脳死状態の妊婦、延命を中止 米、胎児の保護めぐり論争
米テキサス州の病院で26日、脳死状態にあった妊娠23週目の女性(33)から生命維持装置が取り外された。テキサスの州法では、妊婦への延命措置の中断と20週目以降の人工中絶が禁じられている。脳死を受け入れ、生命維持装置を外すよう求める家族と、胎児の保護を優先する病院側の意見が対立。裁判所が家族の主張を認める判決を出し、病院側が受け入れた。
米メディアによると、女性は昨年11月に自宅で倒れ、搬送先の病院で脳死と診断された。胎児はこのとき14週目で、生命維持装置につながれた母胎で成長を続けた。夫や両親は、生前の女性の意向を尊重し生命維持装置を外すよう求めたが、病院側は、州法の規定で胎児を保護する必要があるとして拒否していた。
家族らが起こした訴訟で、地区裁判所は24日、「女性は法的に死亡しており、州法の規定は適用されない」と判断。病院に対し生命維持装置を外すよう命じた。胎児は脳などに障害があり、生存の可能性は低かったとみられるという。
脳死の女性をめぐっては、人工中絶に反対する市民団体が胎児の命を救うよう求める声明を出すなど論争になっていた。(ワシントン=小林哲)
米テキサス州の病院で26日、脳死状態にあった妊娠23週目の女性(33)から生命維持装置が取り外された。テキサスの州法では、妊婦への延命措置の中断と20週目以降の人工中絶が禁じられている。脳死を受け入れ、生命維持装置を外すよう求める家族と、胎児の保護を優先する病院側の意見が対立。裁判所が家族の主張を認める判決を出し、病院側が受け入れた。
米メディアによると、女性は昨年11月に自宅で倒れ、搬送先の病院で脳死と診断された。胎児はこのとき14週目で、生命維持装置につながれた母胎で成長を続けた。夫や両親は、生前の女性の意向を尊重し生命維持装置を外すよう求めたが、病院側は、州法の規定で胎児を保護する必要があるとして拒否していた。
家族らが起こした訴訟で、地区裁判所は24日、「女性は法的に死亡しており、州法の規定は適用されない」と判断。病院に対し生命維持装置を外すよう命じた。胎児は脳などに障害があり、生存の可能性は低かったとみられるという。
脳死の女性をめぐっては、人工中絶に反対する市民団体が胎児の命を救うよう求める声明を出すなど論争になっていた。(ワシントン=小林哲)