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サボテンは、こんなに可憐で美しい花を咲かせます。(動画)

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ギリシャ人男性が年金を引き出せず号泣 ネットから救いの手「とにかく何かしなければ」

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7月5日に行われたギリシャの国民投票の数日前、銀行の外で号泣する77歳のギリシャ人男性を写した写真がメディアで大きく取り上げられ、話題になった

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写真に写っているのは、年金生活をするイオルゴス・チャッチフォシャディスさんだ。この日彼は妻に代って年金を受けとるために4つの銀行で列に並んだが、結局120ユーロ(約1万6000円)を引き出すことはできないと告げられ、銀行の外に座りこんで泣いていた、とAFP通信は伝えている。

彼が泣き崩れた理由は、「自国がこれほどの窮地にあることに打ちのめされた」からだという。

ギリシャの現状を映し出すこの象徴的な写真に目を留めたのが、オーストラリアのシドニーに住むジェームズ・クーフォスさんだった。ローン会社「ギャップ・ファイナンス」のCEOを務めるクーフォスさんは、この77歳の男性が偶然にも自分の父親の古い友人であると母親から告げられ、驚くと同時に彼のために何かしたいという気持ちに駆り立てられた。

そこで彼を探すために、クーフォスさんは7月5日にFacebookでこのように呼びかけた

「この男性は、他界した私の父の古い学友です。ギャップ・ファイナンス社と私は、この男性に12カ月分を足した年金を支払います。それがいくらでもかまいません。誇り高く勤勉なギリシャ人男性が飢えに苦しむ姿を見たくはありません。どうかお願いします。この男性の関する詳しい情報をご存じで、居場所が分かる方がいればご連絡いただけないでしょうか」

I urge all my Facebook friends to please help us track this man even the journalists who wrote this or anyone out there...

Posted by James Koufos on Sunday, July 5, 2015





熱心な訴えのかいあって、クーフォスさんはついにチャッチフォシャデイスさんを見つけ出すことができたと、ニュースサイト「News.com.au」が伝えている。クーフォスさんは7月11日にギリシャに渡ってチャッチフォシャデイスさんと会う予定だ。

クーフォスさんによれば、Facebookに記事を投稿した後、チャッチフォシャデイスさんを助けたいと思った人たちから、計4000~5000ユーロ(54万円~67万円)が送られてきたという。クーフォスさんは父親の遺産の一部をチャッチフォシャデイスさんの年金の支払いにあてるつもりだとも述べている。

父親の古い友人とはいえ、異国の見ず知らずの人をどうして助けようとしたのか、クーフォスさんは、オーストラリア版デイリー・メール紙に次のように語っている

「私たち人間は、心を強く打たれると衝動的に行動することがあります。私は彼の写真を見て心を打たれ、とにかく何かをしなければならないと感じたんです」

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:梅田智世/ガリレオ]



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10代のあなたへ 20歳までに知っておきたい31のこと

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英語で「後知恵は視力が良い」ということわざがあります。人は物事が済んでしまった後に、状況が良く見えてどうすればよかったのかよく分かるとの意味です。

ハフポストティーンでは、ハフポストの編集者たちに今なら、10代のときの自分にどんな忠告を与えてみたいかと聞いてみました。そして、将来役立つスキル(技能)から、自己愛やキャリアアドバイスに至るまで、あなたが20歳になるまでに学ぶべき31のことをまとめてみました。

1. 第二、第三、第四外国語を学んでおく。外国語を学ぶことは新しい世界や文化への扉を開いてくれるよ。また、若いうちに外国語を学ぶことはより楽。

2. 自分のことは自分でやる。

3. 怒りの手紙やメールを書くときには、1日待つ。私の場合、何年も後になって自分の発言を後悔したことの半分以上は、実は何時間後にも後悔していたりして…。




4. どんなときも自然に出てくる愛情や前向きな気持ちを素直に表現する。素敵なことを言うことに、後悔することなんてないよ。

5. おじいちゃん、おばあさんに電話する。

6. 401k(企業年金制度)について学んでおく。




7. 個人の資産管理についてできるだけ学んでおく。後でそのありがたみに気づくよ。

8. ラテン語の先生の話を聞く。彼らが教える、一見すると古臭い言葉の数々は、SAT(大学進学適性試験)で役に立つほか、何十年後にありがたみが分かるはず。




9. インターンシップは最も重要。できるだけ多くインターンシップを経験する。そのことで、自分の好きなこと、嫌いなことが分かると思うよ。

10. 友情をいつまでも維持しますと決して誓わない。疎遠になると思っていなかった人とも、いずれ疎遠になるもの。お互いが疎遠になることを認めなければなりません。

11. 恋愛関係がいつも最重要とは限りません。他の人間関係も大切にしよう。

12. ときどきわがままになる。あなたは他の人を喜ばせるために存在している訳ではないのだから。




13. すべての誘いに「はい」と答える必要はないよ。たまには自宅で待機し、自分の好きなことをしたり(あるいは何もしなかったり)することは楽しくて、価値あること。

14. 他人について心配せず、自分について心配する。自分自身について知っていれば、あなたの人間関係もきっとよくなる。

15. 写真撮影の日には、自己主張の強い服を着ないようにする。それは10年後に見たら、クールではないはず。




16. 不必要な謝罪をしない。でも、間違ったことをしたときには、しっかりと謝罪するべきだよね。

17. 他人の善し悪しを早急に判断しない。その人が自分と違うからと言って、あなたの方が本質的に優秀とは限らないのだから。

18. 他人はあなたに対し、彼らの思うような「当然すべき」ことを行わせようとする。それをそのまま受け入れないで。あなたの唯一の責務は、自分を保ち、自分が好きなことを行うことです。それが他人を困らせるなら、その人に「さよなら」と言おう。




19. 子供心を持って、世界を見る。あなたの目の前には人生が広がっていると思って、恐れないで生きましょう。「当然すべき」ことに同調せず、あなたが好きなことをしよう。

20. 自発的になる。そうすれば、今後のことも見通せるようになるよ。これまでもそれで何度も成功してこなかった?

21. 自信が他の何よりも美しいということを忘れないで。しかし、時には自信がなかったり、美しく感じなかったりしても、大丈夫。人間なのだから。

22. 奇妙でおかしな自分でいる。心配しないで。あなたと相性の合う人が見つかるよ。




23. 人々がどんな生活をしているのかを確かめるため、他の文化を探ってみる。それが好きでない場合でも、とにかくそうしてみよう。

24. あなたの内面を、他人の外面と比較しない。とても自信があるように見える人でも、あなたと同じような心配や不安を抱えていることもあり得るよ。

25. できるだけ自己認識をするよう心がける。自分が普段していることの理由を理解してください。

26. 何かを求めなければ、それを得ることはできないよ。

27. 精一杯やる。やるだけの価値がきっとある。

28. 愚か者のごとく踊ることは、普通の人が踊るよりもいつも気分が良くなる。




29. 10代では、誰もが他人がどう思っているかを心配しすぎてしまう。

30. あなたは鏡に映った以上の人である。

31. 優しくなれ。常に、常に、常に優しく。




この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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田代まさしさん、駅で女性のスカート内を盗撮の疑い 警視庁が書類送検へ

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元タレントの田代まさしさん(58)が、駅のホームで女性のスカートの中を盗撮したとして、警視庁玉川署が東京都迷惑防止条例違反(盗撮)の疑いで田代さんを近く書類送検する。容疑を認めているという。時事ドットコムなどが報じた。

玉川署によると、田代さんは今月6日、東急電鉄二子玉川駅(東京都世田谷区)のホームで、携帯電話で女性を盗撮した疑いが持たれている。

同署によると、ホームにいた目撃者から通報を受け、駆け付けた署員が駅にいた田代まさしさんに事情を聴いた。盗撮された女性は既に立ち去っており、被害届などは出されていないという。

時事ドットコム:田代まさしさん書類送検へ=駅で女性を盗撮容疑-警視庁 2015/07/10 15:22)


田代さんは、テレビのお笑い番組の司会などで活躍した。ボーカルグループ「ラッツ&スター」のメンバーとしても知られる

2000年10月に、都内の駅構内で女性の下着を盗撮したとして都迷惑防止条例違反容疑で書類送検され、盗撮理由を聞かれた際に「『ミニにタコができる』というタイトルのギャグ映像を撮ろうとした」と弁明したこともある。その後、覚醒剤取締法違反などの罪で実刑判決を受け、現在は薬物依存症更生施設のスタッフとして働いている。

7月1日には犯罪をした人らの更生を支援する「立ち直りフォーラム」に参加し、「生き方は変えられる」「まだ立ち直り途上」などと語っていた

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生玉子を5秒で黄身と白身に分ける、たったひとつの冴えた方法

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【岩手・中2自殺】男子生徒、6月にもアンケートで「いじめ」訴えたが...

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死亡した中2、6月のアンケートに「いじめられている」

岩手県矢巾(やはば)町で中学2年の男子生徒(13)が電車にはねられて死亡したことを受け、文部科学省は10日、矢巾町役場に職員を派遣した。職員は亡くなった生徒が校内アンケートに「いじめられている」と書いていたことを明らかにした。

町幹部らから生徒が亡くなった経緯などの説明を受けた文科省の平居秀一・生徒指導室長は報道陣の取材に対し、「いじめがあった可能性が十分にある」との見解を示した。

中学校は6月、全校生徒を対象にした「なやみについてのアンケート」を実施。アンケートは文科省の通知「いじめ防止基本方針」に基づき、毎年度、5、11、2月の計3回実施するが、5月は「行事で忙しい」として6月下旬に行った。だが、担任がアンケートを自分の手元に置いたままで、教員間で共有されていなかったという。

町は来週にも、生徒や担任から聞き取った内容を中間報告として遺族、保護者に説明する。また、第三者委員会を設置する方針だ。

下村博文文科相は10日の閣議後記者会見で、「学校が生徒のメッセージを受け止められなかったとしたら非常に問題」と指摘。学校の対応を検証する考えを示した。生徒が担任に自殺をほのめかしていた点については、「一般論で言えば対応は甘かったが、信頼関係があったかもしれない。人間関係を含めて把握し、分析する必要がある」と話した。

(朝日新聞デジタル 2015/07/10 15:17)

asahi shimbun logo

(朝日新聞社提供) 

『剣でスイカ割り ガラステーブルの上で』この夏絶対おすすめできない最高のアクティビティ

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テーブルを粉々に砕いた男はこう叫んだ。「やっちまったぜ!」

ちなみにYouTubeには「彼は酔っ払っていない。完全にシラフだ」と注意書きがあるようだ。動画では、とても危険でアホらしい行為がまさに展開されている。

この男は、剣を使ってガラスのテーブルの上に乗っかったスイカを割ろうとした。そして、期待を裏切らなかった。

家では彼の真似しないように。たとえ家具が気に入らないとしても……。

watermelon


H/T Pixable



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ギリシャの年金生活者は1万6000円で2週間生き延びている

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財政危機にあるギリシャでは、銀行からの資金流出を防ぐために6月29日から銀行の窓口を閉鎖し、ATMから引き出せる額を1日60ユーロ(約8000円)に制限している

銀行の窓口を閉鎖したことで窮地に立たされたのが、多くの高齢者たちだ。彼らの多くがキャッシュカードを持っていなかったため、年金を引き出せなくなってしまった。

そこでギリシャの銀行は、7月1日に1日だけ年金受給者のみを対象に営業を再開して、120ユーロ(約1万6000円)を1度だけ引き出せるようにした

だが、その後銀行は閉鎖したままで、年金受給者が次にいつ現金を引き出せるのかはまだ分からない。年金で暮らす高齢者たちはわずか120ユーロで2週間近く生き延び、ギリギリの生活を余儀なくされている。

BBCによると、ギリシャは2008年のリーマンショックの時にも、約260万人いる年金生活者たちに財政削減の余波が及んでいる。ギリシャの1カ月当たりの平均年金支給額は、2009年時点で1350ユーロ(約18万円)だったが、2015年は833ユーロ(約11万円)に減った。

また失業率が25%に上がったため年金受給者が家族を養わなければならないケースも増えており、ますます生活は苦しくなっている。

1日60ユーロで暮らすのも大変なのに、2週間120ユーロの生活はかなり厳しい。電気代を払うか医療費を払うかという苦渋の決断を迫られる人も多い。

120ユーロで2週間生活することがどんなに大変かを実感するため、ハフポストUS版はアテネで2週間暮らすのに必要な生活費を調べた。



アテネ市内の家賃が安い地域にある小さなアパート1部屋
€90(約1万2000円)

house athens
アテネ市内のアナフィオティカ地区にある家で、2015年6月24日に撮影
(Daniel Ochoa de Olza/AP)




小さなアパート1部屋分の電気代
€25(約3400円)

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電力供給が停止されろうそくを灯した台所で過ごす、アナスタシア・イオアヌさんとイオルゴス・フォギアジスさん。ギリシャ第ニの都市テッサロニキで、2013年12月8日に撮影
(Sakis Mitrolidis/AFP/Getty Images)




携帯電話の基本料金
€15(約2000円)

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アテネ市内のアナフィオティカ地区で電話をかける男性。2015年6月24日に撮影




公共交通機関の乗車料金
現在は無料*

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アテネの中央市場近くのバス停でバスを待つ人々。ギリシャの首都アテネでは、公共交通機関が7月10日までは無料で利用できる。2015年6月9日に撮影
(Louisa Gouliamaki/AFP/Getty Images)




標準サイズの鎮痛剤2箱
€8(約1100円)

greece pharmacy
アテネ市内で営業している薬局の前で、列を作って待つ人々。2014年3月31日に撮影
(Louisa Gouliamaki/AFP/Getty Images)




基本的な食料品(牛乳、パン、果物、野菜、穀物)
€72(約9600円)

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アテネ市内のスーパーマーケットで、わずかに残った食料品を選ぶ買い物客。
2015年7月4日に撮影 (Aris Messinis/AFP/Getty Images)




ニワトリ2羽
€6.5(約870円)

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アテネ市内の市場で売られている生きたニワトリ。2005年10月19日に撮影
(Louisa Gouliamaki/AFP/Getty Images)




コーヒーショップで飲むギリシャ風コーヒー
€2(約270円)

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アテネ中心部にあるコーヒーショップの客。2015年7月8日に撮影
(Emilio Morenatti/AP)




格安のワイン1本
€1.5(約200円)

greece wine
農作業用の車に乗って、ブドウ畑の横を通り過ぎる年配の夫婦。アテネの西にあるワインの産地ネメアにて2013年6月1日に撮影
(Thanassis Stavrakis/AP)


生活費の合計額:220ユーロ(約2万9000円)
年金受給者は生活費が100ユーロ(約1万3000円)足りない。


この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:遠藤康子/ガリレオ]



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堀江貴文さん「安保法制より司法制度改革のほうが大事」その理由とは?

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「ホリエモン」の愛称で知られる、実業家で元ライブドア社長の堀江貴文さん(42)が7月10日、衆議院の法務委員会に参考人として出席し、刑事訴訟法改正案の議論について「安保法案より大事だ」と訴えた。自身も「10年以上前は重要だと思っていなかった」としながらも、自動車事故を起こすなどによって「司法の場に出てこざるを得ないことが、身近に起こりえる」として、「国民生活に一番関係してくる」法案であり「安全保障のデモと同じように、国会前で司法制度改革のデモをやってもいいぐらいだ」と述べた。

刑事訴訟法改正案は、容疑者取り調べの録音・録画(可視化)や司法取引の導入、通信傍受の対象拡大を柱とする内容で、3月に閣議決定されて国会に送られた法案。2009年に村木厚子厚生労働事務次官が逮捕され、無罪が確定した「障害者郵便制度悪用事件」がきっかけで、司法制度改革の議論に注目されるようになった。

堀江さんはこの日、改正案の内容について「一部については進んだ部分もある」と評価しながらも、村木さんのような冤罪事件を繰り返さないような部分について改革は「むしろ後退したのではないか」と指摘した。


■「フェアな取り調べ?」

堀江さんが冒頭から問題だと指摘したのは、海外諸国に比べて日本における勾留者の扱いが厳しいということだった。

堀江さんは、保釈がなかなか認められない点を指摘。村木さんが冤罪にもかかわらず逮捕され、164日間にわたる拘留生活を続けなくてはならなかったことを挙げ、「先進諸国では勾留期間が2日程度と短い。村木さんは無罪だったのに半年も拘留された」と述べた。

自身が94日間に渡って拘留されたことについても「証拠隠滅の恐れがあるので、保釈が認められなかった」としたうえで、「電子メールなど、客観的な証拠というのは隠滅しようがない。私のパソコンなりは、すべて押収されていた」と指摘した。

また、勾留者の扱われ方についても問題視。拘留期間中は「口裏合わせ」を警戒されて担当の弁護士としか話ができなかったことや、雑誌や新聞も認められなかったこと、体を動かす機会も制限され、他人との接触を絶たれたことなどを紹介し、「精神的に極限状態だった。自分がやってないことであっても、やったように思ってしまう」と振り返った。堀江さんはこのとき初めて、それまでは飲んだことすらなかった精神安定剤を処方されたことも明らかにした。

堀江さんは法案について、検察が持っている証拠の一覧表が開示される内容が盛り込まれたことを評価しながらも、依然として「検察官と勾留者の格差が大きい」と批判。勾留の問題が解決するような内容が法案に盛り込まれなかった点を残念がり、「これでフェアな取り調べができるといえるのか」と述べた。


■「現在の司法取引案は新たな冤罪事件を生む恐れ」

また、司法取引については「司法取引はあっていい」としながらも、主犯格には司法取引が認められないような内容の改正案では、「一方通行だ」と批判。ライブドア事件のような事件で「部下のやったことを、トップが責任を取るというのはあたりまえだとも思うが、自分で計画してやったにもかかわらず、堀江に指示をされたからやったと証言するのは違う」と述べた。

また、司法取引を持ちかけられた人の弱さについて、「もし逮捕されることが目の前にちらつかされたら、事実とは違うこともホイホイ証言してしまいかねない」と懸念。「新たな冤罪事件を生む恐れがある」と述べた。

さらに、あまりマスコミ等で取り上げられていないことを引き合いに出し、「自分は主犯格になるとは思っていなくても、例えば、自動車事故を起こしてしまった時に、本当は飲酒運転じゃないのに、側にいた人に『あいつは酒を飲んでいた』と証言されるようなことも考えられる」として、身近に起こりうることだと強調した。


■「受刑者の社会復帰が予算削減になる」

さらに堀江さんは、自身が刑務所に入っていた時の状況についても振り返り、「受刑者が社会復帰できるようなプログラムを設けることが、犯罪者を減らすことにつながる」と語った。受刑者は資格などを持たず、刑期を終えて社会に出ても生活を立て直せずに再犯を繰り返すことになっているのだという。

堀江さんは、現在の受刑者のなかでも、資格免許が取れたり職業訓練を受けられたりするのは一部のエリートだけだとして、「本当に必要な、再犯を繰り返すような人が、訓練を受けられていない。現代社会に則した形で、プログラマといったIT系のスキルを身につけさせるとか、少なくてもパソコンが使えるようにするだとか、自動車の免許を取らせるなどの改善を求めたい。『受刑者になんでそんな贅沢をさせるんだ』と言われるかもしれないが、生活再建支援が予算削減につながる。受刑者は、必ず社会に返ってくる。再犯する人が減れば、予算が減ることになる」と話した。



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17歳のアルバイトは、中絶された胎児の処置だった――漫画家・沖田×華さんが描く、産婦人科の光と影

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祝福されて生まれてくる命と、ひっそりと葬られる命。それらを分け隔てるものは何だろう――。

産婦人科医院を舞台にした『透明なゆりかご』という漫画が注目を集めている。FacebookやTwitterでは「夫婦で泣いた」「出産経験があるなしに関係なく心にくるものがある漫画」「男性にこそ読んでほしい」といったさまざまな感想がアップされ、男女を問わず大きな反響を呼んでいる。

作者の沖田×華(おきた・ばっか)さんは元看護師。17歳の夏にアルバイトをしていた産婦人科医院で、看護師見習いだった彼女の仕事は「命だったカケラを集める」、すなわち中絶された胎児の処置だった。

初めて立ち会った中絶の現場、不倫相手の子を産んだ女性、紙袋に入れて捨てられた赤ん坊……。沖田さんが間近で見てきた真実はどれも胸に突き刺さる。実体験をもとに産婦人科の語られざる“闇”に光をあてた沖田×華さんに、作品に込めた想いを聞いた。

okita
 


■半透明の胎児はすごくきれいだった

――産婦人科医院を舞台にした『透明なゆりかご』は一話完結で、さまざまな重いテーマが扱われていますが、いずれも沖田さんの実体験がベースになっているのでしょうか。

そうです。今から18年くらい前(1997年)のことですけど、当時の私は17歳で処女だったからやっぱりすごく衝撃的で。赤ちゃんが生まれる=幸せハッピーなわけじゃない。産まれてきたことで不幸になった子もたくさんいる。そういう産婦人科の表と裏を描いてみたいと思いました。

yurikago

『透明なゆりかご』より



――第1話では看護師見習いの主人公(沖田さん)が、初めて中絶手術に立ち会うシーンが描かれています。当時のことをどう記憶していますか?

私の前に別の実習生がいたんですけど、彼女が貧血で倒れたので「ちょうどよかった、来て!」って先生から呼ばれたんですよ。それで(手術室の)ドアを開けたら、女の人がパカーッて内診台で足を開いてて、それだけでもう「うわああ!?」って内心びっくりで。

そのとき初めて真正面から中絶のオペを見たんです。漫画では(自分を)無表情に描いてますけど、マスクの下はあわあわ状態というか、心の中で悲鳴をあげてましたね。ああ、こういうことやっていたんだ、って。

それで手術の終わり際に、先生から「この中のものをケースに入れて」と渡されて、なんだかよくわからないままに受け取って、ホルマリン液に入れて初めて「あ、これってもしかしたら赤ちゃん?」ってわかったんです。

グロいとか気持ち悪いっていう感覚はまったくなくて、すごく不思議な気持ちになりました。今、ついさっきまで生きていたのが、なかったことになってしまった不思議というか。胎児って半透明ですごくきれいなんですよ。だからポーッと見ていた覚えがあります。

yurikago

『透明なゆりかご』より



――それまで中絶にどんなイメージがありましたか。

最初は中絶をする女の人に対して、軽蔑とか、そういう気持ちのほうが強かったです。最初から作らなきゃいいのに、って。その患者さんが悪いんだという目で見ていました。でもいろんな患者さんのいろんな事情を知るうちに、そんな単純な問題じゃない、これは女だけの問題じゃないんだ、って気づくようになりましたね。


■かつて日本の死因1位は中絶だった

――90年代の日本の3大死亡原因は、1位がガンとされていますが、実質の1位が人口妊娠中絶(1997年当時)だったことも衝撃でした。ガンで死ぬ人よりも、中絶で消える命の方が多かったとは。

それは私もすごくびっくりして。表に出てこない数字なんですよね。私がその病院でアルバイトをしたのは夏休みからの3カ月だけだったんですが、当時ちょうどできちゃった婚が話題になり始めた頃で。「できたらいいじゃん、幸せじゃん!」みたいに、はっちゃけていた学生もいました。そのせいなのか、夏休み明けの手術件数はすごく多くて。

中絶の手術自体はすぐ終わるし、ほとんど体に傷付けないような方法でやっているんです。でもやっぱり手術を受けて、心に傷を負ってしまったことは伝わってくる。「自分にはもう子供を産む資格がない」と思い込んでしまう女性も多いんです。

じゃあ中絶をした女性は一生そのことで苦しめ続けられなきゃいけないのか、っていうと私はそうじゃないと思うんです。

あまり人に言えないことだから、一人で思い詰めてしまうんだろうけど、実際は、いろんな事情があって結果的に大勢の人が同じことをしているわけで。

だから軽く考えていいとはもちろん言えないですけど、そんなに自分を追い詰めないでほしいということは伝えたい。だって自分ひとりで妊娠したわけじゃないんだから。だから中絶を「悪いこと」というような描き方は絶対にしないように気をつけています。

たとえ昔、中絶したことがあったとしても子供は産めるし、その子を介して幸せになる権利はもちろんある。私はそう思っています。


――その一方で、「産む」という選択をした結果、虐待や貧困に繋がってしまう残酷な現実も描かれています。

産んでしまったがゆえに、不幸になってしまったという人もいました。ずっと不妊治療してやっとできた赤ちゃんを「これは私が産みたかった子じゃない!」と言って他人の子と取り替えようとしたり、障害を持って生まれてきた我が子を「要らない」という親がいたり。

母性って何なんだろう、ってすごく不思議でしたね。


――さまざまな経験を通じて「母性は天気のように常に変化するもの」と感じる主人公の姿も印象的でした。母性って「絶対に揺るがないもの」ではない、と。

そんなのもう人間じゃないですよ。母性ってある意味で神話みたいになっちゃっていますけど、母性が何かっていうのは本当に難しい問題だと思っていて。母性についてはこの先も描いていくつもりです。

(後編は、7月13日に掲載予定です)

沖田×華(おきた・ばっか)
1979年、富山県出身。小中学生のころに学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)、アスペルガー症候群と診断される。看護師、風俗嬢などの職業を経て、2008年に『こんなアホでも幸せになりたい』で漫画家として単行本デビュー。著書に『ガキのためいき』『ギリギリムスメ』『蜃気楼家族』など。最新刊は、産婦人科でのアルバイト体験を描いた『透明なゆりかご』(講談社)。


(文:阿部花恵

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都庁前で生徒96人を正座「20分間」

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都庁前広場で生徒96人正座させる 遅刻とがめた教諭

東京都立府中工業高校の男性教諭(35)が今年5月、2年生の東京観光の校外学習で、生徒が集合時間に遅れたことをとがめて、生徒96人に都庁前広場で正座させていたことがわかった。同校は不適切な指導だったとして、保護者説明会で謝罪。長時間の正座は体罰にあたるため、都教育委員会が男性教諭の処分を検討している。

都教委や同校によると、不適切な指導があったのは5月22日。2年生156人が5~6人の班に分かれ、浅草や東京タワーなどを回った。各コースの途中7カ所で集合時間を設け、教員が遅刻がないかを確認。男性教諭は生徒らが解散場所の都庁前広場に集合した際、遅刻があった班の96人に「遅刻について話をするのできちっと座りなさい」と居残らせ、約20分間、タイル張りの地面に正座させたという。

男性教諭は校外学習の責任者だった。同校の調査に、「遅刻は悪いことだと理解させたかった」と釈明。都教委は周囲にいた教員が止めることができなかった点を問題視し、学校側に管理態勢を見直すよう指導した。滝沢勝校長は「一般の人が多数いるなかで、生徒に身体的、精神的な苦痛を与え、大変申し訳ない」と話している。

(朝日新聞デジタル 2015年7月11日06時30分)

asahi shimbun logo

(朝日新聞社提供) 

新国立競技場について安倍首相「民主党時代に決まったこと」

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安倍首相が7月10日の衆院特別委員会で、新国立競技場のデザインについて「民主党政権時代に決まったこと」だと述べた。民主党の辻元清美議員の質問に答えた。

この日、辻元氏は「安保法制を押し切ろうとする姿と、新国立競技場を突き進めようとする安倍政権の姿勢がダブってみえる」と指摘。「新国立競技場は見なおしたほうがいいのではないか」と質問した。

これに対して安倍首相は「オリンピックを誘致する際に、国際コンペをやってザハ案というのが決まった。国際コンペをやると約束し、監修権等をザハさんに与えると決まったのが2012年11月、我々が政権につく前のことだ。事実として述べると、民主党政権時代に、ザハ案でいくということが決まり、オリンピックを誘致することが決まった」と述べた。

さらに安倍首相は、「その後、コストがかさむことがわかってきた。確かに費用がかさみ、多くの国民もそう思っているのではないかと思う。私も、『どうなんだ』と事務方に問い合わせた。しかし、この案をやめて新たに国際コンペを行ってデザインを決めることをやっていては、2019年のラクビー・ワールドカップに間に合わないし、2020年の東京オリンピックにも間に合わない可能性が高いという報告を受けた」と答弁した。

新国立競技場はもともと、約1300億円の整備費で建設されることになっていたが、コンペで選ばれたザハ・ハティド氏の案では3000億円以上かかることが明らかになり、2014年にJSCが大幅に規模を縮小し、1625億円規模の修正案を公開。後に資材高騰などが影響し2520億円かかることが判明したが、結局、このまま建設されることが決まっている。



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「偏差値ではなく、自分に合った進路選び」フィンランドで高校より人気の職業訓練校とは?

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福祉に手厚い男女平等の国、フィンランド。国際的な学習到達度テストで常に世界トップレベルを誇る、この北欧の国で子供たちは、どんなキャリア教育をで受けているのだろうか。日本とう違うのだろうか――。

フィンランド人男性と結婚後、現地に移住し2人の子供を育てるフリーライター・靴家さちこさんが、日本人グループがフィンランドの職業訓練校の視察に訪れたスタディー・ツアーの様子をレポートする。

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■スタディーツアー、職業訓練学校へ

日本で「アクティヴラーニング・コンサルタント」として活動する高坂翔輔さんは、2014年から「かもめ大学フィンランド・スタディーツアー」という視察ツアーを企画している。きっかけは、教えることが好きで続けてきた塾講師の仕事で立ち止まり、「何のために教えているのか」という疑問にぶつかったところでたまたま手に取った、『かもめ食堂』のDVD。教育に携わる身で常に気になっていた国フィンランドは、予想以上に高坂さんの心をとらえた。

5月に開催した「フィンランド・スタディーツアー」には、主婦やファイナンシャルプランナーほか、保育士や建築士、大学院の教授や学生など21人が参加した。山形から沖縄まで日本各地からやってきた一行は、フィンランド在住の視察ガイド、ヒルトゥネン久美子さんとともに、中高一貫校と保育園を訪問した

今回は、小学校と保育園を視察した前編につづいて、職業訓練校と森の学校の訪問をレポートする。朝、ホテルのロビーに集合した一同は、これまでの視察で学んだことをシェアし合い、1人ひとりが視察目的を明確にして再びバスに乗り込んだ。


■複雑な進路設計、高校より人気の「職業訓練校」とは?

バスの中で、久美子さんが職業訓練校の位置づけを解説する。フィンランドの教育システムは、同国教育文化省のホームページに掲載されているにあるように、小、中学校までの9年間の基礎教育の上には「高校」と並んで「職業訓練校」、「大学」と並んで「高等職業専門学校」(ポリテクニック)と進学先がそれぞれ2方向に分かれている。

高校と職業訓練校、大学と高等職業専門学校は同列であり、それぞれ同等の教育レベルと認識されている。どちらも学費は無料だ。職業訓練校を卒業後に大学へ進学したり、高校を卒業後に高等職業専門学校へ進む道も開けていたりするなど、進路は自由に設計できるようになっている。

中学卒業後は、高校や職業訓練校を合わせて5校まで志願することがき、合否は中学校の成績をもとに決まる。高校に進学するのは約半数。久美子さんによれば、その残りが進学する職業訓練校は、近年高校よりも人気があり、敷居が高くなってきているそうだ。


■「上を目指す」のではない、個性に合った進路選び

フィンランドで22年の育児歴がある久美子さんの経験談によると、子供の友だちの中でも、成績優秀な若者が必ずしも首都ヘルシンキや都会の名門大学を目指したわけではないそうだ。フィンランドの若者たちは「自分にとって通いやすい環境にある自分に合った学校」という基準で、人との比較や競争に走ることなく自分の道を決める。

話を聞きながら、私の身の回りのフィンランド人のことも思い出した。義理の姪は「高校卒業試験が難しいから」職業訓練校を選んだ。もう一人の姪は、高校をトップの成績で卒業し、志望大学にも受かったのに「授業内容が期待していたものでは無かった」ので退学した。勤めていたノキアの元上司の息子は「こういう作業が好きだから」というだけの理由で職業訓練校で電気配線工になる勉強をしていた。

成人年齢が18歳のこの国では、もう大人になる彼らに、親が「こうしなさい」「もっと上を目指しなさい」と強制することはしないのだ。


■生徒の就職先は生徒次第。「自立」が求められる学びの場

ヘルシンキ郊外のV職業訓練校で一行を出迎えてくれたのは、同校のPRを担当しているパイヴィ・ヨキネン(仮名)さん。剣道をたしなんだ経験がある彼女は、綺麗な日本語で「こんにちは!」と挨拶し、セミナールームに案内した。

成人教育の部門も含めて生徒数3800人が通う同校には、カルチャーや交通、旅行サービス業、保健社会サービス業、電気工学とテクノロジーといった6つの部門で、25もの専門職の資格取得に向けて勉強することができる。職業訓練校の教師陣は、それぞれの専門分野で3年以上の就業経験があり、教育学を学んでいることが条件となる。その後も5年に一度は専門分野で実務経験を積むという。

フィンランドは、レストランの給仕係にも資格が必要なほどの資格社会なので、同校の卒業生の就職率は高い。しかしパイヴィさんによると、学校として高い就職率の目標値を設定したり、高い数値で学校の良さをアピールしたりすることは無いそうだ。

生徒は何度でも専攻を変えることが可能で、進路や適性をカウンセラーに相談することもできる。そこまでは手厚いが、「学校が責任を持つのは、学んで卒業するところまで。それを元に就職できるかどうかは生徒1人ひとりにかかっています」とパイヴィさんは語る。1970年代から共働き率7割の国フィンランドでは、子供の時から大人になるまで一貫して「自立」が求められる。


■企業での実務、実際に顧客を取ってみがく腕

校内を視察すると、被服科には高級素材でドレスを縫っている生徒と、インテリア企業に納品する分厚いカーテンを縫う生徒と彼女を指導する先生が作業をしていた。「もう5月なので、企業でインターンとして仕事を始めている生徒もいます」とパイヴィさん。

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被服科でドレスを縫う生徒。もう英会話も身についている年齢なので、英語で直接質問ができる

続いて水道管工養成のクラスをのぞくと、そこには真剣な表情で金属の管を曲げたり、研磨している生徒の姿があった。隣のクラスでは鋳型を設計したり、旋盤などの作業をしたりする学生たちもいる。いずれも教官がぴったりついて指導しているわけではなく、それぞれが作業している。

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細い水道管を曲げる作業に余念がない生徒。視察者たちが視界にも入らない

インテリア家具製作科には、まず基本を学ぶために製作する3本脚のスツールから様々なデザインの椅子がずらりと並ぶ。理髪美容科では、本物の店舗のように受付カウンターが設置されており、実際に外部からお客さんも通ってくるという。先生にチェックされながらの作業なので時間はかかるが、破格の見習い料金が人気で予約はすぐに一杯になるそうだ。

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本物のお客さんが外部から予約して通ってくる理髪美容科

ツアー参加者の一人が調理室と思しきドアの小窓をのぞくと、中から調理科の生徒が出て来て、できたてのパンを「試食して!」と差し出した。


■偏差値ではなく、自分をよく知り決める進路

広々としたカフェテリアで給食をいただくと、パイヴィさんが質問に応じてくれた。「人気学部は何ですか?」「メディアやデザインにアートなどのカルチャー部門です」「人気学部だと入学するのに競争率が高くなりますか?」「なりますが、それ以前に学部として人気でも、産業界からの需要があまりない学部は設置そのものが難しいこともあります」

視察者の一人はこの回答に驚いたようだ。庶民の血税で成り立っている教育機関たるもの、産業界からの需要に見合った学習内容を提供する義務があるのだという。

視察者の一人は「アート科の生徒の抽象画などの作品は、どうやって評価するのですか?」と質問した。するとパイヴィさんは「良い作品であることも大事ですが、それ以上にその自分の作品を『売り込む技術』が評価の対象になります」と答えた。創るところから売るところまで……ビジネスを考えなければいけない。人口わずか540万人とリソースが少ない国では、本当に自分だけが頼りだ。

最後に「何故この学校で働いているのか?」という質問に対してパイヴィさんは「本当は学校の先生になりたかったんですけど、私はアカデミックにセオリーを勉強することが苦手で。それでも教育の場で働くことが大好きなんです」と答えた。憧れの職業に就けなかったことを、人生の失敗とは捉えていない。これはパイヴィさんが自分をよく知り熟考して手にした選択だ。

彼女が使った「アカデミック(学究的)なこと」や「セオリー(理論)を学ぶのが好きか嫌いか、得意か苦手か」という表現は、日本の「偏差値が低いか高いか」という二次元の物差しよりもう一つ、奥行きが深いもののようにも感じられた。

視察者の一人は「長い目で見たらテストの成績や受験の失敗も、大したことないと思いました。日本人は失敗が許されない、恥ずかしいと思いがち。幸せな人生を考えたら大切なことが見えてきました」と語り、目を輝かせた。


■森の学校で、フィンランド人が普段していることを体験

翌日午前にヘルシンキ観光を楽しんだ一行は、ヘルシンキ中央駅からローカル線に乗って、バスに乗り換えエスポー市のヌークシオ国立森林公園にやってきた。ログハウスでウェルカムドリンクをふるまって一同を歓迎したのは、森のガイドのイルッカ・カンモネンさん(仮名)だ。

「我々フィンランド人は、昔、森の熊が人間の女性を穴倉にさらってきて作られた人間と熊の間に生まれた子供がルーツと言われ……」などと冗談交じりに、フィンランド人と自然との近さを物語る逸話を披露してくれた彼は、「キッピス!」(乾杯)と声を挙げて乾杯をうながした。

一同は、湖で2人1組のペアになってカヌー漕ぎに挑戦した。ライフジャケットを着用し、乗り方、オールの持ち方などを教わると広大な湖へと乗り出した。あれよあれよという間にカヌーは湖に広がり、あちこちで「気持ちいいー」という声が飛び交った。

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全員がカヌーを楽しみ、魚も2匹収穫したところで移動し、たき火でマッカラ(ソーセージ)を焼き、やかんで沸かしたコーヒーとプッラ(フィンランドの焼き菓子)をいただいた。釣りたての魚もその場で森のガイドたちが器用に捌き、焼いて分かち合い味わった。

一行は、イルッカさんの誘導で森の中を歩きながら連作で詩を詠み、写真を撮り、森の木々に思い思いハグをした。夜はスモークサウナで体を温め、一糸まとわぬ姿で湖の中に“ドボン”と飛び込んだ。その感覚はひとことで何と言い表したらいいのだろう。ありのままの姿で大自然に受け止めてもらう、不思議な開放感に満ちていた。

「ここでは皆さんにこれを体験していただきます!」と目を輝かせていた久美子さんは、この感覚を『ゼロに帰る』と表現した。フィンランド人の日常には、このように自然に身を任せ、ゼロに帰る瞬間がある。参加者の一人は「誰とはいわず、自分を見失いかけている全ての人に体験してほしい」と語った。


■「日本でも立ち止まってほしい」いつまでも終わらない旅

この7日間でツアー参加者が学んだこと吸収したことは、何だったであろうか。

本でしか読んだことがなかったフィンランド教育の実態を目の当たりにした大学院教授。休み時間にフィンランド人の生徒とサッカーをして遊んだ大学生。フィンランドのことを「当たり前のことを当たり前にやっているだけ。そこがカッコイイですね」と、認識を新たにした建築士。現地の人たちとの交流を通して「実は日本のこともよく知らなかった」と新しい学びの矛先を見つけたツアー参加者も多数いた。

ツアー参加者の一人は、今後は「シンプルかつ豊かな生活を心がけたい」と述べた。「豊か」というのは心の面で、ツアー中に見てきたフィンランド人と森や自然の関係、子供と大人の関係などは、何か特別なことではなく、実はものすごくシンプルなことだという気づきを得たからだ。

「旅とは『非日常』です。『非日常』を体験してみるということは、いつもと違う環境に身を置いてみるということ。いつもと違う環境だからこそ、気づけることがあります。いつもいつも、旅に出ることはむずかしいかもしれません。だからこそ、帰国後の日常においても、いつもと少し違う環境に身を置いてみたり、いつもと少し違うことをしてみたり、積極的に少し立ち止まって考える、そんな時間を持ってほしいです」と高坂さんは語った。

スタディーツアーは、来年も続く。ツアーの報告会は参加者たちによって日本各地で開催されはじめた。今回のスタディーツアーの行く先に、また新たな出会いと学びが広がっているようだ。



(文・撮影 靴家さちこ

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東芝、田中久雄社長辞任へ 部下に圧力メール 堀江貴文氏「粉飾だめと書かないと」

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東芝の不適切な会計処理を巡る問題で、田中久雄社長(64)が引責辞任する見通しとなったことがわかった。第三者委員会の調査で、部下に過大な利益目標の達成を迫ったと受け取れるメールなどが見つかったという。7月11日、産経ニュースなどが報じた。

東芝は、2009〜2013年度の5年間で、累計548億円の営業利益が水増しされて過大に計上されたことを明らかにしている。リーマン・ショックや東日本大震災によって業績が悪化しているなかで、厳しい予算目標が粉飾会計につながる圧力となったとみられる。

外部の専門家による第三者委員会が調査した結果、2013年6月に就任した田中社長は、幹部らに早朝の電話やメールで「何で予算を達成できないんだ」「売上高、利益をもう少し上げろ」などと要求。「計上時期をずらすことを検討してくれないか」などと、損失計上の先送りを促していたという。

なお、リーマン・ショック後の2009年6月に社長に就任した、前社長の佐々木則夫副会長(66)も、予定通りの利益を上げられない部署に、会議の場やメールで「工夫しろ」と指示していたとされる。佐々木氏はすでに辞任する見込みだ

一連のニュースに対し、ライブドア事件で逮捕・起訴された堀江貴文氏(42)は、「私もなんとかしろ的な発言で粉飾の指示を受けたと思ったと元部下に証言されたことが有罪の大きな決め手となりました」「粉飾はだめと書かないと」などととツイートしている。











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世界の美しいビーチ いつかこの海を泳いでみたい〜レンズの向こう側【画像】

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「レンズの向こう側」シリーズでは、世界各地のソーシャルメディアのユーザーが撮った素晴らしい写真をお届けしている。今回は世界の美しいビーチを紹介する。

カリブ海に浮かぶセントマーチン島の白い砂浜から、サーファーにとっての天国のオーストラリアの海岸まで、誰もが素敵なビーチの思い出があるはず。今回紹介する写真は、休暇シーズンに突入するなか、あなたの旅行への熱をきっと駆り立てるだろう。

InstagramにあるWorldPostで世界中の魅惑的な写真をもっと見てみよう。そしてあなたの写真をInstagramやTwitterに #WorldPostGram でタグ付けしよう。

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タークス・カイコス諸島



セントマーチン島マホビーチ

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オーストラリアのクイーンズランド州サーファーズ・パラダイス

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オランダのザントフォールトビーチ

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フィジーのサナサナ

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ギリシャのサントリーニ島レッドビーチ

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オーストラリアのボンダイビーチ

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バリ島クブビーチ

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タイのマヤ湾

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ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア

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バハマのピンクサンドビーチ




インドネシアのパンタイティラン
 

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ロンドン


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小雪に第3子誕生、松山ケンイチが情報解禁前に明かす「ダメ?なかったことに」

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俳優の松山ケンイチ(30)が7月11日、日本テレビ系の「ズームイン!!サタデー」に生出演し、妻で女優の小雪(38)が第3子を出産したことを告白した。

この日、番組で子供が何人いるか問われた松山は「2人…」と、切れの悪い回答。たまらなくなったのか「8日にもう一人生まれたんです。今日(11日)、情報解禁するからって、言えなかったんですよ」と続けた。11日に放送が始まるドラマ「ど根性ガエル」の宣伝に、集中しなければならなかったという。

情報を解禁しても大丈夫なのかと聞かれると、「今日だから、大丈夫なんじゃないですか?」と一度は答えたものの、スタッフの確認を取ると「ダメ?」とやっちゃった表情に。「じゃあ、なかったことに…」と生放送にもかかわらず手振りでカットを指示して笑いを誘った。

松山と小雪は、2011年4月に結婚。2012年1月に長男を、2013年1月に長女を授かっている。松山は6日、日本テレビ系「しゃべくり007」に出演し、家庭を持ったことについて、「家族いるんで、『人から嫌われてもいいや』と思うようになった」「家族のための時間を過ごし、『この空間だけ好かれていれば幸せだな』って思った」などと話していた。




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ボストン美術館の「キモノ試着イベント」が中止に 理由は人種差別、白人至上主義?

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ボストン美術館は7月7日、巡回展で行われていた着物の試着イベント「キモノ・ウェンズデー」を「人種差別だ」という抗議を受けて中止にした。

中止となったのは、クロード・モネの「ラ・ジャポネーズ」の前で着物に触れてみたり、試着して絵画の前で記念撮影できるイベント。ソーシャルメディア上で「文化的に無神経で人種差別だ」との抗議の声が広がり、美術館の現場で抗議する人たちも現れた。批判はさらにエスカレートし、「用意された衣装は正確に言うと着物ではなく打掛だ」という抗議まで起きている。

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クロード・モネの「ラ・ジャポネーズ」




モネのオリエンタリズム作品の真似をして、白人のモデルが着物と扇子を持ってポーズをとっている。


美術館は7月29日まで行う予定だった「キモノ・ウェンズデー」を中止すると発表した。


ラ・ジャポネーズ」は、日本芸術を愛したモネが、妻のカミーユ・ドンシューに扇子と着物を着せてポーズをとらせている1876年ごろの絵画作品。1870年代にパリを席巻していた日本ブーム「ジャポニスム」の代表的作品だ。「キモノ・ウェンズデー」では、来館者に似た服装をしてもらうことで「自分の中のカミーユ・モネを呼び起こす」ようにしてもらうことが目的だったという。

奇妙なのは、この作品が「ジャポニスムをバカバカしい、フェティズム的な流行として風刺したもの」とたびたび解釈されることだ。ボストン美術館は、その当時のオリエンタリズム(東洋研究、東洋趣味)について議論を活発化させる代わりにその作品自体のちょっとしたフェティシズムの論争を巻き起こしてしまった。

今回の抗議を行った「Stand Against Yellow Face」は、Tumblrでこの作品の"白人至上主義的な側面"についてくわしく説明している。

「モネまでもが批判されたもので人を呼び集め、ドレスアップさせ、参加させることに何の価値があるのか? 日本人女性の経験をさせたいのなら、なぜ葛飾北斎の浮世絵を選ばなかったのか? あるいはどうして1870年代のブームに関して歴史的な文脈や批判を議論にしないのか?」

直接美術館に抗議しに来た人たちは、こんなメッセージを掲げていた。

「着物を着てキュートでエキゾティックに見えたとしてもあなたはレイシストではない。ボストン美術館がこんなサポートをする以外は!」




「Stand Against Yellow Face」のFacebookページには、「着物の起源、歴史、使用方法、そして当時の日本社会での重要性について説明されていない」と書かれている。「日本人ではない美術館職員は、訪問者に着物を放り投げるように渡すし、"コスチューム"イベントだと思っている。これはアメリカ国内のアジア系アメリカ人としての私たちのアイデンティティや経験、そして歴史に対する侮辱であるばかりか、社会全体に固定観念を植え続け、今の私たちの声を否定し続ける影響もある。博物館の職員と訪問者が、こんな白人至上主義の"コスチューム"イベントにはよく考えて参加するよう望む」

「Stand Against Yellow Face」のTumblrでは、なぜ、日本の伝統衣装がこのような形で展示されるのか、その「背景」についても詳しく述べている。イベント自体は攻撃的でなくても、損害を与え、精神的に傷つけるものだという。「オリエンタリズムの影響で南アジア、東アジア、そして中東の伝統的なさまざまなカルチャーがエキゾティックになる。そしてその結果、現在まで攻撃的な姿勢がオリエンタリズムの人々に向かい続ける」




ボストン美術館では、なぜ日本風の衣装を着ることが事件になるのか、素敵な対話が7日に行われた。

7日、ボストン美術館は声明を発表し、プログラムを変更して訪問者には着物に触れたり、ディスプレーで歴史的に正しい着物の知識について紹介するとしながらも、着物を着る内容は停止した。

ボストン美術館のケイティ・ゲッチェル副館長はイギリスの「オブザーバー」紙の取材に、「キモノ・ウェンズデー」は日本の東京・世田谷美術館や京都市美術館、名古屋ボストン美術館などで「ラ・ジャポネーズ」が貸し出された時、同様のプログラムが好評だったのである程度は成功するだろうと思っていたと述べた。

7日の声明で、ボストン美術館は不快に感じた訪問者に対して謝罪した。抗議したアパルナ・"パンピ"・ダスさんはBBCの取材に対し、ボストン美術館の声明は出たが、公式に謝罪するまでは抗議を続け、抗議側の人間を含む形で公開の討論会を行うと述べた。

ボストン美術館はハフポストUS版からのメールでの取材に対し、抗議する人たちからの新しい要求についてはコメントしないとの回答を寄せた。



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この写真集を見れば、今すぐスマートフォンをしまいたくなるかも知れない

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どうやら、スマートフォンの登場は、私たちから「何もしない時間」という概念そのものを奪い取ってしまったようだ。

写真家のベイビーケイクス・ロメロ氏は2014年に、スマートフォンの画面にくぎ付けになる現代人の姿を、作品で表現した。この写真に映る人たちは皆、スマートフォンを見ていなければ、会話したり、食事を楽しんだり、ただ宙を見つめたりといったことをしていたはずだ。「The Death of Conversation(会話の死)」と題されたこの作品はアメリカのウェブサイト「Bored Panda」上で公開されるとたちまち反響を呼び、7月7日には世界的なトークイベント「TEDx Talk」で発表されるに至った。

ロメロ氏は、彼が作品を公開してから、人々のスマートフォンへの「くぎ付け」は「悪くなる一方」だと言う。

「スマートフォンが人々の生活を支配するにつれ、彼らのスマートフォンに依存する度合いはますます増えてきた。まるで彼らの存在そのものがデジタル化され、"24時間年中無休で"アクセス可能になってしまったようだ」。ロメロ氏はハフポストUS版へのメール中でこう語った。

あなたにも、心当たりがあるのではないだろうか。例えば、誰かとのディナーの最中に会話が止まってしまうと、途端にお互いがスマートフォンをチェックする。スマートフォンは人との「つながり」が途切れてしまった時の、"逃げ場"となってしまっていると、ロメロ氏は指摘する。

「本来であれば人と人とを"つなぐ"はずのテクノロジーが、実際には距離を遠ざけてしまっているのは悲しい」と、ロメロ氏は言う。



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新国立競技場2520億円に安藤忠雄氏「なんでこんなに増えてんのか分からへんねん」

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建築家の安藤忠雄氏(73)が、新国立競技場の建設費について、7月11日放送の日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」にコメントを寄せ、コンペの段階でデザイン応募者に1300億円のコストを伝えていたことを明らかにした。安藤氏がコメントするのは、問題が浮上して以来初めて。建築コストが当初より約900億円増えたことについては、安藤氏自身も驚いているという。

安藤氏は番組司会者の辛坊治郎氏(59)と、番組前の数日間にわたって電話などでやりとりしていた。この日の番組では、安藤氏が辛坊氏に送ったとされるFAXを取り上げた。FAXには「コンペの条件としての予算は1300億円であり、応募者も認識しています。提出物には建築コストについても示すように求められていました。それは当然評価の一つの指標となりました」とづづられており、下村博文・文部科学相の「(当初予算案の)1300億円がデザインする人にきちんと伝わっていたのか、検証すべきだ」との発言に反論していた。

さらに文面は「その後、基本設計、実施計画という具体的な設計作業が行われ、現在に至っています」と続く。安藤氏と直接電話でやり取りをしたという辛坊氏によると、安藤氏が委員長を務めたデザインコンペの審査委員会は、基本設計や実施計画についてはタッチしていないという。デザイン決定の段階では予算は1300億円だったが、工事費が2520億円と跳ね上がったのは、その後の基本設計や実施計画を議論する段階だったのだ。

安藤氏は辛坊氏に、通常は基本計画や実施計画の段階で、予算から1割程度の額が増えたり減ったりして最終的な値段が決まると説明。そのため2520億円の建築コストについては、「辛坊ちゃーん、なんでこんなに増えてんのか、分からへんねん」と述べたという。

辛坊氏は「安藤さんも、すごく怒っている感じで、喋りたい気持ちは満々らしいが、周囲から止められているという感じですね」と分析した。

新国立競技場はもともと、約1300億円の整備費で建設されることになっていたが、コンペで選ばれたザハ・ハティド氏の案では3000億円以上かかることが明らかになり、2014年にJSCが大幅に規模を縮小し、1625億円規模の修正案を公開。後に資材高騰などが影響し2520億円かかることが判明したが、結局、このまま建設されることが決まっている。



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マクドナルドの店から漏れる灯りで宿題、貧しい少年に起こった奇跡(画像)

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フィリピン、マンダウエ大学の学生ジョイス・トレフランカさんが、Facebookに少年の写真を投稿した時、この少年の人生にすぐに影響を及ぼすとは考えていなかった。

6月23日、トレフランカさんは、セブ島の歩道でデーブル代わりのスツールを使って勉強している少年の写真を投稿した。



数日経って、トレフランカさんの投稿はネット上で拡散し、フィリピンのテレビ局「ABS-CBN」 がこの少年を追跡した。

ABS-CBNは何とかこの少年を特定した。撮影されたマクドナルドの近くにある店にいるダニエル・カブレラ君(9)だという。ダニエル君の母、クリスティーナ・エスピノーサさんはその店の従業員だった。

AFPによると、エスピノーサさんさんは2013年に夫を亡くし、3人の子供がいる。5年前に掘っ立て小屋のような家が破壊されて以来、店に住んでいるという。エスピノーサさんの収入はお店の仕事と家政婦の掛け持ちで1日80ペソ(約218円)

家族には数限りない試練があるが、エスピノーサさんによると、3年生のダニエルくんはいつも勉強熱心な子供だという。

「ダニエルはとても勉強好きで、しっかりした子供です。お昼ごはんのお金を私があげられなくても、学校に行きたいと言うような子なんです」。エスピノーサさんはAFPにこう語った。「いつも私に言うんです。『ママ、貧乏のままでいたくない。夢をかなえたいんだ』」

少年には今、喉から手が出るほど欲しかった救いの手が与えられようとしている。

エスピノーサさんによると、この数日家族のもとに寄付、そして学用品などのプレゼントの申し出が次々と舞い込んでいるという。

ABS-CBNによると、地元のサミュエル・パグディラオ議員がダニエル君に奨学金を提供したほか、エスピローサさんも自分の店を始められるように、スポンサーの資金提供を受けたという。

「私たちは大喜びです。この恩恵をどのように受けていいのか分かりません」とエスピノーサさんはAFPに語った。「もう、ダニエルは勉強をやめる苦痛を味わうことはありません」




トレフランカさんは1枚の「ただの写真」がこんな「大きな変化」を生んだことにとても驚いているという。

「シェアしてくれた皆さん、ありがとう」。彼女はFacebookにこう書いた。「シェアしてくれたことで、私たちはダニエル君が夢をかなえるお手伝いができました。ダニエル君の話が私たちの心に火を灯し、いつも私たちが生きていく中で直面するどんな場面からでもインスパイアされ、行動を起こすきっかけを作り続けることを願います」


ダニエル君は、ラジオ局「DZMM」のインタビューで、自分の夢は将来警察官になることだと語った。

「僕は……フィリピン人を助けたいんです」



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