エボラ熱、セネガルで初の感染者 西アフリカで5カ国目
西アフリカ・セネガルの政府は29日、同国内で初めてのエボラ出血熱の感染者が確認されたと発表した。ロイター通信などが伝えた。西アフリカで感染が確認された国は、ギニア、リベリア、シエラレオネ、ナイジェリアに続き5カ国目になった。
セネガル政府によると、隣国ギニアの首都コナクリから来た学生の感染が確認された。ギニア政府から「エボラ出血熱の感染者と接触していた可能性のある学生が3週間前からいなくなっている」との連絡を受けて捜したところ、セネガルの首都ダカールで治療を受けていたことがわかったという。
学生は病院側にはエボラ出血熱の感染者と接触した可能性を告げていなかったといい、セネガル当局が学生と接触した人の追跡を急いでいる。
西アフリカの交通の要所であるセネガルには、国連機関や援助団体などが拠点を置く。同国で感染が広がると、西アフリカ全体の感染の封じ込めが難しくなる可能性がある。セネガル政府は先週、感染の拡大を阻むため、隣国ギニアとの国境を封鎖。リベリアやシエラレオネとの空路や海路も閉鎖している。(ヨハネスブルク=三浦英之)