京浜東北線の回送電車が横転 川崎で進入の作業車と衝突
23日午前1時11分ごろ、川崎市幸区のJR川崎駅付近で、京浜東北線の北行き回送電車(10両)が停車中の工事用車両と衝突した。回送電車は先頭から2両が脱線。1両目は前面を中心に大破して左側に横転、2両目も左側に約45度傾いた。1両目で運転士(34)と車掌(25)の男性2人が閉じ込められ、消防隊員が窓を割って救出。2人は頭や足に軽傷を負った。
JR東日本や神奈川県警によると、工事用車両は、駅北口の通路新設工事で使う杭を積んでいた。運転手の男性(43)が、誤って予定より早く線路に車両を載せたとみられる。男性は「すぐに線路から外れようとしたが、無理と考え、逃げた」と話しているという。回送電車は時速約60キロで走行。100~200メートル手前で工事用車両に気付き、運転士が非常用の警笛を鳴らしてブレーキをかけたが、間に合わなかった。
通路の新設工事は、回送電車が通過した後の午前1時13分から予定されていた。JR東日本によると、現場には鉄建・大林組JVや下請け会社の34人がおり、午前0時ごろ、電車の最終通過時間などを確認したが、JRの担当者はいなかった。県警は業務上過失傷害などの疑いで、衝突の経緯を調べている。
国土交通省関東運輸局(横浜市中区)は23日、JR東日本に、工事の施工内容の検証と必要な措置を求める警告文書を出した。
事故の影響で、京浜東北線は同日、始発から蒲田―鶴見間で終日運転を見合わせ、約22万7千人に影響が出た。24日の始発から運転を再開するとしている。
近くのマンションに住む男性会社員(57)は「キーッという急ブレーキのような音がした後、『グシャッ』という聞いたことのない音がした。ベランダに出ると、車両から白煙が出ていた」と驚いていた。
京浜東北線脱線、現場の線路閉鎖されず 工事手順ミスか
JR東によると、線路内での作業は「線路閉鎖」の後で始める手順だった。現場の「閉鎖責任者」の端末から、JRのシステムを経由して運転席に停止信号を送る仕組みだ。閉鎖されれば電車は減速し、現場の手前で止まる。だが京浜東北線の北行きは事故当時、線路閉鎖に向けた確認作業中。乗客がいれば大惨事につながった可能性がある。
京浜東北線の回送電車が横転 回送電車は横浜市のJR桜木町駅で乗客を降ろし、東京都大田区の蒲田駅に向かっていた。一方、工事用車両(全長5・1メートル、幅2・5メートル、重さ9・5トン)はガソリンを動力に、単体で動く。川崎駅の東側から西側へ、順に東海道線の下り(南向き)と上り(北向き)、京浜東北線の南行きの各線路を閉鎖して横断。同線北行き線路上で、車輪走行の準備をしていた。
JR東は「本来は工事管理者から、工事用車両の運転手に作業開始の指示があるはずだが、その有無は確認中」としている。
23日午前1時11分ごろ、川崎市幸区のJR川崎駅付近で、京浜東北線の北行き回送電車(10両)が停車中の工事用車両と衝突した。回送電車は先頭から2両が脱線。1両目は前面を中心に大破して左側に横転、2両目も左側に約45度傾いた。1両目で運転士(34)と車掌(25)の男性2人が閉じ込められ、消防隊員が窓を割って救出。2人は頭や足に軽傷を負った。
JR東日本や神奈川県警によると、工事用車両は、駅北口の通路新設工事で使う杭を積んでいた。運転手の男性(43)が、誤って予定より早く線路に車両を載せたとみられる。男性は「すぐに線路から外れようとしたが、無理と考え、逃げた」と話しているという。回送電車は時速約60キロで走行。100~200メートル手前で工事用車両に気付き、運転士が非常用の警笛を鳴らしてブレーキをかけたが、間に合わなかった。
通路の新設工事は、回送電車が通過した後の午前1時13分から予定されていた。JR東日本によると、現場には鉄建・大林組JVや下請け会社の34人がおり、午前0時ごろ、電車の最終通過時間などを確認したが、JRの担当者はいなかった。県警は業務上過失傷害などの疑いで、衝突の経緯を調べている。
国土交通省関東運輸局(横浜市中区)は23日、JR東日本に、工事の施工内容の検証と必要な措置を求める警告文書を出した。
事故の影響で、京浜東北線は同日、始発から蒲田―鶴見間で終日運転を見合わせ、約22万7千人に影響が出た。24日の始発から運転を再開するとしている。
近くのマンションに住む男性会社員(57)は「キーッという急ブレーキのような音がした後、『グシャッ』という聞いたことのない音がした。ベランダに出ると、車両から白煙が出ていた」と驚いていた。
京浜東北線脱線、現場の線路閉鎖されず 工事手順ミスか
JR東によると、線路内での作業は「線路閉鎖」の後で始める手順だった。現場の「閉鎖責任者」の端末から、JRのシステムを経由して運転席に停止信号を送る仕組みだ。閉鎖されれば電車は減速し、現場の手前で止まる。だが京浜東北線の北行きは事故当時、線路閉鎖に向けた確認作業中。乗客がいれば大惨事につながった可能性がある。
京浜東北線の回送電車が横転 回送電車は横浜市のJR桜木町駅で乗客を降ろし、東京都大田区の蒲田駅に向かっていた。一方、工事用車両(全長5・1メートル、幅2・5メートル、重さ9・5トン)はガソリンを動力に、単体で動く。川崎駅の東側から西側へ、順に東海道線の下り(南向き)と上り(北向き)、京浜東北線の南行きの各線路を閉鎖して横断。同線北行き線路上で、車輪走行の準備をしていた。
JR東は「本来は工事管理者から、工事用車両の運転手に作業開始の指示があるはずだが、その有無は確認中」としている。