羽田新滑走路、五輪前の建設困難 かわりに都心飛行検討
2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、羽田空港に5本目の滑走路建設を検討していた国土交通省が、五輪前の建設を断念する見通しになった。国交省の有識者会議が31日、埋め立てなどが間に合わないとの見方を示した。都心上空の飛行を認めたり、効率的な管制方式を採り入れたりして、別の形での発着能力増強をめざす。
五輪開催決定前に行った国交省の試算では、22年時点で羽田と成田を合わせた発着枠は最大1万5千回分不足する。1日約20便が両空港に着陸したくてもできなくなる計算で、五輪開催で訪日客はさらに増える見通しだ。
都心から近い羽田の拡張は五輪に向けたインフラ整備の目玉だった。有識者会議の家田仁・東大大学院教授は会議後、「海を埋め立てるための環境アセスメントなど手続きにかかる時間を考えると、20年までに新しい滑走路をつくったり、大きく延長したりするのは難しい」と説明した。
滑走路を新設しなくても、現在認められていない都心上空の航路を使えば効率的に離着陸できるようになり、発着枠は増えるとされる。有識者会議は、都心上空を使った場合の安全や騒音の影響を検証する。(上栗崇)
2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、羽田空港に5本目の滑走路建設を検討していた国土交通省が、五輪前の建設を断念する見通しになった。国交省の有識者会議が31日、埋め立てなどが間に合わないとの見方を示した。都心上空の飛行を認めたり、効率的な管制方式を採り入れたりして、別の形での発着能力増強をめざす。
五輪開催決定前に行った国交省の試算では、22年時点で羽田と成田を合わせた発着枠は最大1万5千回分不足する。1日約20便が両空港に着陸したくてもできなくなる計算で、五輪開催で訪日客はさらに増える見通しだ。
都心から近い羽田の拡張は五輪に向けたインフラ整備の目玉だった。有識者会議の家田仁・東大大学院教授は会議後、「海を埋め立てるための環境アセスメントなど手続きにかかる時間を考えると、20年までに新しい滑走路をつくったり、大きく延長したりするのは難しい」と説明した。
滑走路を新設しなくても、現在認められていない都心上空の航路を使えば効率的に離着陸できるようになり、発着枠は増えるとされる。有識者会議は、都心上空を使った場合の安全や騒音の影響を検証する。(上栗崇)