四国で記録的大雨続く 徳島の不明男性、遺体で発見
台風12号は4日未明に熱帯低気圧に変わったが、西日本では四国地方を中心に記録的な大雨が続いている。徳島県の吉野川で流されて行方不明になっていた男性は遺体で発見。総務省消防庁のまとめによると、4日午前9時時点で高知、徳島、愛媛3県の計約54万人に避難指示や避難勧告が出ている。
雨は5日まで続く見通し。5日正午までの24時間の予想雨量は、多い所で四国の太平洋側300ミリ▽四国の瀬戸内側200ミリ▽近畿80ミリ。気象庁は引き続き増水や土砂災害の警戒を呼びかけている。
降り始めの1日から4日午前11時までの総雨量は、高知県香美市1117・5ミリ▽徳島県阿南市651ミリ▽和歌山県串本町577ミリなど。避難指示は4日午前10時現在で高知県南国市、大豊町の計約1300人に引き続き出ている。
徳島県美馬市で3日夕、増水した吉野川で流されて行方不明だった東京都青梅市の建設会社員須藤豊さん(40)は4日午前0時ごろ、河川敷で死亡しているのが見つかった。徳島県警美馬署は冠水した河川敷の建設現場で資材を回収中に流されたとみている。
土砂崩れで付近の県道が寸断されて孤立していた高知市土佐山高川の工石山(くいしやま)青少年の家では県災害対策本部が4日午前11時ごろ、同施設に滞在する小中学生ら75人に食料などを届ける作業を始めた。ただ県道は雨量規制による通行止めが続いている。
大雨の影響で、JR西日本は4日、新大阪―白浜駅間を走るJR紀勢線の特急4本の運休を決定。JR四国も同日午前10時時点で土讃(どさん)線など各線の一部区間で運転を見合わせている。