香港、強制排除を示唆 行政長官「6日に道路開通」
香港行政長官選挙の改革をめぐり、抗議の占拠を続ける民主派と、反発する市民の衝突が続いている問題で、梁振英行政長官は4日夕のテレビ演説で、「いま最も差し迫っているのは、6日に政府本部への出入りを回復し、中心部の道路を開通させることだ」と述べた。週末の間に占拠が解消されなければ、強制的に排除する可能性を示唆した。
政府本部は3日、民主派に包囲されて職員が出勤できず、閉鎖に追い込まれた。梁長官は、3日に多くのけが人を出した衝突にも触れ、「このまま続けば市民の安全と社会の秩序に重大な結果をもたらす」と指摘。民主派に対し、道路の占拠をやめるよう改めて求めた。その上で、「政府と警察は、社会秩序と市民生活を回復させるため、必要なあらゆる行動をとる責任と決意がある」と述べた。
これに対し、民主派は4日夜の集会で「6日は公務員に道を空ければ、強制排除の口実はなくなり、活動を続けられる」と主張。学生団体も政府が3日の騒乱についてきちんと調査すれば、政府との対話を再開する意向を示した。(香港=延与光貞)