花子とアン、沸く福岡・飯塚 白蓮住んだ家、来場者急増
NHKの連続テレビ小説「花子とアン」の人気に、「筑豊の炭鉱王」と言われた伊藤伝右衛門ゆかりの福岡県飯塚市が沸いている。ヒロインの「腹心の友」、葉山蓮子(れんこ)が結婚した嘉納伝助のモデルとなったのが伝右衛門だ。市内の旧伝右衛門邸や商店街の展示館は来場者が急増。一方、がさつな面が強調される伝右衛門の演出に、地元では「度が過ぎている……」と話す人もいる。
蓮子のモデルとなった歌人、柳原白蓮(びゃくれん)は1911年に伝右衛門と結婚し、社会運動家の宮崎龍介と駆け落ちするまでの10年間を旧伝右衛門邸で過ごした。同邸は現在、飯塚市が所有し、一般公開している。約7500平方メートルの敷地の半分を占める庭園は、2011年に国の名勝に指定された。
邸内では、4月下旬から花子と白蓮の交流をテーマにした特別企画展を開き、書簡や手紙の原稿など約250点を展示している。佐賀県伊万里市から訪れた小野澄子さん(74)は「ドラマを見て来た。白蓮さんが実際に住んでいたと思うと感慨深い」と目を細めた。
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