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ワールドカップ日本代表の敗因は何か? データで浮かび上がる「コートジボワールの秘策」

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6月15日、サッカー・ワールドカップブラジル大会、日本代表の初戦・コートジボワール戦が行われ、日本代表は本田圭佑のゴールで1点を先制するも、後半、立て続けに失点し、逆転負けした。

jpciv

「ボールを保持して攻撃する」というサッカーを志向する日本だが、結果的には支配率は39%、シュート数も相手の21本に対して7本と、内容でも大きな差があったゲームだった。

勝負の分かれ目はどこにあったのか。パスと選手の位置を示したデータから試合を追ってみよう。



こうして振り返ると、やはり決定的だったのは「日本の得意な左サイドの攻撃が通用しなかった」ことに尽きる。

特に、後半開始直後、前に出てくる日本をコートジボワールはカルーとジェルビーニョの位置変更と、日本の左サイドに人数をかけることにより、きっちり受けきり、日本の左サイドを前に引っ張りだした。日本にとってはここで左サイドを崩して点を取れるかがポイントだった。結果的にはこの左サイドの攻防に破れ、同じ形で立て続けに2失点してしまった。

議論となりそうなのが、長谷部より守備で劣る遠藤を投入した理由だが、1)長谷部が怪我明けで90分持たないであろうということ、2)日本は守備に不安があり、時間もたっぷりある。1対0で勝ちを狙いに行くのではなく、追加点が必要だったこと、3)左サイドを狙われることに対応するより、ボールを持って良い流れにして支配したい、こうした理由から、遠藤を投入したのだろう。

もちろん、山口、長谷部をスタメンにしたザッケローニ監督からすれば、前半を同点ないしはリードして迎え、後半、勝負を決めるために遠藤を投入、というゲームプランだったことは想像に難くない。

だが、コートジボワールは日本の左サイドを固めて後半に入り、遠藤投入直後、遠藤の裏の位置にすぐさまジェルビーニョを戻して、日本の左サイドに完全に狙いを定めた。日本に手を渡した上で、その裏を狙ってきたのだ。一方、日本は左サイドがストロングポイントでありながら、ボールを保持してそれを上回る攻撃ができなかった。遠藤、本田、香川、長友らがワンタッチ、ツータッチで素早くボールを回してゴールに迫るシーンがほとんどなく、この攻防がゲームを分けた。日本が敵陣でボールを奪うシーンもなく、積極的な守備が見られなかったことも、良い時の日本代表とは違うところだ。

もっともコートジボワールは、前半終了間際から、再三、日本の左サイドの裏を狙いチャンスを作っており、遠藤投入だけを失点の理由にするのは早計。コートジボワールの徹底した日本の左サイド狙いに日本が屈したと言うべきだ。

速いサイドチェンジから、縦にドリブルされると一気にピンチに陥るシーンが目立った日本。次のギリシャ戦までに対策を打つことを望みたい。ガンバレ!ニッポン!

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