傍聴人は私服警官 埼玉県議会、「秩序維持」と20年超
埼玉県議会が、年4回の本会議や常任委員会開催時に警察官を配置させていたことが20日分かった。議会事務局によると、議長が「秩序維持のため」として県警に警官派遣を要請しているもので、少なくとも20年以上前から続く慣行という。
警官配置は歴代議長の申し送り事項で、これまで公にされていなかった。今月17日の文教委員会で傍聴人待機場所に警備担当の私服警官がいたことが、共産党県議団の調べで判明。配置の事実が分かった。
同県議団は「警備のためといいながら、傍聴人の名前を書き取るなど実際は情報収集が中心だ」と批判し、細田徳治議長に配置をやめるよう申し入れた。
同団によると、警官の常時配置は、地方自治法や議会規則上の根拠はなく、東京、大阪、京都の各都府議会でも例がないという。