三菱マテリアル四日市工場、爆発事故で現場検証 5人の死因は

四日市の工場爆発、三重県警が現場検証

三重県四日市市の三菱マテリアル四日市工場で従業員ら１７人が死傷した爆発事故で、死亡した５人は爆発が起きた熱交換器のすぐそばと、外れた重さ約２００キロのふたが吹き飛んだ約１０メートル先の２カ所に倒れていたことが、捜査関係者の話で分かった。県警と四日市市消防本部などは１０日午前、業務上過失致死傷の疑いで工場の現場検証に入った。

捜査関係者によると、５人は爆風で地面や建物の壁などに強く打ちつけられ、臓器などを損傷したことが死因とみられるという。県警は２人について司法解剖して詳しく調べている。

三菱マテリアルによると、この熱交換器の洗浄作業の手順はマニュアルで定められる。県警は「半年～１年に１度」（同社）のこの作業の経緯や、発生当時の操作方法が適正だったかを検証。作業手順や管理態勢の問題の有無を調べる。

同社によると、熱交換器は長さ約６メートル、直径約９０センチ、重さ約４８００キロのステンレス製の筒。工場では洗浄のため昨年１１月に取り外し、窒素と水を注入して洗浄の準備をしていた。９日は二つのふたの片方を午前中に取り外し、午後２時すぎに残る片方を外したところ、爆発したという。

工場では午前９時ごろ、県警の捜査車両数台が入り、同１０時１５分から約３０人態勢で現場検証を始めた。

（朝日新聞デジタル　2014/01/10 15:02）