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【御嶽山】噴火で10人が重傷または意識不明 7人が火山灰に埋もれる

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御嶽山噴火、10人が重体・重傷 気象庁「予知は困難」

長野、岐阜県境にある御嶽山(おんたけさん、標高3067メートル)が27日午前11時53分ごろ、噴火した。気象庁によると、噴火は2007年3月以来、7年ぶり。けが人が多数出ており、長野県の木曽広域消防本部の午後10時のまとめでは、27人が負傷。このうち、10人が意識不明の重体や重傷という。数百人とみられる登山者の多くが夜まで下山を続けた。

気象庁は噴火まで、御嶽山の警戒レベルを5段階中で最低の「レベル1」(平常)に設定していた。予知は困難だったと説明している。噴火活動の終息のめどがたたず、今後も同規模の噴火が起きる可能性があるとして同日、入山規制が必要な「レベル3」に引き上げた。山頂の火口付近の4キロ圏内で、大きな噴石への警戒を呼びかけている。噴煙の高さが火口から3千メートルに達した場合、岐阜、長野、静岡、山梨の4県で降灰が予想されるという。

山頂一帯では硫化水素が噴出し、二次災害の可能性があるうえ、日没もあり、被害の正確な把握が困難になっている。警察庁には、7人が山頂付近で火山灰に埋もれ、うち1人が救助されたが、意識不明の重体で、ほかに骨折の5人を含む9人が両県でけがをしているとの情報も入っている。

長野県警によると、午後2時20分時点で山頂に150人以上が、剣ケ峰付近には100人以上が取り残された。警察庁によると、同8時50分までに約230人が下山。登山者と従業員計44人が山小屋に残っている。けが人もいるという。

気象庁によると、山腹に設置しているカメラに、火砕流かどうかは判断できないものの、噴煙が南側斜面を3キロ以上流れ下る様子が映っていた。国土交通省中部地方整備局の上空からの観測では、南側から西側にかけて三つの火口を確認。いずれも噴煙を上げ、山頂付近の降灰は約50センチに及んでいる。

御嶽山は、気象庁が24時間態勢で監視する47火山の一つ。07年3月の小規模な噴火以来、静かな状態だった。今月10日ごろから活動が活発になり、11日には85回の地震を観測したものの、22日以降は3~10回で推移していた。

山の表面の膨張といったマグマの上昇を示すデータも観測されず、火山性微動を観測したのは噴火の12分前の27日午前11時41分。気象庁の北川貞之・火山課長は「地震の回数だけで、噴火の前兆と判断するのは難しい」との認識を示した。

警察と自衛隊は負傷者の救助に向かったが、現場近くで待機を余儀なくされているという。

asahi shimbun logo

(朝日新聞社提供) 


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