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カジノ中毒、相談5万人【韓国】

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カジノ中毒相談5万人 韓国、経済振興策の裏で

夜通しルーレット台に張り付いた韓国人男性(63)の目は真っ赤に充血していた。

かつての炭鉱の町に2000年、開業した韓国北部のカジノリゾート「江原(カンウォン)ランド」。男性はこの3カ月で27回、カジノに通った。この日、約70万ウォン(約6万6千円)を一晩で失い、「中毒管理センター」で初めてのカウンセリングを受けた。

カジノにのめり込んだのは1年半前。1日で300万ウォン(約28万円)勝って味をしめた。趣味の乗馬をやめ、カジノの金を捻出するために酒やたばこも買わなくなった。仕事が休みになると、家族に内緒でソウルから高速バスでやって来る。「友人は絶対に連れて来ない。ダメになるのは私一人でいいから」

中毒管理センターはランドが開設。カウンセリングのほか、専門家がギャンブル依存症かどうか判別し、重症者には病院の案内をしている。カジノ客なら無料で利用でき、利用者は開設から13年間で約5万人に上る。依存症対策の先例として、カジノの誘致を目指す日本の自治体の県議も視察に訪れたという。

センターの目と鼻の先には、カジノのきらびやかなネオンが光る。男性も「カウンセリングを受けたからもう大丈夫」と言いながら、再びカジノのゲートをくぐって行った。

カジノで財産を失い、ランド周辺の安宿やサウナに住み着く「カジノホームレス」も問題になっている。

「今も100人以上いる。カジノで働いて金をため、またカジノで失っての繰り返し」。地元の警察署のベテラン警察官は苦笑した。治安の良さを強調しながらも、「他人の身分証を使った違法な入場はほぼ毎日。違法な闇金や金を失った客が放火することもある」。開業後、ランド内で自殺した客は48人を数える。

asahi shimbun logo

(朝日新聞社提供) 


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