太陽フレアは、表面温度が低い黒点(約4000度)で起き、規模はエックス線強度によって5段階に分類されている。今回は最も規模が大きいクラスで、11日午前1時44分(日本時間)に観測された。
(毎日新聞「太陽フレア:通常の100倍 GPS影響も」より 2014/09/13 14:14)
この「太陽フレア」に伴い、「コロナ質量放出」と呼ばれる現象が発生。太陽から放出されたエネルギーが地球に向かっており、9月13日にかけて地球周辺に到達すると予測されている。地球は大気圏に守られているため、通常は人体に影響はないという。
地球は大気圏に守られているため人体には普通、影響は及ばない。しかし磁気嵐の影響で停電したり、航空機などが使っている無線通信やGPS(全地球測位システム)、衛星などに障害が起きることもある。ただし障害が起きたとしても一時的だという。
(CNN.co.jp「太陽フレア、磁気嵐が地球に到達へ 電力網に影響も」より 2014/09/12 09:33)
太陽フレアによる影響で過去には、1989年にカナダで大規模な停電が発生したほか、2003年には日本の人工衛星が故障したこともある。また、普段は見られないような場所でもオーロラが観測されることもあるという。
国立極地研究所の片岡龍峰准教授はTwitterで、「北海道でオーロラ撮影のチャンスが来るかもしれない」と、日本でのオーロラ観測に期待を寄せている。
さきほど磁気嵐が発達し始めました。現在のDst指数-74 nTです。-250 nTまで発達すると2004年11月以来の大磁気嵐となり、今晩日本でもオーロラの可能性が、、 http://t.co/CcFuxYE3wZ pic.twitter.com/DfNcU4sEIj
— 片岡龍峰 (@ryuhokataoka) 2014, 9月 12
2004年11月の大磁気嵐のときは太陽風スピードが700 km/s程度で、強い南向き磁場が5時間ほど続いて(Bz成分が-40 nTと-20 nTで2回)大磁気嵐となりました。そのとき北海道では真っ赤なオーロラが撮影されました。 pic.twitter.com/pFEDDytN0f
— 片岡龍峰 (@ryuhokataoka) 2014, 9月 12
地球の感じているコロナ質量放出の磁場はいま北を向いて安定しつつあり、いったん磁気嵐の発達は止まりそうです。このままずっと北向きであれば磁気嵐は不発ですが、コロナ質量放出の磁場はゆっくり回転する性質があるので、午後には磁場が南に向いてきて再び磁気嵐が発達すると、今晩は狙い通り、、
— 片岡龍峰 (@ryuhokataoka) 2014, 9月 13
北海道で晴れの地域の方は10年ぶりのオーロラ撮影チャンスが来るかもしれませんので今のうちカメラ準備しておくといいかも。日が暮れてから北の空が開けたところでシャッターを30秒くらい開けて撮影してみて写っていたら、あと微調整していくといいかと。ISOは1600くらいあれば大丈夫です。
— 片岡龍峰 (@ryuhokataoka) 2014, 9月 13
太陽風の磁場が、もう4時間ほど北向きで安定しています。この磁場の向きが逆に南向きだったら今頃には既に大きな磁気嵐に発達していたでしょう。地球がコロナ質量放出を完全に抜け出すまで、まだ6時間以上かかると思いますが、それまでに磁場が南を向かない場合には大磁気嵐としては不発になります。
— 片岡龍峰 (@ryuhokataoka) 2014, 9月 13
北海道でもオーロラ撮影できる可能性は低くなってきました。少なくとも5時間ほど太陽風の磁場が強く南向きに安定しないと磁気嵐は十分に発達できませんが、その最大のチャンスだった時間帯は過ぎました。ここからは太陽風の磁場もスピードも弱まっていく後半戦で、イレギュラーな変化も出てくるかと。
— 片岡龍峰 (@ryuhokataoka) 2014, 9月 13
picture by Moyan Brenn on Flickr / CC BY-ND 2.0
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