界が7人くらいかなと考えているんです。

石山:意志を持って選ばずとも、人は自然とつながってしまう世界だということですね。なるほど。

竹下:つながることを押し付けられるのではなく、選択がしたいんです。

石山:それは納得できます。ただ、つながりすぎる現代において、どのように選択をすればいいのか迷ってしまう人は多いでしょうね。

私はこの人と一緒にいて安心できるのか、心理的な安全をもたらしてくれるのかというのが基準になっています。そういう場所を増やしていくことが豊かさにもつながっていくと思うんです。

竹下さんはどういう選択をすればいいと思いますか?

竹下:これはもう直感としか言いようがないんですけど、好きか苦手かで決めているかもしれないですね。よくないとは思うんですけど……。

石山:私の目標のひとつが、シェアという概念を広めて世界平和を実現することなんです。

その定義は、誰一人として取り残されない社会を作ること。どんな背景の人であれ、手を差し伸べられるだけのキャパを持っていたいし、みんながそうであってほしくて。

でも、さまざまな社会の分断を取材してメディアで発信している竹下さんが、プライベートでは人を感情で判断してしまう理由はなんですか?

竹下:社会の分断については深刻に考えていて、宗教や人種で好き嫌いを判断するのはいけないことだと思っているんです。とはいえ、誰にだって好きになれない人がいるのも事実。それくらい社会は多様化していています。

それでも人はどんどんつながってしまうし、そんな時代だからこそ、「自覚的に大切な人とつながろう」と訴えたかったんですよ。

 

社会の分断を防ぐために、市民意識を持つこと

――心を開いて、人とつながることの大切さを考える石山さんは、社会の分断はどうすれば防げると思いますか?

石山:立ち位置や価値観の違いで分断が生まれたとしても、一人ひとりが市民意識を持つことができれば、解決できるものが多いと思います。

たとえ相手のことが苦手だったとしても、自分が社会という大きな箱のなかにいるという自覚を持ち、「(苦手だけど)理論上はこうだよね」という視点さえ忘れなければ、分断も減っていくのではないかと。

竹下:どう考えてもわかり合えないと思うくらい、意見が異なる人はいます。でも、それぞれに価値観が違ったって構わないから、同じテーブルにはつきましょうよ、と思いますね。

石山:自分の趣味嗜好に合わせた人とだけのつながりを選択できるようになった世のなかで、社会全体を俯瞰で見る視点はどのように養えばいいんですかね。

竹下:それって、かつてはメディアの役割だったと思うんです。

石山:そう! でも、テレビも観ない、新聞も読まないという世代は、どうやって視点を広げていけばいいのかなと。

竹下:共通感覚が失われているんですよね。それを補うのは、もはやメディアではないのかもしれない。みんなが集まったときの空気感や会話のなかから浮かび上がってくるのではないかと思います。

石山:メディアの影響力が弱くなっているからこそ、セクターを超えた交流を通じて得るものが大事になってくるんですね。それこそ、いろんなコミュニティに触れて、共通感覚を身に着けていくのは非常に重要なことかもしれません。

 

※後編は近日中に公開します。 

 石山アンジュさんの『シェアライフ』、「ハフポスト日本版」編集長の竹下隆一郎の『内向的な人のためのスタンフォード流ピンポイント人脈術』、好評発売中です。


石山アンジュ
内閣官房シェアリングエコノミー伝道師 / 一般社団法人シェアリングエコノミー協会事務局長 / 一般社団法人Public Meets Innovation代表理事

1989年生まれ。「シェア(共有)」の概念に親しみながら育つ。2012年国際基督教大学(ICU)卒。新卒で(株)リクルート入社、その後(株)クラウドワークス経営企画室を経て現職。 シェアリングエコノミーを通じた新しいライフスタイルを提案する活動を行うほか、政府と民間のパイプ役として規制緩和や政策推進にも従事。総務省地域情報化アドバイザー、厚生労働省「シェアリングエコノミーが雇用・労働に与える影響に関する研究会」構成委員、経済産業省「シェアリングエコノミーにおける経済活動の統計調査による把握に関する研究会」委員なども務める。2018年米国メディア「Shareable」にて世界のスーパーシェアラー日本代表に選出。ほか NewsPicks「WEEKLY OCHIAI」レギュラーMC、拡張家族Cift メンバーなど、幅広く活動。著書「シェアライフ-新しい社会の新しい生き方(クロスメディア・パブリッシング)」がある。

 

 

(取材・構成:五十嵐大 写真:加治枝里子 編集:笹川かおり)


しんどい時は、まわりに頼る。何度も壁にぶつかっても、彼女が前を向けたわけは?

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こんにちは!コピーライターの田中です。

入社から3年。コピーが好きだし、「人の心を動かすコピーを書きたい!」という気持ちで仕事と向き合ってきました。一方で、なかなか思うような広告が書けず悩んだり、心が折れてしまったりしそうな日も。

仕事で感じる「壁」をみんなはどう乗り越えているのか知りたくて、今回は『エン転職』の営業リーダーとして活躍する原田さんを取材しました。

原田さん

入社1年目で新人賞を獲得した原田さん。いまは女性リーダーとして、多くのメンバーをマネジメントしています。華麗なキャリアを歩んできた方だと思いきや、「ぜんぜん華麗なんかじゃないです(笑)。毎年のように壁にぶち当たってきました!」と笑顔。

彼女はどんな壁にぶつかって、どう乗り越えてきたのか伺いました!

「できのいい新人」、初めての未達

―― 社長賞獲得、入社3年目でリーダーと、華々しい活躍。どんな新人時代だったんですか?

新卒で入社して、地元・名古屋に配属されました。自分で言うのもなんですが、わりと立ち上がりは早い方で、毎月の目標はもちろん達成。入社前から目標にしていた「社長賞」も狙っていました。

でも、仕事に慣れた秋ごろに入社以来のどん底を味わったんです。初めて目標をクリアできなくて。拠点の中でも未達成なのは私くらい。半年やっていたのに、自分は何やっていたんだろう…やばい…と。心から笑えなくなってしまって、会社で泣いてしまったり…。

―― わぁ…そこからどうやって乗り越えられたんですか?

まずはやり方を変えなきゃだめだって思って、とにかく周りに聞きました。とくに、上司がすごく目をかけてくれて…。

当時、私は数百社のお客様を担当していたんですが、上司はその一社一社、全てを把握してくれていたんです。事前準備も時間をかけてくれました。それに拠点の先輩達も面倒を見てくれて、「これだけ力強い人達が支えてくれてるんだ、成果が出ないはずがない!」と前を向けるようになりました。

恩返しをしたい一心で、掴み取った社長賞

先輩たちが、ここまで時間を割いてくれている。育ててくれた人たちに、ありったけの恩返しがしたい、そんな風に考えて、地道に仕事に取り組みました。夜まで残って商談の準備をしたり。先輩や上司を捕まえて、アドバイスを求めたり…。

その結果、提案の仕方が変わったことで、お客様の反応も変わりはじめて。1年目が終わるギリギリで社長賞を獲得できたんです。

同じ拠点の先輩も上司も、自分のことのように喜んでくれた。それが本当に嬉しくて。みんなの期待を背負ってもらえた賞だな、と。

―― そんな新人時代から学んだことって、どんなことでしょう?

しんどい時、「どうしよう…」って思った時は、周りに頼る。そうしたら力になってくれる人がいるし、期待してくれてる人がいる。自分は一人じゃないと学びました! 

お世話になった人のことを思い出せば、自然と「頑張らなきゃ」と力が湧くと知りました。

 知らない土地への転勤、初の一人暮らし、ミッションの変更

―― そして、社会人2年目に突入!そこでまさかの拠点異動なんですね。

はい、生まれて20年以上過ごした名古屋から、一人で埼玉に行くことになって。セールスとしてのミッションも少し変わったんです。県内の大手企業さんや、お得意様を中心に提案するように。さらにはリーダーとして、マネジメント業務にも挑戦することが決まりました。

―― 大きな変化がたくさんあったんですね。どうでしたか?

無我夢中でした。特にマネジメントは今までまったくやったことがなかったので。自分も一人のセールスとして提案をしながら、後輩のマネジメントをするのは、想像以上に大変でした。

でも初めて人を教える側に立って、仕事への向き合い方も変わったんです。

「自分が守ってあげないと!」「自分を育ててくれた先輩みたいに、後輩と接しよう!」という気持ち。「部下に背中を見せたい」という気持ちが、突破口になったのかもしれません。

今まで教えてきてもらったことを後輩に伝える中で、改めて腹落ちした部分も多くあって。初めてのこと、やったことがないことにあえて挑戦する。それが自分を変えるチャンスになると気づきました。 

成果を出せない時期

 ―― 去年、入社から4年経ったタイミングで、今度は東京本社へ異動されていますよね。それに、再度役割も変わった。提案で求められるものも変わりそうですね。

そうなんです。東京は競合も多いので、必然的に自分の提案レベルも上げていかなくてはいけない。そこで、またもや壁にぶつかりました。まったく成果を出すことができなかったんです。

セールスとしての型はつけてきたつもりだし、それなりに場数も踏んできた。けど、私にとって目標は高かった。

成果は出ないけど、私はチームリーダーなのでメンバーにお手本を見せなければいけない立場。でもまったく格好がつかない状態でした・・・・。

―― ・・・・想像するだけで、少し心が折れそうです。どう乗り越えたんですか?

新しいチャレンジが自分を変えてくれることは、埼玉の経験でわかっていました。だから、今まで関わったことのない人と関わったり、やったことがない企画業務に挑戦しようと思った。

本社は、部署横断のプロジェクトも色々あるので、たくさん手を挙げて、できるだけ新しいチャレンジをするようにしていました。

たとえば、企画部と一緒にセールス企画を考えるプロジェクトに参加させてもらったり。リーダー・マネージャー陣と「業務改善プロジェクト」を進めたり。全国拠点を巻き込んで進めるWomenらぼ(※)の運営プロジェクトも。

で、自分ができないことを目の当たりにしました(笑)。たとえば、ミーティングの段取り一つとってもそう。できないことに取り組む中で、色々な方にアドバイスをもらうことができました。

※「世界一、女性が活躍している会社へ」をモットーに活動しているプロジェクト。ロールモデルとなる女性社員にゲストとして参加してもらう「先輩ランチ」など、色々な取り組みがあります。

▼「先輩ランチ」の様子はこちらから!

 

他の人のやり方を見て、盗む。

でも、チャンスですよね。それまで関わってこなかった企画部、広報、役員…いろんな人とプロジェクトに入る中で、皆さんの考え方や仕事の仕方を見れる。それって自分の仕事にも活かせるものだと思うんです。

相談の仕方一つもそう。たとえばマネージャーに相談したい、でも一人だと不安だなぁと思ったら、先輩TLを巻き込めばいい。そうして、話しやすい雰囲気を作ってもらう(笑)

できないことを感じた時って、その場は一瞬落ち込むもの。でもそれって自分ののびしろを感じられることですよね。

できるようになったらもっと強いし、何より「できた!」という成長実感を得られる。いいことしかないと思うんです。

 「壁を乗り越えた」という自信が、今の自分を支えてくれている

―― 拠点が変わる度に、何度も心が折れそうになるシーンがあったんですね。

はい。でも振り返れば、その経験が確実に自分を成長させてくれたと思います。いくつもの壁を乗り越えたからこそ、甘ったれな自分から卒業できたし、自分にも自信が持てるようになったのだと思うんです。

大変だった分、得ることは沢山ありました。例えば、異動してくるメンバーの不安な気持ち、どんなことに躓きやすいのかわかるようになった。マネジメントをする上で私の強みになっていると思います。

―― 何回壁にぶつかっても、なぜ頑張り続けてこれたのか、知りたいです。

たぶん、今まで関わってくれた人への恩返しなんだと思います。人に教えてもらったことを、後輩にも伝えていきたい。

それに大前提、私は自分が心から良いと思うものをおすすめしていると思えている。「うちのサービスはいいサービスなんだ」ということを、純粋にお客さんにも知ってほしいんです。

伝えていくことが私の恩返しになると信じている。だから頑張ってこれたのかもしれません。これからも壁はやってくるかもしれないけど、自分らしく乗り越えていきたいです!

 

■編集後記

順風満帆に見えるキャリアの裏にも、こんな苦労があったのか…!と、非常に刺激を受ける機会となりました。

原田さんからは、様々な壁をブレイクスルーするためのヒントをもらえた気がします。仕事への向き合い方を変えたり、今まで挑戦していなかったことにチャレンジしたりすることで、仕事はもっと面白くなるはず。このメッセージを胸に、私も明日からの仕事に臨もうと思います。原田さん、ありがとうございました!

[文/田中 知佳 編集・写真/平野 潤]

環境問題 「困るのはこれからを生きる僕たちだから」 高校生のリアルを聞いた。

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高校3年生の菱川天風くん。サッカーの練習が唯一無いという月曜の放課後、一緒に未来の地球について語り合った。

5月30日(ごみゼロの日)をもって、約1カ月間続けた「ごみゼロ日記」が終了した。その後、一部のファンの間では「もう明日から読めないの寂しい...」と「ごみゼロ・ロス」の声が相次いだ(約3人)。

様々な反応があったが、「感銘を受けて、自分もチャレンジしてみようと思った」というコメントも多く頂いた。

高校3年生の菱川天風(ひしかわ・てんち)くんも、そんな思いを持ってくれた1人だ。ごみゼロ日記を読み、「環境問題に関心があり、知識や活動をより深めていくために、記者に話を聞きたい」とわざわざ編集部にメールをくれた。

「冷やかしじゃないのー?」と茶化す同僚の声を片耳に入れながら、もし存在するならば、この若者の情熱と行動力に応えたい。そして最近の高校生のリアルボイスを聞く良いチャンスだと思い、何度かのメール交換の末、この青年に会うことにした。

 

サッカー留学先のドイツで見た風車

待ち合わせ場所に現れたのは、黒のパーカに大きなバックパックを背負った、爽やかな青年だった。

近くのカフェに入り、まずは仕事や部活の話でお互いを自己紹介。話によると、彼は強豪校のサッカー部で、愛知から上京してきているという。趣味は漫画を読むことで、好物はラーメンという、ごく普通の高校生だ。(サッカーが超上手ということ以外は)

そもそも、彼が環境問題に興味を持つきっかけは、何だったのだろうか?

「僕が中学生の頃、サッカーの短期留学でドイツを訪れた時、風車が多くある光景を見て、進んでるな、と...」と菱川くん。日本の原発事故のあと、原発の安全性や必要性が議論される中、「脱原発」を進めているドイツの取り組みを目の当たりにし、興味を持ったという。

そもそも、サッカー青年の菱川くんはスポーツブランドadidasが大好きで(当日のパーカももちろんadidas)、その本社のあるドイツに興味を持っていたそう。「いつかはドイツのアディダス本社で働きたい」と言う彼は、帰国後、ドイツや企業の環境への取り組みについても調べたそうだ。「興味があることはとことん調べちゃうタイプなんです」と彼は話す。

 

「もっとできることがあるんじゃないか?」

家族もそんな彼の背中を押してくれたという。「父はそんな僕に、SDGs(持続可能な開発目標)や、”世界一貧しい大統領”と呼ばれたウルグアイ元大統領ホセ・ムヒカ氏の2012年の有名なスピーチ(自分に本当に大事なものは何かと問う)について教えてくれました」

そんな中、気候変動の危機を訴えるストライキを始めたスウェーデンの女子高生についてのハフポストの記事を読んだ際、そのページにあった「ごみゼロ日記」のリンクをクリックしてくれた。「ごみゼロ日記を読んで、自分ももっとできることがあるんじゃないか、と考えさせられました」と語る。

彼の普段の取り組みについて聞くと、既にたくさんの行動を始めているようだ。部活ではもちろん水筒を持参。サッカー部ではゴミ拾いも行い、寮でのゴミ分別はかなり厳しくやっているという。また、部活のチームメイトの提案で、古いスパイクをゴミとせず、貧しい子供達へ送る運動もしているという。

...そして私に面談を申し込んでくれたわけだが、SDGsビギナーの私が教えられることは少ない。それでも、未来を担う彼らのような世代に直接話せるこの希少な機会に、今までの取材で聞いたり学んだことを、できるだけ彼に話した。菱川くんは、「他に何ができるんだろう...どうやって発信すれば良いんだろう...」と考えたり悩む素振りを見せながら、時に真剣にメモをとっていた。

ちなみに学校の他の友達はどうかと聞くと、みんなそこまでで環境について興味は持っていなそうだという。「周りを巻き込むって大変ですね...」と呟く菱川くん。私は「そうなのよ!」と社内で1人で頑張ってもなかなか変化の無い現状を息荒く話した。

 

「これから困るのは、次世代の僕たちだから...」

最後に、「消費者の力でもできる事はあると思っています。でもメディアもパワーがあると思うので、手遅れになる前に、国の現状や政策をもっとタイムリーに伝えて欲しいと思います」と私たちメディアへの意見もくれた。

会話中、終始「何かできないか」と危機感を持って話していた菱川くんは、その使命感をこう話す。

「地球温暖化とか環境問題とか、大人たちは口にしますが、実際あまり何も進んでいない気がします。大人はいいかもしれないけれど、これから困るのは僕たちだから。自分たちが変えていかなきゃ、と思っています」

「ごみゼロ日記に感銘を受けた」と私にメールをくれた菱川くん。でも、この日の会話で感銘を受けたのは、私の方だった。

 

◇◇◇

ハフポスト日本版で働く私は、5月30日(ごみゼロの日)に向けて、ゴミ削減生活を始めました。様々なチャレンジや失敗を皆さんと共有していきます。皆さんも是非この機会に「ごみゼロ」への旅をご一緒しませんか?

【ごみゼロ日記:1日目】ごみゼロ日記、はじめます。かつて私はナチュラルガールだった。

【ごみゼロ日記:2日目】ごみゼロを誓った私の残念な現状 タピオカティー、ペットボトル、一日のゴミを数えてみると…

【ごみゼロ日記:3日目】ごみゼロへの挑戦スタート。第一関門の「かき揚げそば」で早くも失敗

【ごみゼロ日記:4日目】「プラスチックストローの提供を終了しました」スタバよりも早くファミレスで実施されていた。

【ごみゼロ日記:5日目】お洒落なオーガニックパーティーは、人にも地球にも優しかった。

【ごみゼロ日記:6日目】映画館にマイタンブラーを持参するも断られる、なぜ…。本社に理由を聞いてみた。

【ごみゼロ日記:7日目】タピオカ用「マイストロー」が存在していた。→即買い

【ごみゼロ日記:8日目】「セブン&アイ、2030年までにプラスチック製レジ袋廃止」のニュース。「遅すぎません?」本社に聞いてみた。

【ごみゼロ日記:9日目】ごみゼロ日記も折り返し地点。行動に変化が見られない同僚たちに、理由を聞いた。

【ごみゼロ日記:10日目】ゴミって結局どうなってどこ行くの? ゴミ清掃工場に「大人の社会科見学」してきた。

【ごみゼロ日記:11日目】ペットボトルの「ペット」って何か知ってる? 資源循環センターに「大人の社会科見学」してきた。

【ごみゼロ日記:12日目】2050年までに「東京のCO2排出量ゼロ」を小池都知事が発表。その時わたしは会場にいた。

【ごみゼロ日記:13日目】「次世代を担う若者を取り込むことが大事」ニューヨーク市の取り組みに東京が学べることは?

【ごみゼロ日記:14日目】マイカップとマイストロー持参でタピオカティー店へ。過去に行った映画館では拒否、リベンジなるか...? 

【ごみゼロ日記:15日目】海に行かないから関係ない? そんなあなたも「海洋プラスチック問題」に関わっているかもしれない理由

【ごみゼロ日記:16日目】食品ロスを使い捨て容器でレスキュー ⇒ 複雑な気持ち

【ごみゼロ日記:17日目】マイバッグ、マイボトル、マイ箸...次は何すれば?世界が注目する「ごみゼロの伝道師」にアドバイスを聞いた。

【ごみゼロ日記:18日目、最終日】ごみゼロ、完璧はムリ。それでも… 約1カ月間のチャレンジを終えて

 

健康な地球で、みんなが平等に平和に生きる。

2030年に、それを実現するための目標がSDGs(持続可能な開発目標)です。
ハフポスト「はじめてのSDGs 」では、日本をはじめ世界中の問題や取り組みを紹介。

私たちに何ができるんだろう... みんなで一緒に考えてみませんか?

「誰一人取り残さない」未来に向けて、深刻化する中東の水不足を「エアコン排水」が救う

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中東および北アフリカは世界で最も水不足が深刻な地域。人口の6割が飲料水へのアクセスがまったく確保されていない、または極めて困難な状況にある。

この記事は、世界経済フォーラム中東北アフリカ会合の一部です。

「Leave no one behind.(誰一人取り残さない。)」これは今年の世界水の日のテーマでした。国連の持続可能な開発目標(SDGs)の基本理念でもあるこの誓いは、包摂性のある世界をつくろうと力強く呼びかけるもので、現在水ストレスに直面している地域がその苦難から解放される未来を目指しています。水はどの国にとってもかけがえのない資源ですが、特に水不足に悩まされる地域には、安全かつ清潔な水に誰もがアクセスできるように、革新的かつ持続可能な手段を講じて積極的に取り組んでいくことが求められています。

中東および北アフリカ(MENA)地域は世界で最も水不足が深刻な地域で、人口の6割以上が飲料水へのアクセスがまったく確保されていない、または極めて困難な状況にあります。また、国内総生産(GDP)の70%以上が「高い」または「非常に高い」水ストレス状態に陥っており、世界平均の22%と比較するとかなり深刻な状況にあると言わざるを得ません。さらに、世界銀行によると、MENA地域は気候変動に起因する水不足による経済損失が最も大きいと予測されており、その損失額は2050年にはGDPの6~14%に相当すると推算されています。したがって水不足は、MENA地域の社会経済的発展を長期にわたって大きく脅かす問題なのです。

現時点では悲観せざるを得ないかもしれませんが、困難の中には必ずどこかに希望の光が見出せるものです。MENA地域では主に脱塩によって水を確保しています。脱塩への依存度はきわめて高く、世界全体の脱塩能力のほぼ半分が集中しており、世界で最も大きい脱塩市場が形成されています。ただし、脱塩はエネルギーを大量に消費する技術であるため、二酸化炭素も大量に排出されます。これが気候変動を引き起こし、結果的に水ストレス状態をも悪化させることになります。また、脱塩には多額のコストがかかるため、どの国でも採用できる技術ではありません。

上位10のリスク(発生可能性・影響の大きさ)

起死回生の希望の光は、雑排水(エアコン、シャワー、洗濯機などの電化製品から出る排水)の再利用。高温多湿なMENA地域では、当然エアコンの使用率が高くなっています。エアコンの稼働による結露で生じた排水は通常はそのまま排水として処理されますが、これを回収すれば清掃用水や灌漑用水やトイレの洗浄水などに再利用することができます。

ここで注目すべきなのは、エアコンの排水は自然に発生するもので、しかもコストがまったくかからないという点です。それだけでなく、普通は無色透明で臭いもなく、ミネラルや殺菌剤も混入していません。ゴミや一定量の細菌は含まれていますが、簡単に除去することが可能で、飲料水以外のさまざまな用途で再利用できます。したがって雑排水は、ショッピングモールや工場、病院のクーリングタワーへ行政が提供する水の量を削減できるなど、水を節約する大きな可能性を秘めているのです。

世界の一般的な家庭で出る排水のうち、50~80%が雑排水だとみられています。この雑排水を回収・再利用すればどれほど大量の水の消費を削減できるか想像してみてください。わかりやすい例を挙げてみましょう。例えば、ドバイで1日に消費される水の量は1人当たり550リットルで、平均的な大きさの浴槽の7杯分に相当します。雑排水を再利用して清潔な水を30%節約すれば消費量は385リットルにまで減り、1日で1人当たり浴槽2杯分以上が節約できる計算になります。

現在、アラブ諸国の22カ国のうち深刻な水不足状態にあるとされる国は13カ国にも上ります。これらの国の1人当たりの水の消費量は年間500立方メートル以下で、世界の平均である6,000立方メートルを大きく下回っています。この現状を踏まえると、水の需要を満たす持続可能な新しい方法を積極的に模索すべき時期に来ているといえるでしょう。そしてそれを実現できるかどうかは、私達の子どもや未来の世代に懸かっています。また、水不足の解消は貴重な資源の確保だけでなく、より困難な問題の解決をも意味します。水へのアクセスはMENA地域では厄介な問題で、数々の地域紛争の火種のひとつにもなっているのです。

水不足がもたらす紛争や脆弱性の問題は、形ばかりの取り組みだけでは解消されません。そして持続可能な未来は、平和と協力、包摂性という土台がなければ実現できないのです。革新的で持続可能かつ測定可能な解決策をいくつか考案して水不足の問題に挑まない限り、SDGsが目指す「誰一人取り残さない」未来を築くことはできないでしょう。

私達が暮らすMENA地域によりよい未来が訪れるように、一人ひとりができることを行動に移してこの取り組みに貢献していきましょう。企業であれば、革新的な水処理技術の開発を支援したり、同じ目標を持つ団体と連携したりして、革新的かつ測定可能で採算が取れる解決策の実現に貢献できるでしょう。シンクタンクであれば、各国間で連携して、共同研究を実施したり、支援を募ったり、世界に向けて啓発活動を推進したりできます。個人としても、エアコンの排水を植物の水やりや床の掃除などに再利用することから始められます。

水1滴がとても大切であり、一致協力した取り組みでその1滴を大事に扱っていかなければならない。そのことはぜひ心に留めておいてください。この問題に消極的になったとしたら、その犠牲となるのは人類すべてであり、母なる大地です。人間の体の約6割は水でできています。私達自身を救うために、今こそ行動を起こしましょう。

この記事は2019年3月28日世界経済フォーラム「中東で深刻化しつつある水不足問題、その有効な解決策のひとつとは」より転載しました。 

健康な地球で、みんなが平等に平和に生きる。

2030年に、それを実現するための目標がSDGs(持続可能な開発目標)です。
ハフポスト「はじめてのSDGs 」では、日本をはじめ世界中の問題や取り組みを紹介。

私たちに何ができるんだろう... みんなで一緒に考えてみませんか?

日本の運命―少子高齢化社会における幸福とは? ビル・エモット氏が語る

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国際ジャーナリストのビル・エモット氏

いまや少子高齢化は世界が直面する喫緊の課題だ。国連の統計によれば、2015年の段階で総人口約73億8000万人のうち8.3%を占める65歳以上の高齢者は、2060年には17.8%に達する。労働人口の減少は経済成長の低迷をもたらし、社会の抜本的な改革を要請するだろう。

日本は、その「最前線」を行く。総務省が4月12日に発表した統計によれば、日本の総人口は約1億2600万人。そのうち65歳以上は28.1%に上る。15~64歳の生産年齢は約7545万人で、全体の59.7%。これは過去最低の数字だという。

私たちはこの新しい時代をどう生き抜けばよいのか――。

そんな問いに向き合うべく、サントリー文化財団が5月17日、設立40周年記念で「高齢化社会はチャンスになりうるのか」と題する国際シンポジウムを開催した。



シンポジウムでは、知日派として名高い国際ジャーナリストのビル・エモット氏が基調講演を行った。

同氏は1980年から英誌『エコノミスト』の記者をつとめ、1983年から3年間は東京支局長として日本に滞在し、1993年から13年間編集長をつとめた。1990年の『日はまた沈む』(草思社)で日本のバブル崩壊を見事予言し、2017年の『「西洋」の終わり』(日本経済新聞出版社)では、「自由」「平等」という西洋的理念の危機を描き出した。

今回、サントリー文化財団の協力を得て、エモット氏の講演を採録する。果たして氏が語る「日本の運命」とは――。



高齢化社会を「幸福」の尺度ではかる


皆様、こんにちは。お忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。

この度は、この重要なシンポジウムの基調講演者としてお招きいただいた栄誉に対し、サントリー文化財団、とりわけ田所昌幸先生(同財団理事、慶應義塾大学教授)に感謝申し上げます。それから今、大変に親切な紹介もいただきました。

さて、このシンポジウムのテーマは非常に有意義な、前向きなものであります。しかし、私のようなエコノミストにとっては難しいテーマです。私たちは高齢化社会の影響を分析することには慣れていますが、幸福という尺度ではかることには慣れていません。

我々エコノミストは自分たちの研究対象が具体的で測定可能かつ客観的な現象だと思いがちなので、幸福といった主観的、感情的な行動に関する問題について問われると困ってしまいます。

でも、実はこれは我々の思い込みに過ぎません。私たち学者が、合理的、客観的と思っている現象の多くは、実は非常に主観的なものなのです。人間の行動に依拠するものが多いのです。

実際、経済学というのは、人間の行動を研究する1つの手法に過ぎません。生産量や消費額、そして何よりも「生産性」という測定可能とされているデータの裏に人間の行動や感情という曖昧さがあることは、もう何百年も前から知られています。

さて、田所先生から与えられたテーマは「日本の運命(Fate of Japan)」ということですが、これについて語るのはなかなか難しいです。私の最近の著作の英語の題名は『The Fate of the West(西洋の運命)』なので、今回のテーマに似ているわけですが、日本経済新聞出版社がつけた邦題は『「西洋」の終わり』という、より悲観的なものです。その日本版となると、今回の「幸福」という前向きなテーマに合わないことになります。

いずれにせよ、未来について語って予測をして欲しいということかと理解していますので、今日は「幸福と高齢化社会」という文脈の中で日本の運命について語りたいと思います。決して「日本の終わり」という話ではありません。



 5つの大きな変化があった「平成」 


さて、その未来について語る前に、まず過去を振り返ってみたいと思います。

これまでの道のりと現在の立ち位置を理解して初めて将来何が起こるか考えることができると思うからです。ここ1カ月、日本では明仁天皇の御退位と、私の母校オックスフォード大学に留学経験のある徳仁天皇の御即位という美しいプロセスがありました。「平成」から「令和」へと時代が移ったわけであります。

平成の30年を振り返ってみますと、本日のテーマに関連して5つの大きな変化があったと考えられます。

まず、人口動態的な変化。皆さんよく御存知のことです。日本は戦後と1970~80年代前半までの一大ベビーブームにより、人口の平均年齢が西ヨーロッパや北米の平均年齢よりも低かった。しかし今、日本の平均年齢は世界で最も高い部類に入っています。

よく指摘されることですが、日本は人口の4分の1以上が65歳以上であり、そして100歳以上の人が突出して多くいらっしゃる。6万人を超えているとのことです。人口が日本の3倍のアメリカとほぼ同じ数の100歳以上の方々がいるわけです。

ただ、今でも最大の年齢層は35~65歳という中年層であって高齢者ではないということを指摘したいと思います。後で企業の保守性や硬直性の話をするときに、これは重要なポイントとなります。



さて、日本の100歳以上の方々、非常に素晴らしいです。抽象的な書を書かれる女性の書道家、篠田桃紅さん。日本の女性について書いた私の最新刊『日本の未来は女性が決める!』(日本経済新聞出版社、6月20日発売)で紹介していますが、日々新しい作品を生み出していらっしゃるだけではなく、2016年に刊行した本は、私のような中年の作家が羨むほどの成功を収めておられます。



労働市場における二極化


さて、平成時代の2つ目の大きな変化は、これも皆さんよく御存じのことですが、1990年のバブル経済崩壊と人口動態の変化を受けて、日本の生活水準の向上は以前と比べてかなり緩慢になりました。日本はもはや、豊かな先進国の中でも勝者という立場ではなくなりました。ヨーロッパではイタリアが1960年代にチャンピオンでしたが、日本はイタリアとともに経済的に後れを取った国とみなされるようになりました。

成長の減速に中国など新興国との競争の激化が合わさって起きたのが、平成における少なくともマイナス面で最も重要な社会的、経済的な現象、すなわち労働市場における著しい分断と二極化です。

フルタイムの正社員で雇用の安定を享受している人たちと、もっと不安定な短期・パートの雇用、いわゆる非正規の雇用を強いられる人たちの二極化です。



非正規、不安定雇用は劇的に拡大しています。1990年には全体の20%程度でしたが、今日では40%近くになっています。非正規雇用の拡大とともに、仕事における技能や経験の蓄積も多少減少しています。経済学の用語で言えば、人的資本の形成が進んでいない。企業で教育を受けて技能を向上させ、1つの組織に帰属感を持つという文化は、少なくとも男性においては弱まっています。



当たり前の選択ではなくなった「結婚」


では、幸福の話をしましょう。

もともとストレスのかかる労働市場だったわけですが、そこに広範な不安定さという要因が加わった。二極化と時期を同じくして女性の就業率の高まりが見られ、その多くは非正規の雇用でしたが、二極化は女性の参入だけで説明できるものではありません。

結婚する人たちの比率は低下しています。1970~80年代は結婚がほぼ当たり前の選択でしたが、もはやそうではなくなりました。よく「女性が結婚に縛られたくないから、こうなっているのだ」という誇張した説明がなされますが、データを見ると、50歳での未婚率は実のところ女性よりも男性の方が高くなっています。



ある国の出生率を決める要因というのは複雑で、はっきり「これだ」と言うのは難しいものです。しかしながら、雇用の不安定度が男女ともに拡大したことが大きな要因であったということは、確信しております。

家庭を持とうとなれば、経済的な安定が必要です。しかし、結婚適齢期に非正規の仕事から抜け出せない人たちにとっては、それは難しいことです。日本にあった家庭、子供重視の文化は、平成の時代にかなり薄まりました。



就業率を支える女性とシニア
 

もう1つ、非常に重要な社会的経済的な現象がありました。プラス面での変化です。それは、高校を卒業した女性の中で、従来の選択肢であった短期大学ではなく、4年制大学に進学する人たちの割合が大きく高まったこと。 



このグラフが示すように、高等教育における男女差は、1980年代以降大幅に縮まっています。大学の学部生の男女比で男性の方が多いのは、今では先進国では稀です。しかし18歳の段階で女性が50%近くになっており、過去と比べると劇的に伸びています。



日本においては、政界でも民間企業でも大学でも、指導的立場に就いている女性が少ない、とよく指摘されます。それは正しいのですが、しかしこの社会が年功序列であるということも忘れてはなりません。



つまり、今日指導的な立場にいる女性が少ないということは、1980年代に教育で大きな男女差があったことを反映しています。当時教育を受けた人たちが今、若いリーダーになっているからです。ということは、今後もこのままであることを示すものではありません。



日本の女性の就業率は大幅に上昇しています。その多くが非正規・パートであるわけですが、数年前にはアメリカの女性の就業率を抜きました。ユーロ圏の平均をも抜いていますが、ヨーロッパの個々の国、例えば英国、ドイツなどと比べるとまだ低い水準です。



日本では引退した方の再参入も増えています。65歳以上の日本人の20%近くが働いています。イタリアでは4%に過ぎません。



OECD(経済協力開発機構)の報告書によると、シニアの70%以上が定年を超えて働き続けたいと言っています。緩やかに人口が減少しているにもかかわらず、就業率はこの5年間で急増しています。



より柔軟性のある就労環境が必要


以上が、過去と現在に関する私の考察です。日本では以前より失業率が改善しているにもかかわらず、老後の金銭面での不安を抱えている人が増えています。 



背景には労働市場の二重構造化がある。そして欧米と比較すると、社会の結束は強いものの、婚姻率あるいは家庭を持つ割合が下がっています。これはもちろん、もともと高かったところからの減少です。 



確かに日本では大卒の女性が様々な組織で活躍しています。主に20~40代が中心です。人的資本が日本における唯一の資源です。しかし今では先進国の緩やかな生産性の向上にもついていけていません。ようやく労働力不足が、数や才能、そして技能面で認識されるようになってきました。



これらの現象、新たな動きが相まって、日本の運命、幸福、機会、そしてシンポジウムで追求するべき課題が定まってきます。



超高齢化、ジェンダー格差、職場でのストレス、喪失される人的資本、そして新たに浮上した課題である長期化する定年後のニーズに対処するため、日本社会はより柔軟性のある就労環境を築いて、社会との関わり方を模索しなければなりません。



「ロンドンビジネススクール」のリンダ・グラットン氏とアンドリュー・スコット氏が「人生100年時代」と呼ぶこの時代、姿勢を改めなければならないでしょう。就労期間、家庭と職場での男女の役割、教育と人的資本の形成のあり方を再構築する必要があります。



グラットン氏とスコット氏の書籍『LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社)は2016年に刊行され、日本でもベストセラーとなりました。グラットン氏は、安倍晋三総理の高齢化社会への取り組みを補佐することになっています。



女性のプレゼンスは確実に高まる
 

昨年、日本では働き方改革法が成立し、ストレスの多い職場、過労死、サービス残業、そして正規とパート雇用の処遇と権利の不平等を解消しようとしています。新たな、あるいは大きく見直しを加えた社会契約が人生100年時代においては必要でしょう。男女間のバランスを実現し、就労年齢や定年制に、より柔軟に対処できる方法が求められています。 



有言実行は確かに困難です。組織も社会も保守的な日本です。先ほどの人口動態で見るように、人口が最も多いのは若年層でも高年層でもなく、中年層です。そのような社会でどのような変化が期待できるでしょうか。そして、変化が起きるまでどれだけの時間を要するのでしょうか。



未来に目を向けると、女性がもっと存在感を発揮する時代が訪れるでしょう。しかし、柔軟性と安心感を備えた組織文化が醸成できるか否かは、確かではありません。雇用側と確かな技能を持つ女性のニーズを背景に、女性のプレゼンスというのは確実に高まるでしょう。



次世代の女性リーダーというのは、今既に30~40代に入っており、そして次の10年でさらに数を増やしていくでしょう。既に我々が目撃したように、1990年代に高等教育を受けた女性が、自立的に着実に変化を起こしていくでしょう。



ジェンダーの平等の旗振り役で、現在、昭和女子大学の理事長・総長でいらっしゃる坂東眞理子さんは、次の10年、女性によるリーダーシップの場面は倍増するであろうとおっしゃっています。



日本の悪しき例は医療業界
 しかし、状況というのはそれほど単純でもなく、均一でもありません。医療業界は日本の典型的な悪しき例です。



多くの先進国において女性の目覚ましい進出は、医学の分野から始まりました。女性はそこから平等を勝ち取り、OECDの図が示すように、医師の半数は女性が占めるようになっています。女性の割合が最も高いのが、欧州ではバルト諸国、中央ヨーロッパとそれからスカンジナビア諸国の一部です。右側を御覧いただければお分かりになると思います。



東京医科大学で女性受験者の試験結果が改ざんされていたという報道に注目された方もいらっしゃるでしょう。日本の医師免許保持者のうち、女性はわずか20%です。OECD諸国の中でも最低水準です。医師は男性であるべき、女性は結局、子育てで職を離れるので、訓練しても意味がない、という考えが根深い。これはもちろん偏見の問題でもありますが、それだけではなく制度の硬直性にも原因があるでしょう。



社会と文化における科学の捉え方というのは、家庭と教育現場で育まれるわけですが、他の先進国と比較して、日本での変化のペースは極めて遅いです。女性の4年制大学への進学率は増えていますが、理系、特に工学科への女性の入学は著しく低いのが現状です。



女性比率が低い名門国立大学
 また、リーダーのポストというのは圧倒的に、東京大学をはじめとする名門国立大学の卒業生によって独占されています。名門国立大学の学部生の女性比率は、慶應義塾大学のような名門私立大学に比べると、ずっとずっと低いというのが実情です。



しかし、プラス面もあります。女性にとってはロールモデルが増えていて、それぞれの分野でトップになろうという志を持つ女性には、インスピレーションをあたえています。間もなく出版する私の著書にも多くの例が登場します。



その1人が、私が現在居住するアイルランドで駐在の日本大使をお務めになっている三好真理さんです。大使は、変化のプロセスが実を結んだ1つの事例を示してくれています。



三好さんは、東京大学を卒業された1980年に外務省にキャリア官僚として入省した28人のうちの唯一の女性でした。2016年には女性は10人います。今、他の多くの組織同様に、外務省でもかつてない数の女性が年功序列の人事制度の中を通過していっています。そして楽天のような振興の企業では稀に、若くそして志を持ち、才能に恵まれた女性が出世をしていっています。



したがって、すべての組織が伝統的で硬直的というわけではありません。しかし、全体を見ると雇用体系というのは硬直していて、女性の活用において、いわゆる「人生100年時代」の到来に追いついていないように見えます。 



年功序列と定年制の見直し
 

年功序列に基づく企業体系というのは、この10年、見直されてきていて、それはOECDの調べからも確認できます。しかしそのペースは緩慢です。2006年から2016年の間、終身雇用の割合は15%下がっているとはいえ、この慣行は依然として残っております。労使双方にとって好都合だからです。



年功序列の給与体系と終身雇用に関連する大きな問題というのは、60歳の定年制です。定年制度を見直している企業も確かにこの10年で増えていますが、その増え方はゆっくりとしか進んでいりません(厚生労働省のを参照)。 



言うは易しではありますが、特に日本においてはもっとスピード感を持って新たな社会契約をつくり出していかなければなりません。柔軟性と多様性を受け入れて、そして金銭的な安心感を与えなければなりません。これが実現できれば、ストレスも改善され、人的資本の有効活用の道は開かれることになるでしょう。



高齢者も心身の健康のために社会とのかかわりを持たなければなりません。今まで終身雇用制度に乗ってきた社員、特に男性にとって「社会」とは会社でした。そのため定年後、職場復帰の気持ちはなおさら強くなります。 



私が日本に期待している、より幸福な新しいパラダイムは、より多くの女性が参画できるより多様性に富んだ社会、柔軟性のある職場と家庭のバランスが実現した社会、そして高齢期においても社会との繋がりを持てる社会です。



このシンポジウムでは、このパラダイムを達成するには何が必要なのかということについても議論したいと思います。



御清聴ありがとうございました。



【お知らせ】



公益財団法人「サントリー文化財団」は、主催する「サントリー学芸賞」および「サントリー地域文化賞」の副賞である賞金を、2019年度から従来の200万円を300万円に増額します。詳細は、こちらをご参照ください。 



『サントリー文化財団顕彰事業「サントリー学芸賞」「サントリー地域文化賞」賞金(副賞)の増額について』



なお、この「サントリー学芸賞」は、フォーサイトの常連筆者である北岡伸一氏、池内恵氏、西川恵氏、篠田英朗氏、鈴木一人氏、岡本隆司氏、野口悠紀雄氏など多数の方々が受賞しています。






フォーサイト編集部
フォーサイト編集部です。電子書籍元年とも言われるメディアの激変期に、ウェブメディアとしてスタートすることになりました。 ウェブの世界には、速報性、双方向性など、紙媒体とは違った可能性があり、技術革新とともにその可能性はさらに広がっていくでしょう。 会員の皆様のご意見をお聞きし、お力をお借りしながら、新しいメディアの形を模索していきたいと考えております。 ご意見・ご要望は「お問い合わせフォーム」や編集部ブログ、Twitterなどで常に受け付けております。 お気軽に声をお聞かせください。よろしくお願いいたします。



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(2019年6月13日フォーサイトより転載)

「プラズマクラスターで除霊できた」の報告 ⇒ シャープ公式が返答「除霊はできません。たぶん」

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シャープ製の「プラズマクラスター加湿空気清浄機」のイメージ写真

独自技術プラズマクラスターを搭載したシャープ製の空気清浄機に、意外な効果があったのだろうか。自宅の怪奇現象に悩まされていた人が、この空気清浄機を使ったところ、ピタリと止んだという報告があったのだ。

発端は、Twitterユーザーの「しぬこさん」の6月9日の投稿だった。自宅マンションに「引っ越したばかりの時に怪奇現象が多々あってめちゃくちゃビビってた」のに、プラズマクラスターの空気清浄機を買ったら一切なくなったと報告。「空気どころか除霊もできるの凄くない…?」と驚いた様子だった。

これに対して、シャープの公式Twitterアカウントが10日、冷静な返答をした。

「検証していないので断言はできませんが除霊はできません。たぶん。」

残念ながら除霊効果は確認できていないようだ。確かにシャープの公式サイトには「浮遊カビ菌を除菌」とは書かれているが、「浮遊霊を除霊」とは書かれていない。使用の際には注意して欲しい。

今回のシャープ公式の対応は「シャープなだけにやや鋭利な回答」「除霊するとフィルターの劣化が進みそうだ」「検証をお願いします!」と反響が広がっている。

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