団地の広場に放され、草を食べるヤギを子どもたちが間近で見守った=11日、堺市西区の津久野南団地
放し飼いのヤギ大活躍 URが堺市の団地で除草実験
都市再生機構(UR)の津久野南団地(堺市西区)で、広場にヤギを放し、雑草を食べてもらう1カ月間の除草実験が実施されている。草刈り機が排出する二酸化炭素の削減に加え、動物と触れあって心を癒やすアニマルセラピー効果も期待しているという。11日は団地の住民たちが広場の囲いの中に入り、ヤギと直接触れあった。
URは昨秋、東京都町田市の団地で実証実験をした。ヤギはおとなしく、ほとんど鳴き声やにおいもないと好評だったという。西日本支社は1日から、津久野南団地(11棟730戸)の棟の間にある広場の一つ約千平方メートルに囲いを作り、日中に2匹を放している。団地の自治会が世話をしており、夜は近くの小屋で休ませる。
普段は柵ごしにヤギを見ていた子どもたちはこの日、柔らかそうな草を選んでおそるおそるヤギに差し出した。おとなしく食べることがわかると、「メーさん、どうぞ」と話しかける子も。頭をなでてみた北川瑠知亜(るちあ)ちゃん(5)は「ちょっとぬくかった」。自治会長の村上徳幸さん(67)は「毎日たくさんの人が見に来て、みんな笑顔になっています」と話した。