エボラ出血熱死者2千人超 国連、阻止に630億円要請
国連の潘基文(パンギムン)事務総長は5日の記者会見で、西アフリカで猛威をふるうエボラ出血熱の感染拡大を阻止するために、総額6億ドル(630億円)が必要になるとの見方を示した。
潘氏は「今後、数週間が重要だ。特にギニア、リベリア、シエラレオネの人々が、より多くの医者や看護師、医療機器を必要としている」と訴え、資金調達への協力を国際社会に呼びかけた。世界保健機関(WHO)の5日の発表によると、この3カ国だけで感染による死者数は2097人に達した。
潘氏は海外からの医療チームの渡航手段を維持するため、航空会社と海運会社に西アフリカへの運航を続けるよう求めたほか、混乱を引き起こす偏見や流言に注意するよう呼び掛けた。また、ニューヨークの国連本部に内外組織の連携強化のための「エボラ危機管理センター」を設置することも発表した。(ニューヨーク=金成隆一)