石原伸晃環境相への不信任案を否決　与党の反対多数

石原環境相への不信任案を否決　与党の反対多数

石原伸晃環境相に対する不信任決議案が、２０日の衆院本会議で自民、公明の反対多数で否決された。東京電力福島第一原発事故の除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設の建設をめぐり、石原氏が「最後は金目（かねめ）でしょ」などと発言したことを問題視した野党７党が共同で提出していた。

決議案では「被災地住民の尊厳を踏みにじる許し難い暴言」として石原氏の罷免（ひめん）を要求。本会議の討論で、民主党の辻元清美氏は「石原氏の罷免なくして復興なしだ」と主張。不信任に反対した与党側も「配慮が足りなかった点もあったかもしれない。大いに反省を促したい」（自民党の田中和徳氏）と苦言を呈した。一方、不信任決議案の提出に加わった日本維新の会の共同代表で、伸晃氏の父でもある石原慎太郎氏は本会議を欠席し、採決に加わらなかった。維新事務局には、理由を「所用のため」と届けた。本会議では、委員会運営が不適切だとして、野党から伊藤信太郎環境委員長（自民）の解任決議案も出されたが、与党の反対多数で否決された。

一方、２０日夜の参院本会議では、野党８党が提出した石原氏への問責決議案の採決が行われ、与党の反対多数で否決された。