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同窓会の前に、メイクに気合いが入るのはなぜだろうか

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9月3日 日曜日  天気:晴れのち曇り 肌:パックにより潤っている

女子校時代の同級生と会うことになった。

6年ぶりの再会となった子もいた。

ちょっとした同窓会にも私はもちろんすっぴんで臨むつもりだ。

しかし、今日はせめてリップだけでもしたかった。ニキビ跡だけでもコンシーラーで消したかった。

「〜したかった」の感情が溢れ出す前に、急いで髪の毛をセットし、家を出た。

「メイクしたい」という積極的な気持ちになるシチュエーションは、たくさんある。

その中の一つがきっと同窓会だ。

同窓会で久しぶりに会う友達。私の過去をよく知っている友達。

彼女たちに「きれいになったね」「かわいくなったね」と言われたい気持ちは誰にでもあるのではないだろうか。

少しダサめだった自分から脱却して、私こんなに輝いています、と少し背伸びしたくなるのが同窓会だと思う。

そんな時、女性は多くの場合メイクに頼る。

私の場合、学校が厳しくてメイクは一切禁止だったから、余計にそのギャップは生まれる。

自分に合ったメイクをしていることは、ある意味成長している証なのだ。

過去の自分とはもう違うよってさりげなくアピールするのにとても便利なアイテムだった。

便利なアイテムを封じられた私は、久しぶりに会う友達に、いつもより少し高いヒールを履いて会った。

ただ、化粧は最初の印象にしか影響を与えない。

話し始めると、一気に昔の自分たちに戻る。

制服を着て、すっぴんで、他人の目を一切気にしなかったあの頃の自分たちがそこにはいた。

化粧で表面的な「成長」を装うとしても、会話の楽しさで一気にそれは意味がなくなる。

化粧をしていないことを忘れるのではなく、途中からどうでもよくなったのだ。

メイクをしていても、していなくても、紛れもなく私たちの中には、高校の時のままの自分たちがいた。

そして、高校の時の自分たちはそんなことどうでもいいと思っていたのだ。

◇◇◇

ハフポスト日本版でエディターとして働く私(27歳)は、2017年9月いっぱいを「ノーメイク」で過ごしました。仕事も、プライベートも、あえてメイクを塗らないことで見えてきた世界を、1カ月間少しずつ書き留めていきました。これから原則朝7時ごろ、順次公開していきます。

第1話:「1カ月間メイクしません」仕事にプライベートにすっぴんで過ごすことを決めた女27歳

第2話:「すっぴんで会社に来る人なんて、会ったことないかも」旧友の言葉で、考えた。

​​​​​​​い​​​​​​​
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眞子さま26歳のお誕生日、両陛下へあいさつ 各地で祝福の声

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婚約が内定し、記者会見される秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さん=3日、東京都港区の赤坂東邸[代表撮影]撮影日:2017年09月03日

秋篠宮家の長女、眞子さまが10月23日、26歳の誕生日を迎えた。天皇、皇后両陛下にあいさつをするため、皇居・御所を訪れる。産経ニュースが報じた。

眞子さまは9月3日、国際基督教大学(ICU)時代の同級生、小室圭さん(25)とのご婚約が内定した。会見では、小室さんについて「最初に惹かれたのは太陽のような明るい笑顔」と明かし、「小室さんとともに温かく、居心地がよく、笑顔あふれる家庭を作れることができれば嬉しく思います」と話した。

眞子さまは、伝統工芸の技術育成を進める日本工芸会の第3代総裁や、日本テニス協会の名誉総裁などを務めている。婚約内定後も変わらず公務に取り組み、各地の訪問先で多くの人々に祝福の言葉を掛けられ、幸せそうな笑顔を見せているという。

「第11回国際陶磁器展美濃」の出展作品を鑑賞される秋篠宮家の長女眞子さま=14日、岐阜県多治見市のセラミックパークMINO 撮影日:2017年09月14日

10月3日に83歳の誕生日を迎えた皇后さまも、お言葉で「初孫としてその成長を大切に見守ってきた秋篠宮家の長女眞子と小室圭さんとの婚約が内定」したことに触れていた。

■小室さんは「海の王子」

婚約相手の小室さんは横浜市在住で、母親と祖父との3人暮らし。眞子さまと同じICUを2014年に卒業し、以前は銀行に勤務。現在は都内の奥野総合法律事務所・外国法共同事業に勤める傍ら、一橋大大学院国際企業戦略研究科に在籍し、経営法務を専攻している。弁護士資格はないという。

高校までインターナショナルスクールで過ごし、大学時代には、神奈川県の藤沢市観光協会が主催する2010年度の「湘南江の島 海の王子」として観光キャンペーンなどで活躍。周囲から「王子」「プリンス」とも呼ばれるようになったという。

希望が叶わなかった配属。前例がないニッチな分野を選んだ男は、自ら道を開いた

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PwC税理士法人 | 国際税務サービスグループ 移転価格 マネージャー 金澤学(30)

グローバルな市場が拡大し続ける現代。より重要な役割を担っていくのが国際税務のスペシャリストたち。そういったなか、今回取材したのが、世界中に拠点を持つ『PwC税理士法人』で活躍する金澤学さん(30)だ。グローバルな舞台で、専門性を武器に戦っていく。そこに至るまでの道のり、仕事に対する姿勢とは?

あえて選んだ人とは違う道。専門性という武器を磨く選択。

「大企業に入って40年勤め上げるというライフプランは、もう時代にそぐわないですし、自分の性格にも合わないと感じたんです」

このように『PwC税理士法人』への入社理由を語ってくれたのが金澤学さん(30)。税理士と会計士、2つの資格を持つ、国際税務(移転価格)の専門家だ。

専門性を武器に働いていく。彼がそう考えはじめたのは、大学1年生のころだった。

「何かのスペシャリストになろう。そう決意して選んだのが"公認会計士"の資格でした」

最も勉強した時期でいえば、1日12時間以上に及ぶ試験勉強をこなし、大学4年生のときに試験をパス。ただ、彼が選んだのは「税理士法人で働く」という選択。いわば異端の道だった。

(公認会計士の認定は、試験合格に加え、2年以上の実務経験が必須。そのため、多くの公認会計士試験の合格者は「監査法人」就職を選択するのが一般的)

「会計にはある程度、画一的な世界基準があります。ただ、税法はそれぞれの国ごとに特徴が異なっている。すごく興味深い分野であると同時に、戦うフィールドが細分化されているということ。狭くても、特化していけば、その道のトップ、稀有な人材になっていけるのではないかと考えました」

希望が叶わなかった配属。その中で見出したやりがい。

そして彼が選んだのが『PwC税理士法人』だった。世界中に拠点をもち、国際税務やM&A、事業再生など、多岐にわたるサービスを提供している。

大学4年の11月、卒業を待たずして同法人で働きはじめた金澤さん。彼が働くことになったのは、金融機関向けの税務コンサルティングを担当する部署だった。しかし、リーマンショックに端を発した景気低迷は税理士法人にも例外なく訪れ、翌4月には移転価格部への転籍を命ぜられる。「希望したわけではなかった」と語る。

ただ、彼は自身にできることを探し、英語を活かした業務にやりがいを見出していった。

「たしかに希望する部署、業務ではありませんでした。ただ、培った英語力を活かせるという点でもやりがいがありましたね。その部署では日本人だけでなく外国人も活躍している部署でした。だから、風通しがよく自由な雰囲気で。それは自分には合っていたのだと思います」

前例がないケースに挑む醍醐味

その後、彼が担当することになったのが国際税務、そのなかでも「移転価格」に関する仕事だった。

「移転価格税制」とは、多国籍企業がグループ間での取引を通じ、所得を海外移転するのを防止するための仕組みのこと。日本企業が海外の子会社と取引をする際、その内容が妥当かどうか判断する。これが金澤さんのミッションだった。

日本はもちろん、外国の税務当局ともやり取りをする。入社3年目を迎える頃にはより大きな案件を担当するようになっていった。

そのなかでも印象に残っているのが、「中国の税務当局向けに取引の妥当性を証明する」というグローバルな仕事だった。

「移転価格に関する業務は、前例のないケースがほとんどです。常に新しいことにチャレンジしなくてはなりません。個人的な見解ですが、税法の中でも、解釈や解法に関してある程度の自由が認められていると思います。あらゆる選択肢の中から最も適切な解を導き出すのはもちろん大変ではありますが、自分で手探りをしながら導き出した答えが認められる。そのようなときに達成感がありますね」

移転価格のプロか、財務のプロか。

順調に「移転価格」におけるスペシャリストとしてのキャリアを歩んできた金澤さん。だが、26歳のとき、転機が訪れる。

「移転価格の仕事はとても専門的。ニッチな分野とも言えます。もともとスペシャリストとして戦っていくつもりでしたから自分には合っていたと思います。同時に30歳を目前に迷いもあって。他を知らずに自分のキャリアを決めてしまってもいいのか。もう少し選択肢を広げてみたい」

そして決意したのが、企業のM&Aや事業再生・再編などを支援するグループ企業へ。グループ制度を利用した転籍だった。

彼が手がけることになったのが、財務デューデリジェンス。公認会計士の資格を活かした仕事だ。財務的な観点を中心にターゲット会社/事業の実態について理解を深めるとともに、ディールにかかわる諸リスク要因を特定して評価する、企業のM&Aに深く関わっていく。そこでの経験を金澤さんは振り返る。

「ダイナミズムを感じる分、厳しい仕事でもありました。強く鍛えられたと思います。同時に、あらためて自分自身のキャリアを問い直すように。よい経験をさせてもらえたと思います」

そして改めて戻ってきた、自分が進むべき道

2015年、金澤さんは改めて古巣である『PwC税理士法人』へ。「移転価格」を扱う国際税務の世界に帰ってきた。今度はマネージャーとして周囲を率いる立場だ。

「転籍で自分の選択肢を広げてみた結果、やはり専門性を高めてスペシャリストとして戦っていこう。そういった結論に達しました。日本企業はこれまで以上に海外に進出する必要が出てくる。移転価格は今後、ビジネスとしてよりおもしろくなっていく領域。やりがいも増していくと考えました」

実際、世界各国にあるPwCの拠点と密にやりとりし、大きな裁量のなかでミッションに挑んでいる金澤さん。

取材の最後には、これからの展望について彼の口から聞くことができた。見据えているのは「世界」だ。

「移転価格はまだまだ専門家が多いとはいえない領域です。同時に世界中のあらゆる大手企業において必要とされていますし、求人における需要も尽きません。世界中どこででも通用するスキルといえます。ですので、より専門性に磨きをかけていき、いつかは欧米やアジアの新興国など、海外を拠点に働いてみたいですね」

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辺野古反対派が3選挙区で勝利、翁長知事「沖縄は中央の流れと全く関係がない」

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左から当選を確実にした沖縄1区の赤嶺政賢氏(69)、2区の照屋寛徳氏(72)、3区の玉城デニー氏(58)。

10月22日に投開票された第48回衆院選で、4つある沖縄の選挙区のうち1〜3区で、翁長雄志知事が支援する「オール沖縄」勢力の当選が確実となった。4区では公明が推薦する自民候補の当選が確実となった。

1区は、共産前職の赤嶺政賢氏(69)が当選を確実にした。2区は社民前職の照屋寛徳氏(72)、3区は無所属前職の玉城デニー氏(58)がそれぞれ当選を確実にした。4区は、自民前職の西銘恒三郎氏(63)が当選を確実にした。

沖縄では、米軍基地問題や改憲、経済振興などが争点になっていた。辺野古新基地建設に反対する多数の民意が示されたことで、県が、工事を進める構えの日本政府とどう向き合うかに注目が集まっている。

◾️翁長知事「県民の民意を伝えていく」

翁長雄志知事は22日午後10時ごろ、地元紙(琉球新報・沖縄タイムス)記者らの取材に応じた。やり取り(要旨)は次の通り。

ーー「オール沖縄」勢の当選が確実。受け止めは。

4区はまだですが。1〜3区では、辺野古新基地建設反対とオスプレイ配備撤回を訴えたことが理解されたと思う。沖縄県経済が基地問題と関係なく着実に発展していることも理解してもらったと思う。

ーー米軍普天間基地を抱える2区と、その移設先とされる辺野古がある3区で、オール沖縄が勝った。今後、政府に対してどのように今回の選挙の民意を伝えていくか。

オール沖縄は、市町村選挙で連敗し、理念が崩れているのではと言われることもあった。しかし3年前の衆院選や、知事選、県議員選、参院選など、基地問題が争点となる選挙はオール沖縄が全勝している。民意をしっかり伝えたい。

ーー今回は、知事が各選挙区に入り、支援に力を入れていたように見えた。振り返ってどうか。

今回の「不意打ち解散」の混乱で、野党がなかなか力を発揮できなかったと思う。自公与党体制が大幅に議席を取ったが、沖縄は中央の流れと全く関係がない。独自の基地問題と順調な経済について、民意が示された。

ーー来年は名護市長選、知事選を控えている。今回の選挙結果が与える影響は。

名護市長選挙は、私たちが主張している新辺野古基地反対の原点。なんとしても勝利したい。

ーー裁判で県が破れ、辺野古の護岸工事も着工している。この中で、改めて辺野古反対の民意が示されたことをどう受け止めるか。

新辺野古基地建設は、5~10年というスパンでみると大幅に遅れていると思う。県が工事を止めるのは簡単ではない。一方で、中央政府が圧倒的権力をもってしても遅々と進まない状況もある。今回、特に3区で勝利したことは大きい。(辺野古がある)名護市民の意志が数字に現れていることも含め、政府に問いたい。県民の結束力と民意を踏まえ、日本の民主主義についてもワシントンなどで伝えたい。

『BANANA FISH』がアニメ化 原作者・吉田秋生のコメントに期待ふくらむ

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『海街diary』などで知られる漫画家・吉田秋生氏の代表作『BANANA FISH』がテレビアニメ化されることが10月23日、小学館の特設サイトで発表された。2018年、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放送される。

アニメ化は、吉田氏のデビュー40周年を記念したプロジェクトの一環という。同日にはアニメ版の公式サイト公式Twitterも開設された。

監督は『Free!』の内海紘子氏、シリーズ構成は『いぬやしき』の瀬古浩司氏、キャラクターデザインは『同級生』の林明美氏、制作は『ユーリ!!! on ICE』を担当したアニメ制作会社MAPPAが手掛ける。

公式サイトには、吉田氏がアニメ化にあたって寄せたコメントが紹介された。「やばい。あたしよりウマい。(笑)」とつづられており、アニメ化への期待が高まってしまう"直球"すぎるコメントに、ネット上では「面白すぎる」などの声が広がった。

『BANANA FISH』とは?

『BANANA FISH』は、アメリカのストリートキッズのボス・アッシュが、日本人の青年・英二と友情を深めながら、ベトナム戦争から帰還し正気を失った元米軍兵の兄が呟く「バナナフィッシュ」という言葉の謎に迫る物語。1985年から1994年にかけて『別冊少女コミック』で連載された。ストリートキッズとマフィアの抗争なども描いており、少女漫画の枠を飛び越えた傑作として名高い。


ワンオクRyota、第1子誕生を報告 「興奮してます」

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RyotyaさんInstagramより

ロックバンド・ONE OK ROCKのベーシスト・Ryotaさん(28)が10月22日、第1子となる女児が誕生したことを自身のInstagramで報告した。

We are so excited to announce the birth of our baby girl! We are happy that we have a new member to our family😄

RYOTAさん(@ryota_0809)がシェアした投稿 -

今年2月に、カナダの歌手、アヴリル・ラヴィーンの妹ミシェルさんとの結婚を報告していたRyotaさん。生まれたばかりの赤ちゃんとの写真を投稿し、「女の子の赤ちゃんが生まれたことを報告します。とても興奮しています。新しい家族の一員を迎えてとても幸せです」と英語でつづった。

▼ミシェルさんとの結婚を報告した際のRyotaさん

I am so happy because I got married with Michelle!!She is so amazing😎❤️

RYOTAさん(@ryota_0809)がシェアした投稿 -


メキシコ「国境の壁」 ついに巨大な試作品ができあがる

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アメリカのドナルド・トランプ大統領が計画しているメキシコ国境沿いの壁の建設にむけて、カリフォルニア州サンディエゴに壁の試作品8枚が設置され、10月20日に公開された。

広大な敷地に、コンクリートや金属製、青や白など様々な種類と色の壁がそびえ立っている。

メキシコ国境3200キロ沿いに「国境の壁」を建設するトランプ大統領の公約を受けて、アメリカの国土安全保障省が8月、試作品を建設することを発表し、着工した。

ロサンゼルス・タイムスによると、試作品は高さ約5〜9メートルで、よじ登ったり下部にトンネルを掘ったりするのを防ぐことや、アメリカ側から見て美観を損なわないことなどが条件になっているという。

産経ニュースによると、企業が8種類の試作品の建設を進め、26日までに作業を終了する。最も侵入が難しいと判断された試作品が採用される見通しだ。

アメリカ下院は7月、メキシコとの国境沿いに「壁」を建設する費用16億ドル(約1780億円)を含む歳出法案を可決した

パイロットも、キャビンアテンダントも。「クルー全員が女性」の飛行機が空を飛んだ

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スタッフ全員が女性の飛行機が、空を飛んだ。全員女性ということは、もちろんパイロット2人も女性だ。

アメリカの航空会社「サウスウエスト航空」は、新しく導入した小型ジェット機ボーイング737 MAX8で初となる「女性だけのフライト」をしたとTwitterで報告した。

サウスウエストのボーイング737Max8初となる「全員女性」のフライトです。! セントルイスからサンフランシスコへのフライトの前に撮影しました

サウスウエスト航空の担当者は「その日、クルー全員が女性だということに気付いたスタッフが写真を撮影した」とハフポストUS版の取材に答えた。

航空業界での人材育成支援をするNPO団体「ウーマン・イン・アビエーション・インターナショナル」によると、アメリカで女性のパイロットは全体のわずか6.7%。この数字を考えると、パイロットも含めて全員女性の写真はとても珍しいと言える。

ただ、サウスウエスト航空はこれまでも女性活躍に力を入れてきたという。

同社によれば、前社長のコリーン C. バレット氏は、大手航空会社初の女性社長だった。また他のタイプの飛行機でも、意図せずに女性だけのフライトをしたことがあるという。そして2017年には、ウーマン・イン・アビエーションを通して、航空業界でのキャリアを築こうとしている5人の女性に3万3500ドル(約380万円)を寄付した。

サウスウエスト航空のツイッターに対して皮肉めいたコメントをしている人もいるが、同社のアカウントは機転の利いた返答をしている。

「もしこれが、全員男性のフライトだったら、祝ったりしないだろう」

サウスウエスト航空「そうですね。全員男性のフライトは、これまで何度もありますから」

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。


「生理の血は赤い」 当たり前のことを描いたイギリスのCMに反響

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イギリスの生理用品メーカーBodyform(ボディフォーム)が、生理の血を"赤く"描いた革新的なキャンペーン動画を公開し、反響を呼んでいる。

生理用品のCMを見たことがある人は、少し驚くかもしれない。従来、生理の血は"青い液体"で代用され、描かれてきたからだ。

この動画は、「生理のタブー視」をなくすことを目的に、同社が展開する「ブラッド・ノーマル(#bloodnormal)」キャンペーンの一環としてYouTubeに公開された

10月17日に公開された動画は、公開から1週間足らずで再生回数は140万回を超えた。

動画の説明には「女性は青い液体を流さず、赤い血を流す。生理は自然なこと」とつづられており、動画には生理用ナプキンに赤い血が染み込んでいく様子や、男性が生理用品を購入するシーンなどが映っている。

同社が2017年10月に実施した調査によると、イギリスの女子学生の約52%が「生理について両親と議論するぐらいなら、学校でいじめられるほうがまだいい」と回答したという。また、43%が生理は「口にしてはいけない」話題だと考え、87%が生理中であることを隠したがる傾向にあるとわかった。

ハフポストUK版の取材に対し、ボディフォームのマーケティングマネージャー、トレイシー・バクスター氏は、「私たちは研究の結果にとてもショックを受け、生理のタブー視について呼びかけていくことを誓いました」と語った。

「生理用品のリーディングカンパニーとして、私たちはタブーに挑戦し、誰にとっても生理の話題を話しやすくすることで、生理を"けがれ"とする風潮を取り除きたいと考えています」

同社は今回の最新動画の他にも、激しいスポーツをする女性にフォーカスしたキャンペーン動画など、従来の生理用ナプキンCMのイメージを払拭するような表現を採用している。

2016年に公開された動画では、ボクシングやサーフィン、ロッククライミングなど血を流しながら戦う女性たちを描いた。キャッチフレーズは「どんな血もあなたを止められない」。

日本のCMでも、生理の血は"青い液体"で代用されている。生理を経験したことがない人にとっては見慣れない光景で、少しびっくりするかもしれない。けれど、これが生理のリアルだ。

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ハフポスト日本版では、「女性のカラダについてもっとオープンに話せる社会になって欲しい」という思いから、『Ladies Be Open』を立ち上げました。

女性のカラダはデリケートで、一人ひとりがみんな違う。だからこそ、その声を形にしたい。そして、みんなが話しやすい空気や会話できる場所を創っていきたいと思っています。
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「ねこの写真へたくそ選手権」猫好きたちの勢いが止まらない

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Twitterで、ハッシュタグ「 #ねこの写真へたくそ選手権 」がトレンド入りし、10月23日、多くの猫好きたちが、この機に乗じてへたくそな猫写真を投稿している。

同選手権に寄せられた最高の写真の数々、その一部をどーんを紹介しよう。


チャニング・テイタム、セクハラ騒動のハーヴェイ・ワインスタインと絶縁

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チャニング・テイタムが、セクハラ騒動の渦中にいるハーヴェイ・ワインスタインとワインスタイン・カンパニーとの関係を解消すると公表した。

大物プロデューサーのワインスタインから性的暴行や嫌がらせを受けたとして多数の女性が声を上げており、業界の男性陣もそんな彼女たちを支援し始めた。チャニング・テイタムもその1人で、彼が監督を務める予定だった制作会社ワインスタイン・カンパニーと企画中の映画製作を取りやめると発表した。企画中だったのは、マシュー・クイックのライトノベル小説『Forgive Me, Leonard Peacock』(原題)の映画化だ。性暴力の被害を受けた10代の少年を描いた作品である。

テイタムと、製作パートナーのリード・カロリンは合同で次の声明を出した。「勇気を持って立ち上がり、ハーヴェイ・ワインスタインについての真実を語った勇敢な女性たちこそ、僕たちのヒーローです」、「彼女たちは、重い石を持ち上げ、私たちが住むにふさわしい公平な世界を築き上げようとしています」

テイタムとカロリンはこう続けている。「これは、真に前向きな変革を起こすための絶好の機会で、胸を張って賛同できるものです。私たちのすばらしい仲間が始めたこの動きを最後までやり遂げ、私たちのクリエイティブな世界から暴力を排除しましょう」

加えてテイタムは、今後一切ワインスタイン・カンパニーと仕事をしないと述べた。ハーヴェイは会社を解雇されており、取締役会からも退任している。彼は同意のない性交渉ではなかったとして、申し立てを頑なに否定していて、現在はリハビリ施設へ入所している。

■参照リンク

http://www.moviefone.com/

【関連記事】

性の被害は長らく、深い沈黙の中に閉じ込められてきました。

セクハラ、レイプ、ナンパ。ちょっとした、"からかい"。オフィス、教室、家庭などで、苦しい思いをしても私たちは声を出せずにいました。

いま、世界中で「Me,too―私も傷ついた」という言葉とともに、被害者が声を上げ始める動きが生まれてきています。

ハフポスト日本版も「Break the Silence―声を上げよう」というプロジェクトを立ち上げ、こうした動きを記事で紹介するほか、みなさんの体験や思いを募集します。もちろん匿名でもかまいません。

一つ一つの声を、確かな変化につなげていきたい。

メールはこちら break@huffingtonpost.jp

世界の果て、パタゴニア。ゆっくり時間を過ごす、冬の楽しみ。

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南米チリのパタゴニア地方、アンデス山脈の麓で暮らす私たちの日常のストーリーを綴っています。

今回は、その9回目です。

「シンプル・ライフ・ダイアリー」7月26日の日記から。

昨夜は、冷たい雨が降る中、思いがけなく、友達が訪ねて来た。レオと、レオの従兄弟のアンドレとオスカー。3人とも20代前半。ワインとビールとギターを持って来てくれた。

レオは、ラフンタから60キロほど南にある、氷河で有名なケウラット国立公園で、冬はパークレンジャーをして働き、夏は、公園の近くでエコ・キャンピングとキャビンを経営している。キャンプサイトとキャビンは、氷河とフィヨルドが一気に見渡せる絶景の場所にある。

レオは、一昨日から、パークレンジャーの仕事でラフンタに来ていたのだけれど、その間に、彼の家の1キロ手前にある橋が、事故で崩壊してしまっていた。道路工事用のダンプトラックが3台、一気に橋を通ろうとして、大幅に重量制限をオーバーしてしまい、橋が真ん中から二つに折れて、川に落ちてしまったのだ。死亡者が出なかったのは幸いだった。

レオは、どうやって家に帰るのだろうと思って聞いてみると、「問題ないよ。橋はまだ、残ってるから、歩いて橋を渡って帰れる」と、平気な顔をして言う。ラフンタから、ヒッチハイクして帰るのかと聞いたら、「同僚が車で橋の手前まで送ってくれる。冬になると、道路が寸断されることは、よくあるから、慣れてる」と、言うのだった。

確かに、私たちの経験から言っても、冬には、こういうことがよく起こる。ケウラット公園の中を走る道路は、崖っぷちに作られているので、とても狭く、曲がりくねっていて、一方は絶壁、もう一方はフィヨルドになっている。冬になると、大雨が続いて崖崩れが起こり、道路が寸断されることもよくある。

7年前の冬、300キロ南にあるコヤイケという町に行った時のことだ。朝5時発のバスに乗り、ウトウトしていると、突然、ポールに起こされた。

「見て!バスごと、フェリーに乗ってるよ!」

それまで、何度もこのルートを旅したけれど、フェリーに乗ったことなど一度もなかったので、驚いた。周りの乗客に聞いてみると、崖崩れで道路が寸断されてしまったので、バスはフェリーに乗って、ぐるりとフィヨルドを迂回するのだと言う。真っ暗な中、20分ほどフェリーに乗って、崖崩れの心配のない安全な場所まで行き、バスは、そこから、道路に戻って、再び旅を続けたのだった。

また、5年前の冬は、フェリーに乗ってチャイテンという港町から出航したところ、大嵐に遭って、やむなく、チロエ島にある小さな湾にフェリーを停泊させて、嵐が去るのを待たねばならなかった。おかげで、いつもなら、13時間で目的地に着くはずが、なんと、31時間もかかってしまった。

船内には、70人くらい乗客がいたけれど、誰も不平不満を言わず、フェリーに十分な食料が詰まれていなかったにもかかわらず、静かに長い旅に耐えていた。まあ、大海原のど真ん中で、嵐に遭ってしまったのだから、どうしようもないということなのだろう。パタゴニアの人たちの忍耐強さには、感心するばかりだ。

パタゴニアの冬は厳しいけれど、私たちは、冬が好きだ。友人たちの多くは、農業や観光業に携わっているので、夏は忙しいけれど、冬には、たっぷりと時間がある。だから、みんなで集まって、ゆっくり時間を過ごすのは、冬の楽しみだ。

「ギターは、冬の長い夜にぴったりだよね」昨夜も、レオがそう言って、おもむろにギターを弾き始めた。

「あれ、それ、誰の曲?」とアンドレが聞くと、「即興で弾いてるんだよ」と、オスカー。すると、ポールが、カスタネットと小さなドラム、マラカス、カリンバなどの楽器を持ってきた。アンドレはドラム、オスカーはカリンバ、私はカスタネットと、それぞれ、好きな楽器を手に取って、ギターに合わせて音を鳴らし始め、ポールが即興で歌い始めた。ポールが即興で作る歌詞が可笑しくて、みんなで、お腹が痛くなるくらい笑った。

私は、パタゴニア・スタイルのシンプルなパーティーが大好きだ。友達や親戚の家に集まって、ワインとビールとギターがあれば、立派なパーティーになる。村から離れた農家に行くと、電気も携帯の電波もないので、スマートフォンもコンピューターもスイッチオフ。おしゃべりしたり、歌ったりして、楽しく時間が過ぎて行く。

誕生パーティーや、クリスマス、お正月のお祝いなど、特別なパーティーには、「アサド」というバーベキューが定番だ。焚き火でじっくり時間をかけて、羊肉をローストするのだ。パーティーの最後は、ギターを持っている人が、典型的なチリの音楽を奏で、みな、踊る。複雑な仕掛けは、何もない。こうして、パーティーは、夜明けまで、続く。

一番思い出に残っているパーティーは、3年前に行ったレオの誕生パーティーだ。会場は、レオのお母さん、マリの農場。農場に着いたのが、夜の7時だったので、とっくに、パーティーは始まっているだろうと思ったら、レオがまだ、バーベキュー用の羊を追いかけていた!羊肉を焚き火でローストするには、5時間ぐらいかかるので、パーティーが始まったのは、夜中の12時過ぎ。午前1時過ぎに到着する人もいた。

農場には、「キンチョ」という、焚き火を囲んでバーベキューするパーティー用の建物があって、レオのおばあさん、伯母さん、伯父さん、友達夫婦、従兄夫婦、その子供たちなど、20人以上の人が食べ物や飲み物、ケーキなどを持ち寄り、食べたり、飲んだり、ギターを弾いたり、歌を歌ったりと、楽しい時間が流れて行った。

「あれ、この風景は、昔、どこかで見たことがある」

パーティーの間、ふと、何か、懐かしい思いが込み上げて来るのを感じた。それは、子供の頃、祖父母の家で感じた感情だった。父方の祖父母は、大きな米農家だったので、子供の頃は、田植えや稲刈り、お盆やお正月など、何か行事があると、両親に連れられて祖父母の家に遊びに行った。

父は6人兄弟だったので、伯父や叔母、従兄弟たちが集まると、全部で20人以上になり、田植えや稲刈りの後、みなでテーブルを囲んで、食事をし、おしゃべりをし、子供たちは、庭で遊んだり、絵を描いたりして過ごした。そこには、守られているという安心感と、家族の愛に囲まれているという心地良さがあった。そんな感覚が、レオの誕生パーティーに行って、蘇って来たのだった。

「ああ、この感覚。これを第二の故郷って言うのかな?」

パーティーの心地よい空気に包まれながら、私はそう思っていた。

菊池木乃実の記事を読む

マクロン大統領の“ファーストドッグ”、会合中におしっこして場が和む

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「一体この音はなに?」

犯人は「ネモ」だった。フランスのエマニュエル・マクロン大統領の"ファーストドッグ"である黒い雑種犬が、10月21日、大統領官邸で開かれていた会合を非常に奇異なやり方で中断させた。

突然「催して」しまったネモは、こっそりと用を足すことができなかったのだ。

マクロン大統領はその時、経済省のバンジャマン・グリヴォー副大臣、国土省のジュリアン・ドノルマンディー副大臣、それに環境省のブリュヌ・ポワルソン副大臣の3者と会談中だった。

真剣な話し合いのさなか、ある音に全員の耳がそばだった。彼らの背後、室内の暖炉の近くで、マクロン大統領の「ネモ」が足を上げておしっこをしていたのだ。

フランスのテレビ局「LCI」のカメラがその様子を捉えていた。

「一体この音はなに?と思いましたよ」とポワルソン副大臣が吹き出しながら同僚に言う。「失礼、本当に珍しいことなんです」とマクロン大統領も笑いをこらえきれない様子だ。

「よくあることなんですか?」とドノルマンディー副大臣が冗談めかす。「ないです。あなた方は私の犬が、常ならぬふるまいに及ぶきっかけを作っくれたようですね」とマクロン大統領は、会合を再開する前にジョークを飛ばした。

2017年8月末に動物愛護協会からフランス大統領官邸に引き取られていたこの保護犬は、しつけに少々問題があると、以前女性週刊誌「Gala」も茶化し気味に報じていた。

「ネモ」は引き取りから数日後に開かれたドイツのジグマール・ガブリエル外務相との会談のまっ最中、ガブリエル大臣にじゃれつき、主人のマクロン大統領がお座りするように言っても聞かなかったのだ。

8月30日に行われたドイツのジグマール・ガブリエル外務相との会談中、「ネモ」にしつけをするマクロン大統領。

ハフポスト・フランス版より翻訳・加筆しました。

はあちゅうさん「全ての洋服はコスプレだと思っているんです」 Lenet FUN! MY STYLE

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作家でブロガーのはあちゅうさんは、イベントやテレビ番組など、さまざまなメディアに引く手数多のインフルエンサー。存在自体が現代女性のアイコンである彼女は、ファッションにどんなこだわりをもっているのでしょうか? 9月26日発売の小説『通りすがりのあなた』(講談社)に込めた想いもうかがいました。

周囲の人のファッションがインスピレーションの源

お洋服は直感で選びますね。あまり「こういうのが好き」っていうこだわりはないんです。売り場に行って、パッと目に飛び込んできたものと縁があるのだと思っているので、そのなかから選びます。

テイストは周期があって、移り変わっちゃいますね。今はサラッと着られるコットン系が好きですが、周期によってはツヤツヤ系が気になったりもします。

会っている人に影響を受けることも多くて、自分がやったことのないファッションをしている人を見ると「こういう服装がしてみたい」とか「こういうブランドが着てみたい」とか、インスピレーションをもらいます。

家から一歩も出なくても、服やメイクを整えて仕事モードに

執筆期間中は、内にこもっていることも多いので、突発的にファッションで発散したい気分になります。

女性って根を詰めて作業をすると、「パーッと、デートがしたい!」って思いますよね。その気持ちを分析すると、男性と会いたい気持ちが半分、メイクして綺麗な洋服を着て外に出たいという気持ちが半分ではないでしょうか。私も定期的にそんな気持ちになりますね。

洋服はモードを作ってくれるもの。私、全てのお洋服はコスプレだと思っているんです。

私は書くことが仕事なので、極論を言えば朝から晩までノーメイクで家から出ずにいるということもできます。でも、終日家に居る日でも、最低限のメイクと洋服は整えるんです。そうやって仕事モードのコスプレをすると、お仕事しようって気持ちになる。見た目に気持ちをひっぱってもらうために、お洋服を着ています。

どんな服を着るかより、どう着こなすかが大切

最近の女性を見ていると、はっきりとした流行りが分かりにくいですね。それぞれがトレンドに左右されずに個性的なものを着ているという感じです。海外ブランドを個人輸入することもできる世の中なので、「みんなが同じものを持っている」ということが起こりにくいのかもしれません。

あとは、安い洋服をうまく着こなしている人が多い印象です。昔は背伸びしたブランドを買うことから、ファッションが広がった人も多いと思います。でも今のみなさんはワンシーズンで安い服を着倒したり、アイテムは同じでも、人と違う着こなしをしたりするところに、興味があるのではないでしょうか。

新作小説のテーマは「曖昧な人間関係」

『通りすがりのあなた』は私の初の短編集で、 7作をひとつの単行本にまとめています。テーマは「曖昧な人間関係」で、名前のつかない人間関係を扱っています。

一般的に人は"友達"とか"恋人"とかいう枠のなかで、人間関係を捉えるものですが、枠のなかに収まらない人間関係ってあると思うんですね。「恋人なのかは分からないけれど、友達ではない関係」「婚外恋愛なんだけれど、不倫よりも、もっと崇高な思いがある関係」。そんな、名前の付かない人間関係があればあるだけ、人生は彩り豊かなんじゃないかな......と思って、書きました。

日々ネットやメディアを見ていると、枠からはみ出たものを叩くような風潮があることが分かります。でも、人間の数だけ関係性があるし、それは本人同士が了承していればよいこと。「もっと柔らかいグラデーションで人間関係を捉えればよいのではないか」と世の中に提案したつもりなので、特に人間関係に疲れている人に読んで欲しいです。

【LAXIC学生編集部発】学生結婚・出産しても、自分のキャリアを築いていく!  現役大学生ママインタビュー<前編>

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ラシク・インタビューvol.95

慶應義塾大学 柳下 桃子さん

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 『大学を卒業し、就職したら何歳までに結婚して、何歳までに子供を産む。』

自分の人生設計を大学生のうちから漠然と立てている人は多いのではないでしょうか。しかし、子どもを産んだら自分のキャリアがストップしてしまうように感じ不安に思っている人も多くいると思います。実際、LAXIC学生編集部のメンバーも同じように感じています。

出産は就職してから

大学生である私たちにとってもはやそれ以外の選択肢はないように感じている上記のような固定概念を一蹴してくれる一組の夫婦がいます。それが、大学三年生の時に妊娠がわかり、その後学生結婚をした柳下さんご夫婦。今回その柳下さんご夫婦の奥さまに、「結婚・出産・キャリア」についてのお話を伺いました。

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大学三年生のときに妊娠、学生結婚の後、出産

柳下さん(左奥)とLAXIC学生編集部のメンバーたち

編集部:まず最初に学生結婚についてお聞きしたいのですが、旦那さんと出会ったとき、結婚願望はありましたか? お子さんが出来る前から旦那さんとの結婚は考えていたのか、また子どもについてもどう考えていたのかお聞かせください。

柳下 桃子さん(以下、敬称略。柳下):結婚願望はなかったですね。結婚したいような人に出会えたら結婚したいなと思っていたけど、結婚したい人がいないのに結婚したいと思うタイプではなかったです。子どももいてもいなくてもいいと思っていたし。夫については、結婚したいと思えるような人じゃなければまず付き合わなかったです。

夫が、自分の提案に賛成してくれるところを見て「結婚してもいいかな」って思ったんです。私が育休取ってみんなでフィジーに行こうって言えば、いいね! って言ってくれたり。一般的な男女像が逆転しているのかもしれません(笑)

編集部:妊娠が分かったとき、夫婦ともに大学三年生ですよね。周りの友達や両家の反応はどうだったんですか。

柳下:あまり覚えてないのですが、確か友達は驚きながらも喜んでくれて、赤ちゃんと遊びたいから早く生まれないかなってワクワクしてくれました。生まれた後は「赤ちゃんの実態」に、みんな興味津々でしたね。あと、妊娠中に切迫早産になり大学に行けなかったので、友達からノートを貸してもらって勉強したり、色々助けてもらいました。

お互いの両親については、夫の家庭はすんなり受け入れてくれたようですが、私の母親は最初は反対していました。結婚して出産したら子どもにかかりっきりになって自分の道を諦めると思っていたようです。今は子どもを可愛がってくれていますけどね。

私は子どもがいても大学は卒業して就職するつもりでしたし、子どもが生まれてからは就活をして、内定ももらっていました。でも内定式が終わった後に、ずっと研究したいと思っていたポリネシア研究を学べる教授が文学部にいることを知って・・・。「私これが研究したいんですけど、来年文学部に入ったらゼミ入れてもらえますか」と教授に聞いたら、「来年来たらいいよ」って言ってもらえて。だから学士入学試験を受けたんです。そのことを内定先の上司に伝えて内定を辞退しました。

学費については法学部の4年間は両親が出してくれましたが、それ以降の学費は結婚したなら一切の援助はしないと言われ、奨学金を借りることで何とかなっています。

妊娠・出産期間中はインターン全盛期

でも焦りはなかった

編集部:インターンが活発になる時期に出産・育児で動けないということで、周りへの遅れや焦りを感じることはなかったのでしょうか。

柳下:なかったです(笑)。インターンしなくてもコネは作ろうと思えば作れるし、行きたい会社があればどうにかツテをたどってつなげてもらえればいいと思っていたので。

でも妊娠中の三年の夏には、ベンチャー企業でインターンを経験しました。「妊娠しているんですけど」って伝えたら、「いいよ」って言ってくれて、二か月間くらい事務作業をメインにやってましたね。妊娠していてもしてなくても、実際の生活はほとんど変わらないし、あくまでも自分は「学生」として生活していました。

編集部:30分くらい前まで子どもを産むのは10年後くらいでいいやって思っていたんですけど、なんだか話を聞いていたら早く子ども産みたくなってきました(笑)

柳下:早い出産には人生の計画が立てやすい側面もあると思うんです。「いつまでに結婚して、いつまでに子ども作って」と悩むことなく、今後は常に夫婦二人での人生を考えていける。この時期までは夫に仕事をしてもらう必要があるけれど、この時期からは私が稼げるよとか、この時期までは日本にいなきゃいけないけど、その後は日本にいる必要はないよね、という長期視点での計画を立てられますし。

編集部:学生のうちに結婚、出産することを他の人、例えば私たち大学生にオススメしたいと思いますか。

柳下:両親や祖父母、親戚など金銭的援助をしてくれる人がいるならオススメします。やっぱり金銭面は大変だし、頼れるところはあった方がいいと思います。

でも学生夫婦二人だけで学費も生活費も賄ってる夫婦もいて、頑張れは出来なくはないんだと思います。そこは旦那さんがプログラミングで稼いでいたようですね。私たちは夫の親と私の祖母にお願いしたのですが、やぱりお金は大事で、あるに越したことはないです(笑)

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柳下さんは一貫してポジティブに自分の人生を楽しそうに語っていて、その姿はきらきら輝いているように見えました。彼女はこれからの世代の女性たちに新しい生き方を提示してくれた新しいロールモデルとも言えそうです。柳下さんのように子どもがいる状態でキャリアをスタートさせるのは、もしかしたら30歳前後で子供を産むよりも効率的なのかもしれない、と私の固定概念を壊してくださいました。後編に続きます。

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【柳下 桃子さんプロフィール】

慶應義塾大学在学中。大学時代に同学年の夫と結婚。その後、現在1歳10ヶ月となる娘が生まれる。政治学科にて学士を取得度、自らの研究の為に学士入学をし、現在も学生でありながら妻、一児の母として生活している。Mediumにてブログ「what happens, happens」を運営中。HP:what happens, happens

ワーママを、楽しく。LAXIC

文・インタビュー:LAXIC学生編集部 稲葉結衣・出口舞

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フェイクニュースは閉め出せる?…専門家の意見はなぜ真っ二つに割れるのか

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今後10年で、フェイクニュースを閉め出すことができるか――。名だたる専門家たちの意見は「できない」51%、「できる」49%と、ほぼ真っ二つに分かれた。

The fin de siècle newspaper proprietor / F. Opper| Lirary of Congress

フェイクニュースの排除には、多くの人々が賛同する。では、なぜこんなことになるのか?

ピューリサーチセンターが19日に公開した報告書「ネット上の真実と偽情報の未来」は、フェイクニュース排除の見通しについて、1000人を超す各国の専門家たちへのアンケート結果がまとめられている。

人間の"習性"、ビジネス構造、政治的戦略、そして情報氾濫とAI(人工知能)などのテクノロジーの進化――。

それぞれの論点を、表から見るか、裏から見るか。そこに51対49の理由があるようだ。

●1116人の見解

アンケート調査はピューセンターと米イーロン大学が、今夏実施。1,116人の専門家から回答を得た。

アンケートでは、このように質問を投げかけている。

"フェイクニュース"の台頭と偽造されたストーリーの拡散が、人とボットによってネットに広まり、メディアとプラットフォームの脅威となっています。虚偽情報の拡散防止のため、ボットなどによるウソや偽情報の拡散を排除し、最小化していくための技術的な手立てや人間系の対策が検討中です。

そこで質問です:今後10年で、偽造ストーリーを防止し、最も正確な情報がエコシステムに行き渡るような、信頼できる手立ては登場するでしょうか? あるいは、ネット上の情報の質と信憑性はより劣化し、信頼できない、危険で、社会不安すら引き起こすような意見が流布するのでしょうか?

念頭にあるのは、2016年の米大統領選でトランプ大統領誕生を後押しした、フェイクニュースの氾濫だ。その背後には、ロシア政府による介入とされる「ロシア疑惑」や、トランプ支持層であるオルトライト(オルタナ右翼)の存在、広告収入を狙ったフェイクサイトの急増などが指摘されている。

これらフェイクニュースの拡散の舞台となったフェイスブックやグーグルは、米大統領選後に批判の的となり、フェイクニュース排除や広告配信の停止などの対策を展開。さらに、ドイツではソーシャルメディアに法的義務を科し、最大5000万ユーロ(66億円)もの過料がある通称「フェイスブック法」も10月から施行された。

フェイクニュース検知にはAIなどのテクノロジーも活用され、事態は改善に向かっているかに見える。

だが、専門家たちの見立ては、「情報環境は改善されない」が51%、「改善される」が49%。僅差で悲観派が楽観派を上回っているが、ほぼ真っ二つに割れている。

何がこの違いを招いたのか。

●それは人間の"習性"

悲観派が挙げる第1の問題点は、人間の"習性"だ。

認知バイアス、確証バイアスなどと呼ばれる、自分が信じたい情報に引きずられてしまう人間の"習性"。そこに、ユーザーの興味関心に沿った情報だけを届けるアルゴリズムによって、フィルターバブルが輪をかける。

国際的なインターネットコミュニティの一つ、インターネット・アーキテクチャ・ボード(IAB)前委員長のクリスチャン・ハイテマ氏は、こう述べている。

情報の質は、今後数年で改善されることはないだろう。なぜなら、テクノロジーは人間の習性をそんなに改善することはできないからだ。

また、ファクトチェック研究に取り組むアメリカン・プレス研究所の所長、トム・ローゼンスティール氏は、こう回答している。

プラットフォーム企業がどんな変更を加えても、ファクトチェッカーやジャーナリストがどんなイノベーションを導入しても、欺そうとする人間たちはそれに適応する。偽情報は、配管トラブルを修理するのとはわけが違う。犯罪のような、社会状況だ。常に監視し、対処していかなければならない。これはラジオ時代や、それ以前からある問題だ。ウィンストン・チャーチルはこう言った。「真実が追いつく前に、ウソは世界を駆け巡る」

AIなどのテクノロジーの進化も、負の側面から評価される。ユーザーの増加は、より多くの問題を伴う。

ゼロックスPARCのCTO、グレン・エデンズ氏は、こう指摘する。

偽情報は2車線の通りだ。偽情報の作り手には、幅広いオーディエンスに届けることができる簡単な配信プラットフォームがあり、オーディエンス側もその情報ソース(プラットフォーム)に群がる。しかもオーディエンスはおおむね、自分の信念体系にあった情報を求めている。だからこそ、これは本当に難しい問題だ。

さらなる問題として挙げられるのが、フェイクニュースの氾濫によって、利益を得る、企業や政府が存在する、という点だ。これらのプレイヤーに、フェイクニュース排除のインセンティブは働かない。

フロリダ州立大学教授のスコット・シャンプ氏の回答はこうだ。

非常に多くのグループが、不正確でミスリーティングな情報の拡散によって、権力を手に入れている。偽情報に価値があるなら、それが情報空間を支配する。

オランダのアインドホーベン工科大学講師のフィリップ・ニッケル氏は、既存メディアの退潮を背景に挙げる。

既存のニュースメディアの衰退とソーシャルメディアの閉鎖性は、今後10年で変わりはしないだろう。この二つは、対話と政治的議論の土台となるべき、公共圏におけるファクトの共有を悪化させる主な原因だ。

品質が保証された有料コンテンツのウォールドガーデン(壁に囲まれた庭)と、それ以外の情報空間の分断も、懸念される問題だ。

アリゾナ州立大学准教授のアレキサンダー・ハラヴェイ氏はこう見る。

正確な情報に価値がある限り、そのような情報の供給は拡大していくだろう。しかし、消費者がそのような正確性に直接、料金を支払わなくなれば、公共圏には偽情報が拡大していく、ということを意味する。これはつまり、信頼出来るニュースと情報に関する、持てる者と持たざる者の分断が進んでいく、ということだ。

情報の悪貨が良貨を駆逐する。その原因を情報発信の匿名性に見るのが、元ニューヨーク・タイムズのテックライター、ジョン・マーコフ氏だ

インターネットにおける匿名性の問題に対処しない限り、(フェイクニュースの)検証に改善が見られるとはとても思えない。そして近い将来、匿名性の問題が解決できるとも、思っていない。

テクノロジーの進化は新たな問題を引き起こす。そしてそれは、フェイクニュースの拡散にもあてはまる。

IBMワトソンヘルスの主席データサイエンティスト、スコット・スパングラー氏は、AIによる機械学習が、フェイクニュースをより判別しにくくする、と述べる。

機械学習と高度な統計手法を使うことで、リアルな情報コンテンツを、正確にシミュレートできるようになるだろう。それによって、フェイクな情報とリアルな情報を見分けることはほとんど不可能になってしまう。
さらにソーシャルメディア、フィルターバブル、AIを使い、フェイクニュースを"兵器化"する危険性についても、指摘されている。

ソフトアーマーシステムズのコンサルタント、ディーン・ウィリス氏は言う。

政府や政治的グループは、今や、ターゲットの個人情報を把握した上で、偽情報のターゲティング攻撃をしかけることの威力を知ってしまった。攻撃用メッセージは、今なら圧倒的な確度でオーダーメイドできる。我々は、フィルターバブルがターゲティング攻撃で使われる世界に生きることを、余儀なくされているのだ。
フェイクニュースの拡散をアルゴリズムや、発信者の身元確認強化によって対応しようとすると、プライバシーや表現の自由とのトレードオフになりかねない、という課題も指摘される。

ナイジェリアの情報技術開発庁の法務部長、エマニュエル・エデット氏の回答はこうだ。

情報環境は改善されるだろう。ただし、プライバシーのコストを払うことになる。
ライターのトム・バロビック氏は、フェイクニュース排除でAIに依存することの危険性を指摘する。
シリコンバレー企業などでは、人間の判断に代えて、AIを積極的に活用しようとしている。だが、人間の判断をアルゴリズムで代替すると、アルゴリズムに潜むデータのバイアス問題に行き当たり、結局その(フェイクニュース排除の)目的を果たすことはできない。さらには、情報流通をコントロールする力が、少数の企業に集中するという問題が存続することにしかならない。

●テクノロジーは判断能力をアップグレードする

テクノロジーの進化は、人間のフェイクニュースに対する判断能力をアップグレードするだろう――。49%の楽観派は、これまでの論点を前向きに受け止める人々だ。

フーバー研究所フェローのラリー・ダイアモンド氏は、まさにそんな見方を示す。

主導的なデジタル情報プラットフォーム企業が、クリエーティブなイニシアチブを取り、権威があって信頼できる情報ソースを優先する一方、プロパガンダや情報操作の原動力になっているような情報ソースについては、それが人間であれロボットであれ、きちんと指摘し、格下げするよう期待している。実際、企業はすでにこの方向に動き始めているのだ。
南カリフォルニア大学講師のローレル・フェルト氏は、コンテンツのレーティングをするアプリやプラグインの可能性を挙げる。
コンテンツやそのプロバイダーについて、疑わしいものについてはフラグを立てるシステムが実現するだろう。それらはアプリやプラグインとして使われ、ユーザーは、コンテンツ、配信元さらにはIPアドレスについても、"信頼のレーティング"を見ることができるようになる。あるいはフィルターをインストールすることで、検索にヒットする結果リストには、信頼の閾値を満たさないものは表示されない、ということになるだろう。
楽観派の中には、自主的取り組みだけではなく、法律を含む規制によるフェイクニュース排除を論じる人々もいる。

コンサルタントのウィリー・カリー氏は言う。

フェイクニュースは、明らかにフェイスブックのようなプラットフォーム上で氾濫した。これに対処するには、規制に基づく対応が必要だ。テクノロジー発想の人々は、テクノロジーの修復にのみ目をやり、事態を真剣に捉えるインセンティブが働かない。したがって、自主規制はうまくいかない。ソーシャルメディアにおける投稿は大規模で、人間による介在は不可能だという言い訳は、説明にならない。規制のオプションには、フェイスブックのようなソーシャルネットワークの、小規模な組織への分割、ということも含まれるだろう。法的なオプションとしては、ネット上のコンテンツプロバイダーのサービスは、単なるパイプであり、コンテンツへの責任はない、という見解を覆すことも含まれる。これらの規制と法的オプションは、米国内では政治的な実現可能性はないかもしれない。だが、欧州など他の地域では可能かもしれない。特に欧州の選挙でフェイクニュースが影響を与えた、ということになれば。

そしてマイクロソフトの主席デザインリサーチャーのジョナサン・グルーディン氏は、歴史を振り返り、人間は新たなテクノロジーの引き起こした混乱を乗り越えてきたと述べる。

我々は、かつてこの場所にいた。活版印刷が、従来の情報管理システムを破壊した時だ。新たなシステムが登場してきても、我々にはそれを再び成しとけるモチベーションと能力がある、と信じている。それには、偽情報の氾濫を抑制するよりも、改めて情報の整理をすることになるだろう:印刷メディアでは、常に相互に矛盾する主張が存在してきたが、それらはハンドリング可能なものであり、それがヘルシーに行われてきた。

マサチューセッツ工科大学のリサーチディレクター、マイカ・アルトマン氏は、テクノロジーの進化によるフェイクニュースの氾濫への対処に、クラウドソースへ希望を託す。

テクノロジーの進化は、2方向の勢力をつくり出す:本物のようなフェイクニュースをつくり出すことがどんどん簡単になっていくことが一つ:クラウドソースによって情報の収集と検証がどんどんと簡単になっていくことが、もう一つ。長期的な視点に立てば、後者が優位に立つだろうと楽観視している――トランザクションコストの低下は、中央集権型の組織より、クラウドに比較的優位に働くのだし。

情報リテラシーの必要性も挙げられている。

アリゾナ州立大学教授のカレン・モスバーガー氏は、こう述べる。

フェイクニュースの拡散は、単にボットの問題だけではない。人々がクリティカルシンキングと情報リテラシーのスキルを実践するかどうか、というより大きな問題の一環なのだ。このところのフェイクニュースの氾濫は、メディアにおけるネット上のスキルに取り組み、さらにそれらを教育システムにおける基本的な能力として取り組むための、注意喚起となるだろう。

●フェイクニュースの論点

この賛否の立場からの議論を通して見ると、現在のフェイクニュースをめぐる論点が、ほぼ網羅されていることがわかる。

フェイクニュースの何が問題で、どう取り組めばいいのか。それらを整理するのに、格好の報告書だ。

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■新刊『信じてはいけない 民主主義を壊すフェイクニュースの正体』(朝日新書)6月13日発売。

(2017年10月14日「新聞紙学的」より転載)

気候変動の脅威に貧富の差なし

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アヒム・シュタイナー国連開発計画(UNDP)総裁

パトリシア・エスピノーサ国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局長

ロバート・グラッサー国連事務総長特別代表(防災担当)

20171013日の「国際防災の日」に寄せて

マイアミやプエルトリコからバーブーダ、ハバナに至るまで、今年のハリケーンがラテンアメリカ・カリブ地域に及ぼした壊滅的な被害は、気候変動の影響に国境はないことを改めて見せつける結果となりました。

この数週間に相次いで発生したカテゴリー5(最強レベル)のハリケーンは、カリブ海と米州本土で数百万人の日常生活を麻痺させました。「ハービー」「イルマ」「マリア」は特に甚大な被害を及ぼしました。プエルトリコでは、住民340万人が食料と水を含む基本的生活必需品に殺到し、バーブーダは人が住めない島となったほか、ユネスコ世界遺産に指定されているドミニカ島では、数十人が死亡または行方不明となっています。

気候変動の影響はこの地域に限ったものではありません。バングラデシュ、インド、ネパール全土を襲った記録的洪水では、約4,000万人が生活に支障を来たしています。死者は1,200人を超えたほか、多くの人々が家を失い、作物は破壊され、多くの職場が浸水しました。一方でアフリカでは、この1年半で20カ国が干ばつ緊急事態を宣言し、アフリカ東部の「アフリカの角」と呼ばれる地域では多数の避難民が発生しています。

こうした後発開発途上国にとって、災害は深刻な被害を及ぼし、生活や保健、教育面での前進を台無しにしてしまうおそれがあります。先進国や中所得国では、インフラへの被害による経済的な損失だけでも膨大な額に上ることがあります。そして、すべての国にとって、こうした事態は、さらに頻繁かつ深刻な災害を引き起こしかねない気候変動問題に取り組む必要性を痛感させています。

これから起きることの(ショッキングな)前兆か

これら最近の異常気象に温暖化が及ぼしている影響は、その深刻度と頻度の両面で、多くの人々にとって啓示的な意味合いを持っており、地球温暖化の原因が人間にあるという科学的根拠を受け入れる圧倒的多数の人々にも、あらためてその影響を認識するきっかけとなっています。

ほとんどが化石燃料の使用に起因する環境汚染で、毎年420万人が寿命を縮めるという静かな大災害がメディアで報じられることはあまりありませんが、温暖化をもたらす温室効果ガスが異常気象に及ぼす影響は、集中的に取り上げられるようになっています。

こうした異常気象による影響の深刻さを考えれば、それは当然のことと言えるでしょう。この2年間を見ても、多くは地球温暖化の原因にはほとんどなっていない国々で、4,000万人以上が災害によって恒久的または一時的な避難を余儀なくされています。

気温の上昇で大気中の水蒸気の量が増え、より激しい雨や洪水が引き起こされる地域がある一方、干ばつが引き起こされる地域もあるというコンセンサスは得られています。場合によっては、今年のカリフォルニア州のように、激しい干ばつが数年続いた後、記録的な洪水が起こるという、同じ地域で両極端の異常気象を経験することもあります。

海面の上昇を正確に計測する初の衛星「TOPEX/ポセイドン」が打ち上げられたのは25年前、ハリケーン「アンドリュー」がフロリダ州に上陸する2週間前のことでした。それ以来、衛星からの測定によると、世界の海面上昇は年間3.4ミリメートル、25年間の合計で85ミリメートル(3.34インチ)に上っています。

海面と海水温の上昇は、全世界で熱帯低気圧の勢力増大を助長しています。私たちはこれから実に何年もの間、現状の大気中温室効果ガス濃度による異常な、そしてしばしば予期できない影響を受け続けることになります。

Swiss Reは2009年、マイアミ・デイド、ブロワード、パームビーチ各郡を中心とするケーススタディを発表し、2030年代に緩やかな海面上昇が起こることを予測しましたが、これはすでに現実のものとなっています。アンドリューの規模を持つハリケーンが今、米国のこの裕福な地域を襲ったとすれば、経済的な被害は1,000億米ドルから3,000億米ドルに及ぶことになるでしょう。現時点での推計を見ると、ハービー、イルマ、マリアによる経済的損失は、この額を上回るおそれもあります。

今こそ長期的な気候変動に取り組み、災害リスクの削減を

マイアミ市は、洪水防止対策の拡大に本格的に取り組んでおり、海水ポンプ、道路改修、護岸整備に4億米ドルの予算を計上しています。しかし、洪水や暴風雨に見舞われるたびにGDPのかなりの割合を失いかねない低・中所得国のほとんどは、この水準の支出を確保することができません。

パリ協定により、世界では低炭素の未来に向けた長期的な取り組みを始めましたが、それは実用主義と各国の現実を反映するいばらの道でもあります。例えば、各国が自ら設定したターゲットを達成すれば、炭素排出量は減少するものと見られますが、気候変動の影響はしばらく続く可能性があるため、世界は同時に、気候変動への適応と災害リスク削減の取り組みに投資せざるを得ないことはほぼ間違いありません。復興の費用を考えれば、こうした対策を取ることは経済的にも理に適っています。

よって、これから何年も残ることになる温室効果ガス排出の影響に対し、世界のレジリエンスを高めるという重大な任務に私たちが取り組むためには、かつてない規模の国際協力が必要となります。長期的な目標は、温室効果ガスの排出量と、地球の自然吸収能力との生態系バランスを回復することです。長期的な排出量削減こそが、私たちにとって最も重要なリスク削減策であることを忘れてはなりません。そして私たちは、この野心的な目標を達成しなければならないのです。

11月、小島嶼国のフィジーが議長を務め、ボンで開催される国連気候変動会議は、排出量の削減を加速するだけでなく、気候変動リスクを災害リスク管理の取り組み全体に確実に統合するための本格的な作業を推進する機会にもなります。貧困や急速な都市化、ずさんな土地利用、生態系の劣化その他のリスク要因は、気候変動の影響を増幅させることになるからです。私たちは「国際防災の日」にあたり、こうした問題への包括的な取り組みを求めます。

黒木メイサ、"産後14キロ減量"報道を全否定  「マネして体調崩す方がいたら困るんで」

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2014年8月6日撮影

女優の黒木メイサさん(29)が、産後のトレーニングで14キロ減量したという報道を自身のTwitterで否定した。

「2児のママには見えない 黒木メイサ"産後14キロ減量"の秘密」などといった見出しで、一部ニュースサイトで報じられた黒木さんの産後トレーニング。黒木さんは、記事の中で言及されている腹筋が割れている姿は、第2子妊娠"前"にトレーニングしたもので、産後トレーニングの結果ではないと全否定。

「産後すぐ腹筋割れるほど追い込むなんて無理な事、私だって勧めないです」とつづった。

※黒木さんが引用したニュース記事は現在削除されています。

普段は、自分に関するニュースで、事実と異なったりユーザーに誤解を与えたりしそうな内容が報じられても「無視」しているがと前置きした上で、「"産後トレーニングで追い込んで減量"みたいな間違ったことをマネられて体調崩す方がいたら困るんで!」と、報道の内容を否定した理由を明かした。

続けて、産後のトレーニングについてのアドバイスをツイートし、「皆様お身体ご自愛くださいね」と締めくくった。

黒木さんは、2012年に元KAT-TUNの赤西仁さんと結婚、同年に第1子を出産したのち、2017年の6月に第2子の出産を発表していた。

9月に写真集「INCARNATION」を発売したところ、その身体つきに「産後すぐとは思えない」という"誤解"の声が相次いでいたため、黒木さんは10月2日にも自身のTwitterで「写真集の撮影は第2子を授かる前」であると説明し、「産後すぐ減量して撮影したみたいになっちゃってるけど、さすがにそれは無理」とコメントしていた。

2度の妊娠・出産を経た黒木さんが報道を"全否定"し、産後の女性たちを気遣う様子に、Twitter上では「優しい」「訂正ありがとう」「皆が誤解しませんように」といった声が相次いだ。

▼「INCARNATION」

サイボウズ式:【第9回】みんなでつくっている事典「Wikipedia」──世界の人とチームになる

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サイボウズのプログラマーの"プロさん"に、コンピューターやプログラミングについて聞くシリーズ「プログラミングって?」。

調べものをするときにとっても便利なウィキペディア。使ったことがある人も多いだろう。でも、いったいどうやって成り立っているのかよく分からないという人もいるのでは? そのすごいしくみを知ろう。

※この連載は、毎日新聞社発行の月刊誌「NEWSがわかる」で連載している記事の転載です。

気楽な百科事典

インターネット百科事典ウィキペディアは、だれでも書き換えられる百科事典ソフトウェアだ。紙の百科事典は、限られた専門家が間違いがないように慎重につくっている。紙は間違いの修正が難しいからね。

ウィキペディアはボランティアが気楽につくっている。だから間違いも多いけど、記事ができるのも速いんだ。僕らは日本語版で読んでいるけれど、英語版はより多くの人がかかわっているから量も多いよ。ちなみにウィキペディアの「ウィキ」はハワイ語で速いという意味なんだよ。

顔の見えないチームワーク

ウィキペディアの記事は、世界中の人が編集できるよ。お互いに顔も知らない人が協力して記事をつくっているんだ。これはインターネットがあるからこそできるようになった新しいチームワークのかたちだよ。

だれかが間違ったことを書き込んでも、間違いに気付いた人が修正できる。情報が足りないと思ったらすぐに追加できるし、古いと思ったら、更新できるんだ。「記事を良くしたい」という気持ちで協力してつくっている、みんなのおかげでできているんだ。すごいね。

(転載元:ニュースがわかる・発行:毎日新聞社/イラスト・斉藤恵/©サイボウズ/毎日新聞社 2017)


サイボウズ式」は、サイボウズ株式会社が運営する「新しい価値を生み出すチーム」のための、コラボレーションとITの情報サイトです。 本記事は、2017年9月15日のサイボウズ式掲載記事【第9回】みんなでつくっている事典「Wikipedia」──世界の人とチームになるより転載しました。

サイボウズ式:「仕事デキない人を採用しちゃったな」と思われる恐怖、ひとりぼっちの中途社員が自信を取り戻すまで

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転職に興味があっても、漠然とした不安があって踏み出せない――。「新しい会社のコミュニティに入っていけるか」「周りに馴染めるか」「仕事で認めてもらえるか」といった、人間関係にまつわる心配や懸念が大半なのではないでしょうか。

パートナー営業部の足立宜親は、新卒で商社に入社し、31歳のときにサイボウズに仲間入りしました。1回目の採用試験で落ちたものの、どうしてもサイボウズで働きたいとの熱意から、約1年後に挑戦した2回目(!)の採用試験で見事採用に。

憧れの会社に入社できましたが、本来の自分をうまく出すことができず、孤独を感じる日々。 なんとか現状を打破したい――。ある日、思いきって「寂しいんです」と、一見カッコ悪い自分をさらけ出したのが、ひとつのきっかけとなります。それから彼が始めたのが、中途入社組のコミュニティ作り。

その活動により見事、社員が投票する「サイボウズ・オブ・ザ・イヤー」において、MVPに選出されるまでに。そんな足立にサイボウズ式編集部の小原が取材し、入社前後からこれまでの軌跡を詳しく振り返ってもらいました。

2度挑戦してまで、サイボウズで働きたかった理由

小原:足立さんはサイボウズの採用試験を2回受けたんですよね。どうして2回も(笑)?

足立:20代のときから、「30歳の節目で転職して、2社目の会社で新しい経験を積もう」と、漠然としたキャリアプランを描いていたんです。

サイボウズが掲げるビジョン「チームワークあふれる社会を創る」に心から共感し、採用試験を受けました。

1回目は一次面接で落ちて、他の会社をいろいろ調べたものの、ぴんとこなくて、やっぱりどうしてもサイボウズに入りたい、という思いが捨てられなかったんです。

小原:ビジョンの他に、サイボウズのどういう点が、当時の足立さんに響いたんでしょう?

足立:家族がいる人も働きやすそうだな、と思ったんです。

小原:どういうことですか?

足立:それまで結婚や自分の転勤で、奥さんの人生を振り回してきたのを、なんとなく負い目に感じていました。

彼女は結婚と同時に東京から名古屋に引っ越し、同時に仕事を辞めて専業主婦になりました。それから派遣社員として働いていましたが、子供が3ヶ月のとき、僕が松山に転勤になって......。

小原:また仕事を辞めることになった、と。

足立:当時、奥さんは会社から、「派遣社員から準社員にならないか?」と声をかけてもらっていたみたいなんです。

でも、僕の転勤のせいで、その話は消えたわけです。彼女はやりたいことや夢を犠牲にして、僕についてきてくれているんじゃないか、だとしたら果たしてそれでいいのか、とモヤモヤするようになりました。

小原:奥さんは本音では、どう感じていたんでしょう。

足立:彼女に、「今なにか、夢とか目標ってある?」と聞いたら、「外国の人に日本語を教える先生になりたい。でも、それを叶えるのは60歳くらいになったときでいい」と言うんです。

小原:なんと...。

足立:だけど、僕は自分も好きな仕事に就きたいし、奥さんにも同じように、自分が好きな仕事をしてほしかった。お互いにやりたいことがあるなら、諦めずにやろうよというスタンスだったんです。

小原:そこで、サイボウズに入ればそれが叶うかも、と思ったんですね。

足立:「100人いたら100通りの働き方」を掲げるサイボウズなら、より柔軟な働き方ができそうだから、転勤で奥さんを振り回すこともなくなるかな、と考えました。

小原:そうだったんですね。今、奥さんはどうされてますか?

足立:僕がサイボウズで働くことが決まってから、試験勉強を始めて合格し、今は日本語学校で教師として働いています。

僕がサイボウズに入社したことで、夫婦ふたりとも夢を叶えたんです。

小原:すごい! ここまで聞くと、順風満帆でいい話のように見えますね。

足立:本題はここからです(笑)。


足立 宜親(あだちなりちか)。パートナー営業部 第2グループ。2015年に前職のIT系商社からサイボウズに転職。入社以来、新規パートナー開拓やkintoneでのSIビジネス伸長といったエコシステムを広げる活動に従事。ディストリビューターも担当し、kintoneソリューションの流通にも挑戦。前職より一貫してパートナー営業を極める

憧れの会社に入れたのに、口数と自信が減り続けた

小原:2回目の採用試験を2015年10月に受けて、翌11月に内定が出ましたね。

入社したての頃はどんな気持ちで過ごしていたんですか?

足立:もちろん嬉しかったんですが、すごく憧れだっただけに自分には手が届かない会社だ、みたいな意識があって、はじめから「自分はここにいて良い存在なのかな」と自己否定に似た気持ちがありました。

東京で働くのも初めてだったこともあり、自信もなかったです。

小原:周りの人がすごく見えた、とか?

足立:すごい人が多いな、とは感じてましたね。そう思うに至ったきっかけは、全社に読まれるのが当たり前の日報文化です。

小原:確かにサイボウズでは、やったことよりも、何を考えていて、どんなことに悩んでいるのかを書いて、みんなに読んでもらったり、アドバイスをもらうことを前提とした日報を書いてますね。

足立:前職ではその日にしたことを淡々と残す日報で、人に見られることを前提に書くわけではなかったので。

小原:他の人の日報を読んで衝撃を受けた、と。

足立:新卒で入社したての若い子たちが、日に日に成長しているのを日報から感じ取って、けっこう焦りました。

当たり前ですが、社会経験のない新卒は、イチから丁寧に育ててもらえる。でも、中途は「即戦力」とみなされ、「入社したら力を発揮してね」の世界。

小原:冷たかったと...(笑)。

足立:もちろんわからないことは聞けば教えてもらえますし、先輩に同行して学ぶ機会もありますが、基本はOJTですよね。新入社員が先に製品を受注しているのを見て、ヤバい......と危機感を覚えました(笑)。

小原:最初から心が不安定な状態だったんですね。

足立:毎日モヤモヤしていました。見て学びながら、初めて行う業務も多く、何が正解なのかわからなくて、常に「これで合ってるのかな?」と不安に感じることばかり。

でも、それを誰にも打ち明けられなかったんです。

小原:どうしてですか?

足立さん:当時31歳、社会人9年目くらいの人間が、弱音を吐くのはどうかなと思いました。「こういうことで困っている」なんて、何が何でも言えない、と。

あれだけ憧れていた会社に入れたのに、周りから「使えない人間だな」「仕事デキない中途を採用しちゃったな」と思われるのが恐怖だったんです。

小原:周りからどう見られるかを気にしてしまったんですね。だから萎縮してしまって......。

足立:どんどん言葉が出なくなっていきました。今振り返ると、入社から一年、僕、何しゃべってたか、思い出せませんもん(笑)。

「早く家に帰って、奥さんとしゃべりたい」と切望してたのは記憶にあります(笑)。

小原:(笑)。でも、チームメンバーや自分の業務と密に関わる人たちとは、普通にコミュニケーションをとれていたんですよね?

足立:はい。そういう"自分と近い人たち"とは普通に話していましたが、少し離れた関係の人たちがいる場だと、「悪く思われたらどうしよう」「ダメなヤツだと思われたら困る」とか、とにかく人の目が気になってたまらなかったんです。

大勢が集まる会議でも、自分の素を全然出せなくて......。極端に言うと、皆が話している姿を、自分は枠の外側から見ているような感覚でした。

小原:あまり発言できなかった、ということですか?

足立:自信がなくなるのに比例するように、口数も減っていたので。前職だと会議中はおしゃべりなタイプだったんです。疑問や提案を思いついたら、すぐ口に出す人いるじゃないですか。まさにそういう、会議で発言が多く、わりと目立つ方だった。

でも、サイボウズに入ってからは、言葉が出てこなくなるわ、そもそも何も思いつかなくなるわで......。

小原:そんなに変わってしまったんですね。突然何か振られたときはどうしてました?

足立:とりあえず無難な発言をしていました。ただ、あのときは、自分の言葉でしゃべっている感じがしませんでした。

自信を取り戻して、「普通」に過ごしたい。なんとなく蚊帳の外にいる感覚があるけど、本当は内側に行きたい。サイボウズの一員になりたい――そんな風に理想と現実の埋まらないギャップに苦しんでました。

小原:前職では地域のトップセールスとして実績を出していた足立さんでも、転職して新しい世界に入って自信をなくされてしまったんですね。

「一年間、寂しかった」弱音をさらけ出したら、共感が集まった

小原:そんな状態が一年近く続いて。ターニングポイントはなんだったんですか。

足立:2016年2月、中途向けの研修が開かれて、2015年入社組が15人くらい集まったんです。

サイボウズの共通言語でもある「問題解決メソッド」を知ることが目的の研修だったので、こんなこと話してもいいのかなと躊躇いはありながらも、思いきって「僕、入社してから1年くらい、めちゃくちゃ寂しかったんです。これ、僕だけなんでしょうか。皆さんどうですか」と打ち明けました。

小原:皆の反応は?

足立:すごく共感されたことに、自分がびっくりしました。

まず、僕以外の中途メンバーも、会社に慣れたとしても、中途ならではの寂しさや、周りから「中途なのにデキないと思われたくない」みたいなプレッシャーを感じていて、皆自分と同じようなことで悩んでいたんだ、と知れたのは大きかったです。

小原:本音をぶつけてみないとわからなかったことですね。

足立:そこで皆と解決策を話していて、「1回お酒を飲んだ相手とは、自分が勝手に作っちゃってる"壁"を取っ払っていいんじゃないか」というアイデアを自分で出してみたんです。

自分で決めて、言葉に出したらなんだか気が楽になりました。

小原:その後、どういう活動を始めたんですか?

足立:最初は中途メンバー約10人でランチに行きました。でも、10人もいると全員とはなかなか話せない。

ただ、同じ中途という意味で気を許せることもあって、仕事の話以外もできたのは収穫でしたね。

小原:それを機にイベントをやるようになったんですか?

足立:はい。もう少しゆっくり話したかったですし、社内でイベントを開けば、お子さんがいるメンバーも参加しやすくなるかなと思ったんです。

そこで、人事が立ち上げてくれていた、中途入社した人が集められたkintoneのスペースである「中途入社ポータル」を活用して、コミュニケーションをとるようになりました。


kintoneの中途入社ポータル

小原:中途だとスペースの使い方や作法に慣れていない人もいるから、コミュニティが活性化するまで時間がかかりそうですね。

足立:まさにその通りで、最初はスペースに何を書いていいか、僕もわからなかったです(笑)。

業務連絡くらいでしか使っていませんでしたが、誰かがそこに「ランチ行きましょう」みたいなことを書き込むようになってから、賑わい始めました。

小原:誰かが口火を切ると、そこからは早い。じわじわと盛り上がりを見せる空間になりますよね。

足立:全社員に公開されているので、徐々に中途メンバー以外の人もコメントするようになりました。

僕も積極的に使うようになり、社内の制度を使ってイベントを開催するようになったんです。


中途入社ポータルでの中途会、開催報告の書き込み(1)


中途入社ポータルでの中途会、開催報告の書き込み(2)

業務外でのプロジェクト成功が、仕事人生を好転させる結果に

小原:足立さんのサイボウズ人生を変えることになった、創業記念パーティーでの「中途芸(*1)」の話もお聞きしたいのですが。

*1 中途芸とは、サイボウズの創業記念日である8月8日付近で毎年開催される創業記念パーティーでの、有志による出し物。中途入社のメンバーが集まって芸をしたため、中途芸と呼ばれる。

足立:創業記念パーティーの出し物に立候補できると知り、スペースに、「中途芸、どうしましょう? 皆でやりたいんですが、案がある人は出してください」と思い切って書き込みました。

皆で取り組むことで全員が目立って、一人ひとりが各部署で存在感を出せると、仕事もやりやすくなるかな、という考えがありました。スペースでの会話とリアルのミーティングを積み重ねて、中途芸を作り込んでいきましたね。

小原:多くの社員の前で中途芸を披露してみて、どんな変化がありましたか?

足立:今まで、変に気を使われているのか、イジってもらえないことでも、寂しさを感じていました。でも、皆の前に出ることで、盛り上げてもらえた

し、認めてもらえている実感を得ました。

小原:実は中途芸を準備している裏で、足立さんに対するドッキリ企画が進行中だったんですよね(笑)。

足立:僕の1年前くらいに入社したメンバーが仕掛けてくれました(笑)。「(ひとり)ぼっち撲滅運動を推進している足立くんという存在を全社に知ってもらおう」という企画を。

中途芸を披露した後、ドッキリ企画が展開されたのも、「自分はここ(サイボウズ)にいていいんだ」と思えましたし、サイボウズの一員になれたと感じる出来事になりました。

小原:ちょっとキツい質問かもしれませんが、許してください(笑)。社内で目立つことにためらいはなかったですか?

仕事では本領を発揮できてない......と葛藤があったなか、業務外で目立つことは気にならなかったのかな、と純粋に気になったので。

足立:攻撃力高い質問ですね(笑)。おこがましい言い方かもしれないですが、自分が「仕事ができる普通の精神状態」に戻れば、何かしらここで結果は出せる、と信じていました。

そのための土台作りとして、社内に居場所を作るのが先決だな、と考えたんです。しかも、誰かの企画に乗っかるんじゃなくて、自分主導で動いてやらないと、僕は変われないだろう、と。

小原:なるほど。

足立:そもそも、会議でろくに発言できないこと自体、自分でも意味がわからなかったんです。普通の状態、普通の自分を取り戻したら、前職で当たり前のようにしていたことができるようになるし、本来の自分をサイボウズでも出せる、と思っていました。

社内でひとつのことに懸命に取り組んで、成功体験を作って失われた自信を取り戻す――それが僕にとっての中途芸だったんです。


盛り上がる中途芸の様子

小原:その結果の「サイボウズ・オブザイヤー」(*2)のMVP受賞ですね。

*2 サイボウズ社内の年間MVPを決めるイベント。社員が「ありがとう」を伝えたい人にコメント付きで投票し、一番多かった人が選ばれる仕組み。

足立:まさか自分が選ばれるとは、という感じでした。

ただ、表彰されたときは、「自分はサイボウズにいていいんだな」「僕に『ありがとう』と思ってくれた人がたくさんいるのか」という喜びがこみ上げてきました。

小原:自信を取り戻す大きなきっかけだったんじゃないでしょうか。

足立:入社からずっと、「どうしてこの人を採用しちゃったんだろう、と思われたくない」と萎縮して過ごしてきたのですが、表彰されたのを機にそのモヤモヤが完全に吹き飛びました。

小原:「居場所がない」「ひとりぼっち感があってつらい」から始まって、ついにはMVPをとって。

現在はどんな感じですか?


MVP受賞の喜びとこれまでの思い出を書いた、足立さんのkintoneのピープル

足立:会議でも普通に発言できるようになって、自分からやりたい施策も提案できるようになり、だいぶ変わりました。

本来の自分でいられている、という思いがあります。居場所があって自信がつけば、仕事もうまく回っていくなぁと実感しています。

小原:仕事もかなりやりやすくなったんですね。

足立:自ら心を開いて、中途のコミュニティを作ったことで、相談しやすい人が増えて、わからないことを聞ける人ができたり、徐々に人脈が広がっていきました。

他部署の人ともつながって、そのおかげで仕事が広がったり、新しい企画を実行しやすくなったりと、得たものは大きいです。

小原:生き生きとコミュニティを盛り上げている足立さんの姿しか知らなかったので、当時そんなに悩んでいたとは知りませんでした。

足立:一年前は悩むばかりでしたが、今振り返って言えるのは、「この人、中途なのに使えない」「採用しなければよかった」と思われるのに対し、恐怖を感じている中途社員にとって「居場所」は絶対に必要だということ。

小原:能力を発揮するのは、その土台であり発揮できる場所が大事なんですね。

足立:居場所があり、横のつながりができれば、とても心強くなります。いい意味で気が許せる人、一緒に切磋琢磨できる人と出会えたら、仕事そのものも好転していくはず。

転職や転勤など、新しい環境にチャレンジされる方は、チーム作りやコミュニティ作りで自ら居場所を作る事をオススメします。

これからサイボウズに転職する人にも人間関係の面で、不安を感じないでほしいし、「ぼっちにはさせません!」とお伝えしたいですね。

文・池田園子/企画編集・小原弓佳


サイボウズ式」は、サイボウズ株式会社が運営する「新しい価値を生み出すチーム」のための、コラボレーションとITの情報サイトです。 本記事は、2017年8月30日のサイボウズ式掲載記事「仕事デキない人を採用しちゃったな」と思われる恐怖、ひとりぼっちの中途社員が自信を取り戻すまでより転載しました。
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