台風一過、全国高校野球選手権が開幕 決勝は25日予定
第96回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社・日本高校野球連盟主催、毎日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)が11日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。甲子園球場完成から90年を迎えた今大会は、台風11号の影響で、史上初めて開幕が2日間順延された。4万5千人が見守った開会式の入場行進の先導役は、甲子園で初めて実施された1924年の第10回大会で、前年優勝校として先頭で行進した兵庫県の私立甲陽学院高校(当時は甲陽中)を代表し、3年の西田壮汰主将が務めた。
前年優勝の前橋育英(群馬)の工藤陽平主将(3年)を先頭に、全国49代表校が南から北の順に行進した。選手を代表して作新学院(栃木)の中村幸一郎主将(3年)が「誕生90年という節目の年、今この場所に立てることを誇りに感じています。可能性がある限り最後まで挑戦し続け、長く記憶に残る大会にすることを誓います」と選手宣誓した。
大会会長の木村伊量(ただかず)・朝日新聞社社長と大会審判委員長の奥島孝康・日本高野連会長は、ともに台風11号の被害を受けた人へのお見舞いを述べた。その上で木村会長は「皆さんは、全ての球児が時代を超えて憧れてきたグラウンドに立っている。日頃の努力の成果を存分に発揮し、夢の舞台で頂点を目指してください」とあいさつ。奥島委員長は「皆さんがフェアプレーの精神を持つことにより、必ず勝利の女神がほほえむでしょう」と激励した。始球式は東日本大震災の被災県から選ばれた、岩手県立福岡高校3年の柳畑洸太主将が行った。
大会は、勝ち進むごとに次の対戦相手を決める「全試合抽選」を昨年に続き採用する。日程が順調に進めば、決勝は25日に行われる。
第1試合は春日部共栄(埼玉)が、今春の選抜大会優勝の龍谷大平安(京都)を5―1で破った。