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中国に「女人国」が? 少数民族 摩梭人の住む秘境へ行ってみた

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(いいね!世界イチ?)中国秘境、最後の「女人国」 


■13歳―摩梭人の成人年齢。

女性は「花楼」という個室を与えられる。

     ◇

北京の大学に留学し中国語を学んでいた昨年、テキストの一節に目が釘付けになった。四川・雲南両省にまたがる湖のほとりに「女人国」なるものがある、という。女の国? 何だそれは!

そういえば、人気漫画「ONE PIECE」にも男子禁制で、美女が集う女ケ島というのがあったなあ。もしや、現実世界にも……。かつて政治部で、男の嫉妬渦巻く世界を長く取材してきた。「対極を見るのも大事なんだ」と、もっともらしい理由で周囲を説き伏せ、現地に飛んだ。

四川省・西昌からでこぼこ道を車で6時間半、標高約2700メートルの瀘沽(ろこ)湖が見えてきた。湖を囲むように点在する村々で、1500年以上前から生活を営むのが少数民族・摩梭(モースオ)人だ。四川省の資料によると、現在、湖周辺に約4万人が暮らしているという。

女人国と呼ばれるゆえんを、村の博物館で働くゴンチョン・ガオルオさん(25)にずばり聞いた。「ここは今も母系制度が色濃く残るの。世界最後の母系社会とも言われているわ」

母系社会? ガオルオさんによると、こんな暮らしだ。女性が家長となり、一族の財産を管理する。それは祖母から母、母から娘へと受け継がれてゆく。一方、男性は愛する人ができても家庭を持たない。夜ごと女性の部屋を訪れ、朝が来る前に帰る。いわゆる「妻問(つまど)い婚」で、現地では「走婚(ツォウフン)」と呼ばれる。

妄想はもろくも崩れ去ったが、面白くなってきたぞ。民家を訪ね歩いた。

取材に応じてくれたウォンジ・ジマさん(23)一家は、86歳の祖母を筆頭に4世代18人。うち11人が女性だ。摩梭人は13歳で成人し、女性には離れの2階に「花楼(ホワロウ)」という個室が与えられる。走婚が始まるのは18~20歳ごろ。地位や職業に関わらず愛情だけが2人をつなぐ。自由恋愛だ。

asahi shimbun logo

(朝日新聞社提供) 

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