NTTドコモ<9437.T>と翻訳ソフト業界大手の韓国シストラン・インターナショナル(ソウル市)、音声認識・翻訳システム開発のフュートレック(大阪市)の3社は29日、機械翻訳の合弁会社を設立すると発表した。高精度な機械翻訳を提供することで、これまで人手を介していた翻訳の一部を機械翻訳に置き換えたい考えだ。
新たに設立するのは「みらい翻訳」。資本金は9億9000万円で、ドコモが51%、シストランが30%、フュートレックが19%出資する。設立は10月下旬を予定。社長にはドコモの栄藤稔執行役員R&D戦略部長が就任する。翻訳には独立行政法人・情報通信研究機構の多言語翻訳エンジンとNTT<9432.T>の日本語解析処理技術も活用する。
設立当初は日本語と英語、中国語、韓国語を中心に展開、将来的には対象言語をベトナム語、タイ語、インドネシア語などに広げていく。
ドコモによると、日英の機械翻訳の精度は現在、国際的な英語力試験「TOEIC」で600点程度に相当するという。合弁会社は2016年度に一般企業の国際部門社員に求められる水準とされる700点以上の翻訳精度をめざし、「2020年には言語バリアフリーの世界を実現したい」(栄藤執行役員)考えだ。[東京 29日 ロイター] -
(志田義寧)